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【プレイレビュー】ハーヴェステラ


スクウェア・エニックスから任天堂スイッチとPC(Steam)で生活シュミレーションRPG【ハーヴェステラ】が発売されました。

本作は、ファンタジー世界を舞台にスローライフとアクションRPGが楽しめるファンタジー×生活シュミレーションRPGとなっていて、自宅前の畑で栽培した作物売って得たお金で新しい作物の種やいろいろなアイテムを購入して生活をして、時にダンジョン攻略をするまんまルーンファクトリーである。

本作には、同じ生活シュミレーションRPGのルーンファクトリースタッフが開発に関わっていり。
そのこともあってルンファクファンからスクエニ版ルーンファクトリーだと発売される前から話題になっていましたがいざ、9月に体験版が配信されると駄目な点が浮き彫りになってSNSやYouTubeなどで酷評されまくってましたがそこはスクエニ、発売日に間に合うようにゲーム進行において致命的だった部分を直してきました。
他社メーカー様だと発売日をずらすところですがそれをせずにちゃんと決めらた期日に出せたのは凄いですよね、内容はともかく、致命的な部分を直したからってクソゲーが即神ゲーに昇格できるものでもないわけで……。

"いろいろな謎が同時に襲う不思議な世界

第3章までプレイしたのでそこまでプレイした感想を書いていこうと思います。
でもそのまえに『ハーヴェステラ』のストーリーを簡単に紹介。

本作はシーズライトと呼ばれる、四季を司る大きな結晶が4つ存在する世界が舞台となっています。
この世界では季節の変わり目に世界がグレーに染まり、小さな光の粒が飛び交う「死季」と呼ばれる不思議な現象が発生し人が家の外でこの光の粒を吸ってしまうと体に悪影響を及ぼすことから、この時期は誰も家から出ないという、名前通り恐ろしい現象となっています。

そんな中を彷徨い行き倒れてしまった人物が本作の主人公です。「死季」の中を彷徨ったせいか主人公は記憶を失っていて、この世界のことは何もわからない状態──つまり完全にプレーヤーと同じ視点となってスタートすることになります。

行き倒れていた主人公を謎の少女が導く


物語序盤に謎の少女が主人公を導いてくれるのですが、その説明は要点を得ないので本当にこの世界がどうなっているのかがわかりづらい…。
その不安感が出会う人たちの漠然とした不安と相まってこの世界に起こり始めている現象を紐解いていこうという気持ちに自然となってくる感じはハーヴェステラはじまったぁぁとわくわくしてきます。

本作では序盤主人公を助けてくれる医者の「クレア」が身の回りやこの世界の暮らし方についていろいろと説明をしてくれるます。

主人公を助けてくれた「クレア」


そしてもう1人未来から来たという少女「アリア」も本作では重要な人物となっていて、主人公とともに暮らしこの世界の謎を追いかけていきます。

もう1人の重要人物「アリア」

本作はスタートからずっと謎ばかりがたくさん蓄積されていく。
シーズライトとは何なのか、「死季」はどうして起こるのか、そもそも主人公はどうして記憶がないのか、そしてこの世界に起こっている異変とは何なのか…etc.
たくさんの謎が謎のまましばらく進んでいき、ストーリーがどこへ向かうのかわからないハラハラドキドキ感が非常に癖になる。

"スローライフで自給自足をして生活をまかなう

本作は家の敷地内で行なう農作業やクラフトをする自給自足のスローライフパートと、ダンジョンに入って魔物と戦う冒険パートの両方をプレイしながらゲームを進めて行く。

 スローライフパートは物語序盤からプレイ可能。
本作では1日ごとに行動が区切られていて、朝起きて昼間活動して夜寝るというサイクルを繰り返すことになります。
22時頃に「眠くなってきた」とメッセージが流れ真夜中(0時)までに寝ないと倒れてしまうので必然的に規則正しい生活を送ることが求められます。
体験版では1日は現実時間ではおよそ10分程度となっていたため、朝はお店がオープンしていないし、夕方からどんどん暗くなっていくので非常にリアルな時間を体験できましたが製品版ではもっとゆっくりと流れるように改善されました。
慌てて行くと開店時間前に着いてどうしよう?! みたいなことになったりします。

 スローライフパートのメインとなる場所は、村から少し離れたところに借りた自宅。その自宅前を耕し畑を作ることができて、畑で育てた作物を出荷してお金を稼ぎ、そのお金でまた種を買って育てるという自給自足生活を送ることになります。
育てる作物は季節によって種まきの時期が決まっていて、季節によって畑の風景も異なります。

