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ブランディング動画の必要性を説明する映像マンと頭の硬い社長


『見えない価値を可視化する』映像のプロはどう説明するのか


登場人物
昭和の社長(佐藤社長):
町工場の社長。職人肌で、技術には自信があるが、マーケティングには懐疑的。
若手社員(山田): 社長の息子ではないが、次世代を担う若手社員。デジタルの知識もあり、改革意識を持つ。
経営コンサルタント(村上): 企業ブランディングの専門家。ロジカルに説明する。
映像プロデューサー(田中): クリエイター気質。感覚的なアプローチで社長に伝える。


1)町工場の事務所にて

(事務所の奥に、機械音が響く工場。棚には無数のネジやボルトのサンプルが並ぶ)

山田(若手社員):「社長、今日ちょっと時間いいですか? うちの会社のブランディングについて、専門家の方に話を聞いてもらおうと思って」

佐藤社長(腕を組んで):「ブランディング? そんなもん、うちには関係ないだろ。いいネジを作ってりゃ、それで十分だ」

村上(経営コンサルタント):「確かに御社の技術は素晴らしい。ですが、"いいもの"を作るだけでは、これからの時代は厳しいんです」

佐藤社長(眉をひそめる):「厳しいって、うちは昔からの取引先があるし、仕事はちゃんと来てるぞ?」

田中(映像プロデューサー):「社長、このネジがどれだけすごいか、他の人が知ってますか?」

佐藤社長(少し考える):「……まぁ、知ってるのは取引先だけだが、業界ではみな知ってる」

田中(にやりと笑う):「その取引先が、どこかの会社のブランディング動画を見て、『お、この会社の技術すごいな』って思ったら? もし、競合が『うちはこういう強みがある』って動画でアピールしたら?」

村上(補足する):「ブランディングとは、"ただのネジ工場"ではなく、"特別な価値を持つ会社"として認識されることです。御社の技術を"見える化"することで、新たな顧客を呼び込むだけでなく、既存の取引先にも『やっぱりこの会社はすごい』と思わせることができるんです」

佐藤社長(腕を組んだまま):「でもな、結局ネジはネジだろ? どこも似たようなもんじゃないのか?」

田中(スマホを取り出し動画を見せる):「例えば、これはある町工場の動画ですが、"ただの部品製造"ではなく、『この部品が未来のモビリティを支える』と表現しているんです。ただのネジが、航空機やロボットの命綱だと伝えられれば、価値は全く違って見えますよね?」

村上:「社長、御社のネジは、どんな業界で使われていますか?」

佐藤社長:「……まぁ、精密機械とか、航空機や鉄道車両とか、いろいろだな」

田中(乗り出して):「そこです! ロケットに使われるなら、『命を支えるネジ』としてブランディングできます。あるいは、耐久性の高さをアピールして、『極限の環境に耐える技術』と伝えることもできる。つまり、御社のネジを"ただのネジ"ではなく、"特別なネジ"に見せることがブランディングなんです!」

佐藤社長(少し考え込む):「……ふむ」


2)ブランディング動画の提案をする

田中(乗り出して):では提案書をご覧下さい。

【ブランディング動画 提案書】

目的

  • 企業のブランド価値を可視化し、取引先や新規顧客への信頼感を高める

  • 「ただのネジ工場」ではなく、「特別な技術を持つ企業」として認知される

  • 企業の理念や強みを効果的に伝え、競争優位性を確立する

ターゲット

  • 既存の取引先(安心感・信頼の向上)

  • 新規顧客(企業の技術力を知るきっかけ)

  • 若手技術者(採用ブランディングとしても活用)

制作スケジュール

  1. 企画・構成案作成(1週間)

  2. 撮影(2日間)

  3. 編集・仕上げ(2週間)

  4. 納品・活用(Webサイト・展示会・SNSなど)

山田(若手社員):「社長、提案書を見せてもらいました。具体的にどんな動画を作るのか、ちょっとプロデューサーさんに説明してもらいましょう」

田中(映像プロデューサー):「はい! 例えば、こんな構成はどうでしょう」


【ブランディング動画構成案】

タイトル:『小さなネジが支える、大きな未来』

尺:3分

  1. オープニング(15秒)
     ・美しい映像でネジをクローズアップ(シズル感のある映像)
     ・「この小さなネジが、世界を支えている」

  2. 工場の技術紹介(45秒)
     ・職人の手仕事の映像
     ・厳密な品質管理のシーン
     ・社長のコメント「私たちは、一つひとつに魂を込めて作っています」

  3. ネジの使われ方(1分)
     ・鉄道車両の中にあるネジの映像
     ・航空機の機体を支えるネジの映像
     ・「私たちの技術が、未来を支える」

  4. 会社の歴史・理念(45秒)
     ・創業からの歩み
     ・「受け継がれる技術と挑戦の精神」

  5. エンディング(15秒)
     ・ロゴとスローガン:「世界を支える、小さな力」


3)社長の決断

佐藤社長(腕を組んでじっくり考えた後):「……確かに、うちのネジがどこで使われてるかなんて、言われなきゃ誰も知らないな」

田中:「そうなんです! だからこそ、伝えるべきなんですよ」

佐藤社長(うなずく):「よし……やってみるか。ただし、変にカッコつけたものじゃなくて、ちゃんとうちの仕事の真面目さが伝わるものにしてくれよ」

田中(ガッツポーズ):「もちろんです! では、制作に向けて具体的な企画を詰めましょう!」

山田(ニヤリとしながら):「社長、これが新しい時代の"ネジの締め方"ですよ」

佐藤社長(苦笑しながら):「お前、うまいこと言うなぁ……」

(工場の機械音が響く中、未来へ向けた新たな挑戦が始まる——)


これで社長も納得のブランディング動画、スタートです!

