『リバース:1999』シュナイダーの物語についての考察【まとめ】
※この文章はネタバレを多く含みます(4章「群虎黄金」の結末についてもほんの少しだけ触れています)。
はじめに
リバース1999ストーリー「われらの時代」「夜はやさし」に登場するギャングの少女、
シュナイダーの背景についてのまとめと考察を目的としています。
ストーリー中に大きな要素を握っていた彼女ですが、その背景については
作中のサブエピソード(新聞やインタビュー等のフレーバーテキスト要素)や、
その後のソネットの調査記録によって少しずつ補完されていくものになっているので、振り返る意味でまとめてみました。
メインストーリーにて明かされている要素については割愛しています。
あくまで一個人の考察としてお読みいただければ幸いです。
シュナイダーの生い立ち
シュナイダーという名は偽名。グレコ家の末っ子にあたりますが、出自も養子と偽っていました。
出身はイタリアのシチリア島。マフィアの起源となった島でもあります。
その出生については、災害の中で生まれ、血まみれのまま2時間後にやっと産声を上げたという噂があります。
また、シュナイダーが1歳になるまで、父親は彼女に洗礼を受けさせていないことに気づきませんでした。
(「ある城から別の城へ」にて、「彼女たちは誰?」を選択した時にこのエピソードが出現)
グレコ家の母や姉が熱心に信仰を捧げるシーンが多く出てくるので、子供の洗礼を忘れていたというのは不自然な気がします。
と思った矢先、両親はシュナイダーに全く関心を向けていなかったとの噂も聞くことができました。
沢山いる姉(Xでは12人、作中では11人と記載あり)の見分けもつかない親とのこと。
幼いシュナイダーは両親から聖体(パン)を貰うことも出来ずにいました。
その一方で、みかん畑で姉たちと過ごしていた思い出も持ち合わせていました。
やがて、彼女はシチリアの闇市に足を踏み入れます。
シュナイダーがマフィアの報酬として初めて大金を得た時から、家族の生活はシュナイダーが支えることとなりました。
しかし、何らかのトラブルがあり、一家はアメリカに渡ることとなります。
シカゴに渡ったシュナイダーは、ギャングの世界でも頭角を現し、最年少でボスを名乗るまでになりました。
本編の前日譚
シカゴでも家族の生活を支えていたシュナイダーは、「ストーム」の訪れを知り、家族を救うために財団へと支援を求めますが、拒絶されます。
そのため別の手段として、神秘学家の過激派組織である「マヌス・ヴェンデッタ」を頼るしかない状況に追い込まれていました。
なお、シュナイダー自身は神秘学家ではないため、神秘学家と偽らなければマヌス・ヴェンデッタに近づくことは危険だったと思われます。
リーダーのアルカナは全て見通していたような口振りだったので、最初から彼女を助ける気はなく利用していただけの印象が拭えません。
財団に追い払われたシュナイダーが失意の底で街を歩いていると、財団の臨時代表がミッションカプセルを落とすのを見つけます。
このカプセルの情報からヴェルティ達に先回りすることが出来、「われらの時代」での出会いに繋がるのでした。
(「サヤ取りとぺったんこのガム」にて、「黒いスーツを着た少女は誰?」を選択した時にこのエピソードが出現)
余談
作中の詩「不人気の童謡」は、和訳では初めピンと来ませんでしたが、英訳では「箱」が「スーツケース」とされています。
つまりシュナイダー(キンヒバリ)とヴェルティ(スーツケースの持ち主)を示唆した詩なのではないかと思いました。
また、シュナイダー自身を表すモチーフとして、「羽根」が度々出てきます。
X(旧Twitter)の紹介文に度々モチーフとして羽根が登場しています。
また、作中でも好きな羽根の色についての言及がありました。
既に4章までストーリーを進めた方にとっては、白い羽根が印象深く出てくるシーンに見覚えがあるのではないでしょうか。
最後に
「長い夜の旅」にて、数年前のシュナイダーがある人物(「神父」と記載あり)の葬儀に参列するシーンが登場します。
そこには、シュナイダーが神に捧げた最初で最後の祈りについて描かれています。
彼女が選んだ結末が彼女にとって平穏であったことを強く願って、この文章を締めたいと思います。
ここまで閲覧いただき、ありがとうございました。