自宅前の畑



作物を育てるには畑を耕し、種を植え、水をやる。その後は水やりを毎日していればオケ。
育つのが早い人参に似た作物「キャロップ」に至っては一晩経てば育っている。作物は全体的に育つスピードが早いものが多いのでストレスはほとんど感じないつくりになっていました。
ルーンファクトリーだと最短のカブでも4日かかるし、連作できるものだと15日くらいだったりするので畑仕事ばかりに時間を割かなくていい。

そしてストーリー3話まで進めると大妖精なる存在が出てきます。


妖精オーダーで得られる恩恵は大きく例えばクワで耕せる範囲が増えたり、加工メーカーなどのクラフトレシピがもらえたりします。
妖精オーダーは基本作物を育ててればラクにこなせれるものばかりなので冒険のついででやることをおすすめします。

 
 出荷は家の目の前にある出荷箱に入れておくだけで、日付が変わると出荷されてお金に自動的に変わる。出荷箱には畑で育てた作物以外にも、ダンジョンで手に入れたアイテムなども売ることができます。
本作では魔物を倒してもお金は手に入らないので、基本的に出荷箱に入れたものを売って得たお金でやりくりしていく感じになります。
序盤は特にお金がないので少しシビアに感じるかもしれなないですが、作物が育ってどんどん種を買って育てられるようになると身の回りの設備も充実してくるので序盤だけ乗り切れば波に乗れる──はず。
いまのところあまり金策アイテムがなくて…出荷箱で稼ぐよりもサブクエストのクリア報酬で稼いだ方が効率が良いように感じます。

鍛冶屋
シャトラの雑貨屋
リフォーム屋

手に入れたお金は新しい種を買うほかに、アイテムや家のリフォーム、増築、武器を強化することに使う。買い物は村の商店ですることができて、家のリフォームや増築をすることで、できることも増えていき、最初は畑とクラフトのみしかできないですが、リフォーム屋で調理台を設置してもらうと料理が、家畜小屋を作ってもらうと動物も飼育できるようになるので、さらにできる幅が広がります。

家の中ではアイテムをクラフトすることもできる。レシピと材料アイテムがあれば製作可能で、製作時にはアイテムごとに一定時間を消費。
材料アイテムは家の敷地内やダンジョンの至る所に落ちているのでそれを拾ってクラフトする流れです。

 クラフトできるアイテムは様々あり、畑の岩を砕く「ハンマー」やダンジョンで橋やはしごを修理する「修理キッド」、使うだけで家に帰ることができる「リターン・ベル」などを作ることができる。
基本的にスローライフで必要な道具やダンジョン攻略で必要な道具は自分で作ることになるので、ドラゴンクエストのような店で買うというのに慣れていると少々面倒に感じてしまうかもしれません。


"ダンジョン攻略も新感覚。進んで直して1回戻る

ストーリーを進めているとダンジョンを攻略していくことになるのですが、ダンジョン攻略はダンジョンに入った段階で「最深部へ向かう」、「天の卵の奥に行く」など目標が決められていて、その目標を達成することがクリア条件となっています。
ダンジョンには様々な魔物がおり、倒しながらダンジョンの奥へと進んていく。

 魔物との戦闘は通常攻撃とスキル攻撃に分かれていて、通常攻撃はボタン1つで攻撃可能。
通常攻撃はジョブによって異なり、近接攻撃が得意なファイターは斬撃、魔法攻撃が得意なメイジは遠距離の氷攻撃などさまざまな攻撃スタイルを楽しめますが、コマンドRPGを想定して作っていたのを無理やりアクションRPGへと昇格させたのでアクションは全体的にやぼったいです。

 本作には、ガードや回避という行動ができないため、基本的にプレーヤーが魔物の動きや攻撃を見ながら距離を空けたり詰めたりする必要があります。
近すぎても攻撃を受けっぱなしのタコ殴り状態になるし、遠すぎると攻撃射程に入らなかったりするのでバトルにおいては距離感が非常に大切。
アクションが苦手な人にってはそれだけで死活問題なのですけど、救済処置でバラエティ豊かな様々なジョブを切り替えて的確に敵の弱点を突ければなんとかなります……たぶん。


ダンジョン内で力尽きてしまうと、自動的に家のベッドに転送され、クレアに診察されて治療費を請求されてしまいます。
本作では夜遅くまで主人公が行動しているとどんどん眠気に襲われしまう。眠気に襲われたまま続行してしまうと力尽きた時と同じように強制的に家に帰されてしまい、その上クレアから治療費まで取られるので、夜更かしせずに素直に家に帰るのが1番。

