髄液が漏れて動けなくなった話 ①発症編
あなたは普段、自分と向き合う時間を取れていますか?
毎日忙しくて、日々をこなすのに精一杯で
「そんな時間ないーーー!」
って、置き去りになってませんか?
自分をちゃんと見るのがこわくて、避けてませんか?
今日は
自分と向き合うことから逃げまくっていた私が
かかった病気のこと、
そしてそこから得た教訓のお話です。
“脳脊髄液漏出症”って聞いたことありますか?
「何それ?」って方がほとんどだと思います。
それもそのはず。
年間に10万人あたり4-5人が発症すると言われている、まあまあ珍しい病気です。
がんの罹患率が10万人あたり700人、
潰瘍性大腸炎(安倍元総理が患っていた病気です)が10万人当たり100人
らしいです。参考までに。
正直私も、自分がかかるまでこの病気のことを知りませんでした。
特徴的な症状は、起立性の頭痛。
つまり体を起こしていると悪化する頭痛です。
頭蓋骨の内側には膜があって、“髄液”(ずいえき)っていう液体で満たされています。
脳と脊髄は、その中にプカプカ浮いているイメージ。
で、この病気になると
髄液が漏れることで、髄液が減り
立つ・座るなど体を起こしているときに
脳の位置が下がる。
脳にはいろーんな神経が張り巡らされているので、
それらが圧迫され、頭痛、吐き気、耳鳴りなどが起こるわけです。
私の場合、はじめはただの頭痛だと思っていました。
でも、動いていたら
どんどんひどくなって嘔吐。
これはいつもと違う、おかしい💦
と、近所のクリニックへ行きます。
片頭痛か緊張型頭痛かな、ということで
薬をもらって帰宅。
一番症状がひどかった当時、
座っているのも辛くて
待合室では横になっていました。
顔見知りの薬剤師さんに大丈夫?と声をかけられて
やっぱり片頭痛の薬は高いですねー
なんて会話をしたのをぼんやりと覚えています。
*
翌日、仕事は休ませてもらい、
息子たちの保育園送迎だけをすることにしました。
が、何とか送り届けたものの
帰り道、強烈な頭痛と吐き気で自転車がこげない。
これはやばい。
数十メートル進んではその場にうずくまる
というのを繰り返し
ようやくたどり着いたクリニックで受付だけ済ませると、一目散にトイレに駆け込み嘔吐。
点滴をしてもらったあと、先生から
「脳外科で診察を受けてみたらどうか」
とすすめられ、
そちらの病院で初めて、
『低髄圧症』
という、見知らぬ病名を聞くことになります。
(私が患った“脳脊髄液漏出症”と厳密には違うけど、難しいので似たようなもんと思っててください!)
*
この病気の原因は
交通事故など強い衝撃によるものを除くと
“突発性”
だと言われています。私はコレでした。
つまり、原因不明ってことです。
ただ、私には思い当たる節がありまして
(ちょっと黒歴史です😅)
当時、私は子どもを連れて家出し、実家にいました。
そして、いろんなことから逃げていました。
旦那は怖い、もう会うのも嫌だ
と、弁護士さんにお願いして離婚調停を立ち上げ
実家でも親との関係がうまくいかず
早く出ようと家探しに奔走し
旦那から、親から、逃げていました。
何より、自分と向き合うことから逃げていた。
自分のしたことを見つめず
いろんなことを人のせい環境のせいにし
人と正面からコミュニケーションを取ることを避けてました。
逃げて、ひたすら突っ走ってた。
今思うと、この病気は
「ええかげん向き合えよ!」
っていうメッセージだったのだと、私は解釈しています。
*
この体験のおかげで、今は
「猪突猛進してないか私!
自分置いてけぼりにしてないか私!?」
と、ときどき立ち止まれるようになりました。
一生懸命進んでいくのも素晴らしいこと。
でも、ときには立ち止まって
自分を見つめ、向き合う時間も必要なのかなと思います。
読んでいただきありがとうございました!
→②入院編につづきます
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