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【統計学編10冊】西内啓氏(データビーグルCPO)

「人間とは何か」を知る統計学。


経歴

1981年兵庫県神戸市出身。東京大学医学部卒業後、東京大学大学院医学系研究科医療コミュニケーション学分野助教、大学病院医療情報ネットワーク研究センター副センター長、ダナファーバー/ハーバードがん研究センター客員研究員を経て、2014年株式会社データビークル創業。データに基いて社会にイノベーションを起こすための様々なプロジェクトにおいて調査、分析、システム開発および戦略立案をコンサルティングする。また日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)アドバイザーも務める。著書『統計学が最強の学問である』(ダイヤモンド社)はシリーズ累計約50万部を突破するベストセラーとなっている。

「基本から学び直す」

①この世で一番おもしろい統計学 誰もデータでダマされなくなるかもしれない16聴+α 基本から学び直す

統計学は、目の前のデータの平均を取ることではなく、データを無限に集めたらどうなるのか、データの背後にはどんな仕組みがあるのかを推測する学問です。ところが多くのビジネスパーソンが平均や集計の世界にいて、推測に至る壁を越えられていない。これはその壁を越えることだけに特化した本と言っても良い1冊です。


②統計学演習

高校程度の数学で解ける統計学の演習書。教科書で統計学を学んでいると、実際に手を動かしてみないと理解が進まないところがかなりあります。本書は数学的な要素は最低限にした例題を多数収録しています。


③社会科学のためのデータ分析入門

統計学の手法を使ってデータを解析するには統計ソフト「R」を使います。本書では現実の興味深いデータを素材に、「R」を使った解析の実際を手を動かしながら学べます。


④統計的方法のしくみ

教科書では説明しにくい統計学の事項を丁寧に補足しています。統計学の教科書を読み始めて「ヤバい」と思ったら、ぜひセットで読んでほしい。


⑤An R Companion to Applied Regression

ビジネスの現場では「回帰分析」の手法群が多用されます。回帰分析の教科書には日本語の良書もあるが、実際の社会課題への適用も含め、網羅的に学びたいならお薦めです。


「データの使い方を学ぶ」

⑥Research Design

研究課題に対していかに仮説を立て、どんなデータを集め、どのような技法で分析・推論して論文に仕上げるか。大学における研究の姿を大学院生向けに示した本です。読了した統計学本の中では最も難解だが、最も素晴らしい1冊です。もし1冊しか統計の本を読めないとしたら迷わずこの本を選びます。


⑦その数学が戦略を決める

現実の社会課題に統計学がいかに応用できるかを「ワインの将来価値を見積もる」「最適な結婚相手を選ぶ」など、かなり面白いテーマを使って紹介しています。読み物として十分楽しめます。


⑧事実に基づいた経営 なぜ「当たり前」ができないのか?

いくつかの経営課題を統計分析の結果を基に論じた先行研究を紹介しています。経営学者がビジネスパーソン向けに書いた本で実用寄りです。


⑨新版 組織行動のマネジメント 入門から実践へ

先行研究を知らずに統計学を現場に適用すると”60年前に結論が出ていること”を再発見してしまうような事がある。統計手法の説明はほとんど出てこないが、マネジメント分野に統計学を用いるとき、先人の轍を踏まないように読んでおきたいです。


⑩Health Behavior

健康のために人々の生活習慣をいかに変えるかを科学的に論じた医療者向けの本です。行動科学のバイブルです。手法が極めて洗練されており、マーケティング分野に生かすとその効果は絶大です。マーケティング関係者はマーケティング本よりこの本を読むべきです。

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井端 裕輝(Yuki Ibata)/C, Inc. CEO
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