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組織拡大で、noteのデザインチームが新しく挑戦するようになったこと

noteのデザイナーの松下です。
昨年末で、入社して3年がたちました。早いものです。

以前も、noteのデザインチームがどういった業務に向き合っているかについて書いたのですが、

この記事からおよそ2年を経て、さらにnoteは拡大しましたし、社員数も35名程度だったのが、150名超(!)にまで増えました。
さらに、そんな中。働き方も、リモートワークが中心になり、私を含め、遠方から働く社員も増えました。

環境が変わると、新しい課題が生まれます。そして必要とされる「デザイン」にもまた変化があります。この記事では、デザインチームの挑戦対象がどう変わってきたかを書いていきます。

汎用的なシステムやツールの重要性が増した

noteのデザインチームが設計する対象は、「ユーザー体験」に関わるあらゆるタッチポイントです。プロダクトの機能はもちろん、世界観や、あるいはワークフローまで。

それ自体は以前から変わっていません。開発・PR・Dirなど職種をまたいでの取り組みを前提に行うような施策も多く、設計対象を柔軟にとらえる感覚は前提として持っています。

ただ、メンバーが増え、開発チームが複数になり、「自分が動く」だけではアウトプットの最大化が難しい規模感になりました。
チームを横断して、担当者が異なったとしてもなお、同じ体験や水準をある程度キープする必要性がでてきたのです。

そのために、全体で汎用的に使えるようなシステムの重要度が高まっています。

①デザインシステム・イラストシステムの開発

デザインシステムは、デザインチームからはsawaさん、そしてUXエンジニアのusuiさん、加えてフロントエンドエンジニアメンバーが中心となって推進している取り組みです。

目的は以下。

  • 一貫したコンポーネントやスタイルの効率的な実現

  • 「noteらしいデザイン」の言語化と実現

複数チームが進行するようになり、スピード感的にも、スキルセット的にも、デザイナー自身がすべてのスタイル調整を手もとで行うのは難しい状況になり、汎用的に転用できる、コンポーネントやデザインのルールやシステムの必要性が増しました。

システム上に存在するコンポーネントとfigmaのassetを連携することにより、プロトタイプの具体化から、実装までをスピーディに進める足がかりができています。

デザインAssetsのキャプチャ
すぐ呼び出せて便利

こういったシステムにくわえて、デザイナーメンバーや社員が増加する中での、「noteらしいデザインとは?」を言語化したガイドラインも鋭意作成中です。

イラストレーターのキムさんが作成するnoteの世界観イメージをさらに強化するようなイラストも、より汎用的に活用ができるよう、システム化が進行中です。

②共通言語としてのデザイン思考

昨年、富士通さんが「デザイン思考のテキストブック」を公開されていたのを受けて、富士通さんとnoteのCXO深津さんとのトークイベントが開催されました
その中で、テキストブックの公開自体、デザイナーかどうかを問わず、企業で活用できる共通言語ツールとしてデザイン思考の浸透を目指す意図、との話がありました。

目指すゴールとして掲げる体験イメージ、それをさらに具体化するための道具としてのデザイン思考のフレームワークノウハウ。noteのデザインチームも、会社全体の共通言語として知識を持つことでよりパワーアップにつながるのではと考えています。

会社として総合的に目指す体験の可視化は、デザインチームとPMとで進め始めたところです。
フレームワークなどについても、まずは業務上取り入れやすい部分から、デザイナー以外もツールとして導入できるような準備を進めています。

会社が拡大したからこその挑戦ができるようになった

事業の成長とともに、プラットフォームとしても、会社の地力としても、これまで手が届ききっていなかった部分をうめていく機会が生まれています。

①アクセシビリティへの取り組み

ひとつめは、アクセシビリティ。
心強い仲間が増えたこともあり、大きい前進を見せています。

②ユーザーリサーチへの取り組み

ふたつめは、ユーザーリサーチへの取り組みです。
これは、UXリサーチャーである仙田さんが中心になって動いています。

これまでも、アンケート調査やユーザーインタビューは行ってきました。しかし、どうしてもそのときのリソースによってできる調査の選択肢が絞られることがありました。

必要な調査をコンスタントにまわせるようなシステムを作ったり、社内にもそのノウハウを展開すべく、昨年からプロジェクト化して動き始め、私もメンバーに加わっています。
プロジェクト化したことで、これまでなかなか「手が空いたら」というスケールではハードルが高かった、より抽象的なテーマへのリサーチの挑戦も考えられるようになりました。

新メンバーが増えた&採用の強化が始まった

プロダクトとして取り組みたいことが増え、どうしてもデザイナーは業務を複数かけもちしないと立ち行かない状況が生まれました。
そこで、新しいメンバーも迎え入れている真っ最中です。

↓12月から仲間入りした木村さん!さっそく記事を書いてくれました

noteを知ってもらうためにできることはなんだろう?を考えて、個々のデザイナーも積極的に情報発信しています。

↓noteのデザイナーの記事をまとめているマガジン

メンバーが増えることで、デザインチーム内でもどう意思疎通をしていくか、また、お互いのやっていることをレビューしたりキャッチアップして、刺激を持ちながらチームとしても成長していくか。また変化しながら、新たなチャレンジが生まれていくでしょう。

コミュニケーションに新しい課題が生まれた

社員数が増え、さらに、リモートを前提とし、フレキシブルな場所で働くことができるようになりました。

私を含め、関東以外を拠点として動くメンバーも増えましたし、引っ越しをする社員も多くいます。いまの社会情勢下でも安心して仕事ができ、選択肢が広がったことの恩恵は私自身も受けています。

リモートワークにおいて、どの会社でも課題にあがるのはコミュニケーションでしょう。
もともと、他職種との意思疎通が多いデザインチームとしては、コミュニケーションには気を配る必要がありましたが、さらにその重要度と難しさが増した2年間でした。

コミュニケーションにおける体系的な知見って、なかなか知る機会がなかったりもします。
デザインチームでは、リーダーの川井田さん自身が「アサーティブコミュニケーション」の考え方を学び、チームへの知識の還元をおこなってくれるなど、より良いコミュニケーションを行うための心がけも始めています。

とはいえ、コミュニケーションは自分で意識するのはなかなか難しい。この知識を定期的にチームでも見直せるような仕組みも検討しています。

自分自身の変化と、この3年を振り返って

私自身は、noteに入社をしてまる3年がたちました。

ここ1年半ほどは、福岡と東京とを行き来しつつ働くようにもなり、PMにも挑戦させていただいたりと、振り返ってみると働き方・仕事内容、双方に変化がありました。

↓PMに挑戦するにあたって書いた記事

そのときどきのフェーズで、自分が挑戦できる(しないといけない)ものって、好むと好まざるに関わらず、予想もせず目の前に出現してきます。

そんなことを肌で感じながら、改めて、会社やチームってナマモノなんだなぁと思っています。特に、noteのような、規模の成長を目指すスタートアップは。
いま挑戦できることを噛み締めながら、4年目からも楽しんで、プロダクトとデザインに向き合いたいです。

▼noteではデザイナーを募集しています。ご興味あればぜひ。


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松下ゆき
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