第3話から本格的に物語が展開

 体験版で遊べたメインストーリーの第2話までは、農作業や冒険の基本を知っていくチュートリアルも兼ねていましたが、第3話からはグッと自由度が上がって、プレイヤーの好きなように行動できようになります。

 第3話からは“春の街ネメア”、“浜辺の町シャトラ”、“教都アルジェーン”を舞台にした物語が展開していくのですが、どこから始めてもいいし、並行して進めてもいいようになっている。
また、街の人々から依頼されるクエストも充実していて「いつまでに○○をする」などの期限や縛りもないため、本当に気の向くまま過ごせます。

女たらしなハイネさん


 ネメアでは春のシーズライトに現れた巨大な卵から、魔物が飛来しては若い女性をさらっていくという事件が多発していた。
主人公とアリアは、自警団の青年アジールとともに調査に向かうのですが倒しても回復してしまう魔物に苦戦する。そこで、孤児院の先生でありながら腕の立つイスティナに助太刀を頼むことに。
そんな矢先、アジールが保護していた記憶喪失の少女ティエラが魔物にさらわれて……!?

ゲスオーナー


 夏のシーズライトの側にある町シャトラでは、歌姫のエモが酒場のオーナーと揉めているところを目撃する。
彼女に事情を聞くと、オーナーに船を手配してもらう交換条件として、酒場で歌わされていたらしい。エモはある理由で夏のシーズライトに行きたいという。そこで主人公たちはエモとともに、発明家のハイネを頼り、夏のシーズライトへ向かう手段を相談するが……。

“免罪花”の真実とは



シーズライトを信仰する“季石教団”の本拠地アルジェーンでは、シーズライトのある聖洞には“免罪花”を与えられた者以外の立ち入りが禁止されていると聞かされる。そこで、傭兵のブラッカを雇い、免罪花を手に入れるため、地下トンネルから潜入を試みたのですが、途中で教団の巡礼師シュリカに阻まれて失敗。
そんな折、街のほぼすべての住民がこつぜんと姿を消すという事態が発生する

ほのぼのとした畑仕事と一転し、物語はけっこうシリアス

わすれない。絶対に。

 
 第3話から、こうした本作“らしさ”がハッキリ出てくるので、まずは第3話で街のシナリオを進めてみてほしい。序盤であきらめないで! 頑張って!
ちなみにわたしは、回復役が欲しかったのでアルジェーンのシナリオから始めてすぐに後悔。
(※そもそもアルジェーンにヒーラーは存在しませんでした。神職なのに?)

 自由に選べる系あるあるなのですが、何処から進めてもいいというのでシステム上は春夏冬の順番でやるようになっているので敵のレベルが桁違いにつよいわ、自宅からかなり距離があるわ、辿りつくまで少し時間がかかりました。
でもその苦労があったおかげて他ふたつの町は比較的ラクに進められたのでよかったのかな。


"その他おもしろ要素

スクエニの看板商品のひとつ『ドラゴンクエスト』のちいさなメダルあつめ要素を彷彿とさせるコロネル人形あつめというものがあります。

マスターコロネル


とある町にひっそりと存在する隠れ家。
その隠れ家の主「マスターコロネル」が集めているという“コロネル人形”を探して渡してあげると、何やらイイモノと交換してもらえるようだ。


あとは各町に料理をUberEATSするクエスト。

料理の納品

旅の道中で訪れる様々な町の住人から、料理の納品を依頼されることもある。希望の料理を作って納品することで、お金や新たな料理のレシピなど、様々な報酬を得ることができる。

スクエニのもうひとつの大看板『ファイナルファンタジー』の敵キャラザハギンがまさかの参戦。

立ち絵ありでクエストにもごりごり


ハーヴェステラ』第3話までプレイして、かなりのボリュームだと感じました。開発インタビューでストーリーだけで60時間と書かれてましたが、やっているとついついサブクエストも追いかけたり、寄り道の魅力に抗えなったり、なので駆け足プレイでも軽く100時間は越えてきそう…。
もちろん、畑の野菜や動物たちの世話も楽しくて、毎朝欠かさなかった。本作はほんとうに登場人物・魔物・動物が可愛くて雑でガバガバな戦闘も秒で育つだけだからイマイチ面白みにかける畑仕事も飽きずにこなせれそうです。
まだまだ装飾を凝るところまでは手を出せませんでしたが、メインストーリーをクリアーした後も果てしなく畑作りができるとのことなので、のんびりとやっていきたいとおもいます。

 ハーヴェステラ2022.11.5.fen.

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