交通整理をしているおっちゃんに”ありがとう”を伝えたら”ありがとう”が一緒に通った子供達にも波及していったという話。
僕は自転車通勤。毎朝通る交差点にそのおっちゃんは今日もいた。
近くには小学校もあって、黄色の帽子を被った子供達数人とすれちがう。
その日はいつもより早く家を出たからちょっと時間にゆとりがあった。
だからかいつもより世界が広くみえていた感覚があった。
いつものようにおっちゃんが旗をもって立っていて、
信号が青になれば横断歩道の真ん中付近へいき車の人に会釈しながら子供たちを通していた。
「いってらっしゃい!!いってらっしゃい!!」
僕は気づけなかった。いつも急いでいたから。
このおっちゃんのすごさ。
こんな暖かい空間をつくっていただなんて。
その空間に僕も浸らせてもらい、自転車を移動させながら
”ありがとう”とそのおっちゃんに言った。
おっちゃんは一生懸命だから聞こえなかったのかもしれない。
僕の声が小さかったのかもしれない。
「聞こえなかったかな。」なんて思いつつ横断歩道を通過し終えようとした瞬間、後ろから大きな声で”ありがとうございました”と男の子一人。
そしてもう一人、二人。
”ありがとう”の波及。
おっちゃんの笑顔。とてもかっこよかった。
”当たり前の事を当たり前にする。”
大人の我々が子供たちに魅せる。
まさしく未来のためにできること。
Yuki