ブランディング動画の効果的な活用方法と展開戦略

(シーン:町工場の事務所。社長が提案書を見ながら腕を組み、考え込んでいる。)


『この動画はどこで見せるのか?』

佐藤社長:「金と時間をかけて動画を作ったはいいが、どこで見せるんだ? 見てもらわなきゃ意味がないだろ?」

村上(経営コンサルタント):「社長、それはまさに"ブランディング戦略"のポイントです。ただ作るだけじゃなく、"どこで、誰に、どう見せるか"が重要です」

田中(映像プロデューサー):「まずは基本として、御社の Webサイトや会社案内 に載せるのは必須です。今はほとんどの取引先がネットで会社情報を調べます。動画があれば、"御社の強み"を短時間で分かりやすく伝えられます」

村上:「それだけじゃありません。以下のような場面で効果的に活用できます。」

取引先への営業資料:営業担当が商談時にタブレットで動画を見せる
展示会・業界イベント:ブースで流すことで足を止めさせる
企業のSNS(YouTube・LinkedIn・X・Instagram):新規の見込み客にも届く
採用ブランディング(リクルート動画):若手の求職者に"職場の魅力"を伝える
社内研修・企業文化の浸透:新入社員に会社の価値を共有


『リクルートには使えるのか?』

佐藤社長:「確かに取引先へのアピールは分かったが、ウチみたいな町工場でもリクルートに使えるのか?」

山田(若手社員):「社長、実は今の若い世代は、会社の雰囲気や理念を動画で見ることで入社を決めることが増えてるんです」

村上:「特に、技術職志望の学生は"どんな環境で働くのか"を重視します。動画があれば、実際の職場や、職人の仕事ぶりをリアルに伝えられます。例えば、次のような動画展開ができます。」

ブランディング動画(先ほど提案したもの)
 → 企業の価値・理念を伝える
・ リクルート専用動画(1~2分のショート版)
 → 「先輩社員インタビュー」や「一日の仕事の流れ」など、若手に響く内容
SNS用短尺動画(15~30秒)
 → TikTokやInstagramリール向けに、"かっこいいネジ製造シーン"や"職人の技"を短く編集

田中:「今の時代、学生も転職希望者もYouTubeで"会社の雰囲気"を見て判断する時代です。"動画がない会社"は選択肢にすら入らないこともあります」

佐藤社長(渋い顔で):「そんなもんか……。今の若いのは、ネットで会社選ぶのか」

山田:「はい! 実際、同業他社でもリクルート動画を作っている会社が増えています。やらないと、採用競争でも不利になります」


SNS向けの短尺動画との違いは?

佐藤社長:「最近はSNSで短い動画が流行ってるが、それとどう違うんだ?」

田中(映像プロデューサー):「いい質問です! 短い動画とブランディング動画は、目的が違います。」

タイプ長さ目的活用場所ブランディング動画3分会社の価値や技術力を伝え、信頼を築く会社サイト、展示会、営業用、YouTubeリクルート動画1~2分若手人材に"働きたい!"と思わせる採用ページ、就職説明会、SNSSNS向け短尺動画15~30秒興味を引き、認知度を上げるTikTok、Instagram、X、Facebook

田中:「つまり、ブランディング動画は"会社の顔"、SNSの短尺動画は"人を引きつける広告"みたいなものです。」

村上:「例えば、最初にSNSで『ネジ製造のカッコいい瞬間』みたいな短い動画を出して興味を引き、そこから本編のブランディング動画に誘導する、という流れも作れます。」


 結論:『ブランディング動画は"投資"であり、未来の利益につながる』

佐藤社長(少し納得した様子で):「なるほどな……。確かに、ウチの技術や職人の仕事ぶりを伝える機会はなかったかもしれん」

村上:「そうなんです。"良いものを作る"だけでは伝わらない時代です。"伝わらなければ、存在しないのと同じ"と言われるほどですから。」

田中:「ブランディング動画は、単なるCMじゃなくて、会社の資産になります。一度作れば、何年も使えますし、リクルートにも、営業にも、SNSにも展開できます。」

佐藤社長(少し考え込んで):「……よし、やるか。ただし、安っぽいのじゃなく、しっかりウチの仕事が伝わるものにしてくれよ」

田中(ガッツポーズ):「お任せください! まずはSNS用の短尺動画も含めた戦略を考えましょう!」

山田(若手社員):「社長、これはただの宣伝じゃなくて、ウチの"未来への投資"ですよ!」

佐藤社長(苦笑しながら):「お前ら、言いくるめるのがうまくなったな……」


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