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【wt二次創作】マ/シ/ュ/マ/リ/ー

注意
・本記事はwtの二次創作です
・曲パロや自己解釈、捏造が含まれます
・原曲様やご本人様に迷惑をかける行為はお控えください


空へまっすぐ登っていく。光り輝く星、岩の割れた面。ふわりとゆっくり下がっていくが、まだまだ頭上にそれらは続いていた。僕が上へ上へと登っていくうち、仲間たちも僕の横を通り過ぎていった。

「あぁ、なんて素敵な空なんだ。」

ぽつりと誰にも聞こえないように呟いた。


きっと夢を見ている。そんなことはずっと分かっていながら、もうすぐ明けるであろう夜をただただずっと眺めた。
ぼやけた視界はもうすぐ夢が終わることを告げている。空の色は四季のように変化していく。僕の気持ちを、すべて置いてけぼりにしていった。


雑音も、続いて欲しいと思う気持ちも、だんだんと溶けていく。あの数秒前は海の中に沈んでいき、僕は下を見る余裕すらなかった。
泣きながら風を切った。涙はふわりとあたたかく、すべて綺麗な空へ、すっと馴染んでいった。


ふと、空の上に転がった。登る気力も失ったようだ。

「……ずっと、ここにいたいのに。」

明日の希望もないこと、きっと知っている。孤を描くUFOのように、僕の思考は空中をぐるぐると彷徨っていた。

「Broooock。」

そのとき、近くから声が聞こえた。僕は目を見開く。
急いで体を起こした。

「スマイル…」

そこには安心し切ったような表情のスマイルが立っていた。今すぐ抱きつきたかった。やっと会えた、ありがとう。って。
でもスマイルに触れたら夢が覚めてしまうような気がして、怖くてその場から動けずにいた。

「やっと、自分のしたいことを見つけられたんだよな。」

スマイルがほんの少し視線を逸らして僕に話しかけた。
はっと、何かを思い出した。これまでずっと孤独の中戦っていた。でも今は違う。僕を助けてくれる仲間がいて、その仲間を助ける僕がいる。だから、僕はこんな上まで登ってこられた。

「うん、そうだよ。本当に……!」

ぐっと涙が溢れるのを抑えながら、言葉を絞り出す。スマイルは僕を見て、自信に満ちた顔で微笑んだ。僕は耐えきれず涙をこぼし、立ち上がった。

「ありがとう、ありがとう……!!」

僕はスマイルに抱きついた。


あぁ、もう夢は覚めてしまうんだな。
でもなぜか後悔はなかった。明日に希望を持てたから。みんながそばにいることをやっと思い出して、明日を彩る新しい色の存在をちゃんと知れたから。

「うっ……うわぁあああん‼︎」

嬉しさと悲しさが入り混じって、思いっきり顔を伏せた。


「……ふふっ」

スマイルが笑う。

「えへへっ…!」

僕も釣られて笑う。
たとえ、数秒前のあの瞬間が海に沈んでも、雲に隠れても、見えないくらいぐしゃぐしゃになっても、きっと思い出せる。抱き締めて、いつまでも忘れないで。


溢れた涙さえきっと、僕と君がそうだったように。いつか、ちゃんと笑えるようになるんだ。だから今は、泣いたって笑ったっていい。

ただ、綺麗な明日が見えた。

もう後悔なんて、一粒もなかった。


夜が明ける前に、君に会いにいくから。



また明日。


参考にさせていただいたもの🙇🏻‍♂️

【手描きWT】マ/シ/ュ/マ/リ/ー
マシュマリー / feat.初音ミク
White Tails【ワイテルズ】

マシュマリーを聞きながら、もう一度読んでみて欲しいです👀

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ここまで読んでいただきありがとうございました!

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