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対等な買い物
夫との出会い。
夫は、「デジタルファブリケーション」というデータを作成し、そのデータから出力したモノづくりを、「いいんだよね~!将来きっとそういう時代が来ると思うんだ、自分が作りたいものを自分で作れる時代!」
と、嬉しそうに、楽しそうに話してくれたのを覚えている。
私が好きな刺繍・・ ⼿刺繍は確かに素晴らしい。
でも、年齢や価格のこともあり、担い手がおらず廃れていってしまっている文化があるのも事実。
担い⼿がいなくなってしまえば、⽂化は消滅してしまう。
⽂化を残したい。
それならば、データや機械の⼒を借りればいいのでは?と思っていた。
私は夫のいうデジタル・ファブリケーションを一緒にやっていきたいと思ったのだ。
今、実際に、デジタル・ファブリケーションをやっている⼈ がメキシコにいる。
メキシコ・ユカタン半島のマヤ族出身の⼥の⼦。
マヤ族のお⼟産の7割以上が中国製と知った彼女は、これはなんとかせねば!と思ったそう。
私たちが作っているわけではないのに、その村のお土産として売られている現実。
⼿刺繍は時間がかかるのに、稼げない。 もっと稼げる仕事に⼈は流れていってしまったのだ。
機械だからこその良さ、⼿刺繍だからこその良さは、あるものの
途絶えないように何とかしなくちゃと、デジタル・ファブリケーション技術を活用して、頑張っている。
刺繍のデータは若い子が作り、おばあちゃんが刺繍ミシンのスタートボタンをピッと押すんだって。
服なのだから、コレクションではなく、⽇常⽣活で着 てほしいと個人的に思う。
ひとつひとつの洋服に⽇常の価値があるの。
このサンダルは、そんなメキシコの伝統的な刺繍を継続していこうと
若い世代の女性が作っている刺繍サンダル。
とっても上品でしょう?
私は外で履くのがもったいなく、どこかへ出かけた時の室内履きにしている(スリッパとして)
足元に、こんな上品で素敵な刺繍をまとい、その刺繍に作り手のそんな想いがこもっていると知ったら・・背筋伸ばして凛として、一歩一歩大事に歩きたくなるものです。