【NFL】えっ! 相手より 150 ヤードも多く進んだのにボロ負けですか!?
先週来の話になる。電話が壊れてしまって、漫画を読んだりゲームのログインボーナスを取得するために食われていた時間がなくなった。
うーん、不便ではあるが悪いことばかりではない。惰性でやっていたつまらない行いが偶然によって断ち切れた。
ここでまともな人間ならば、その時間をなにかに役立てるかさっさと電話を直すよう考えるところだが、残念ながら「よぉし、空いた時間でたまってる動画でも観るか!」に至ってしまった。ぐうたらで愚かな形質をしているのがよくわかる。
まあいいや、オーケー、とりあえずそれは忘れよう。今週もまた、苦しみながら試合を振り返る時間をこなそう。なんか連絡しなきゃいけないこともあった気がするがそれも忘れよう。
スローイング・イン・ザ・レイン・バット・ジ・オポーネント・エイント・イン・ザ・ムード
先週の試合をかろうじて拾ったパッカーズ (Green Bay Packers) は 6 勝 2 敗と数字上は好調そうな具合でホームに戻り、同地区 NFC North の先頭を走るライオンズ (Detroit Lions) を迎え撃った。
そうなんだ、8 週を終えて 6 勝はふつうなら首位にいそうなところ、デトロイトは 6 勝 1 敗でさらに上を行っている。くそ、おかしいな……あいつらはハッチンソン (Aidan Joseph HUTCHINSON; #97 DE) が総合格闘技の試合で見るようなぶっ壊れ方をして以来、途方に暮れていたんじゃなかったのか?
スコアはこれだ。
ゴフ (Jared Thomas GOFF; #16 QB) は 2024 シーズン最初の 2 試合こそ「まぁこのヒトはだいたいこんなカンジだよね」な成績だったが、3 週目から 7 週目まで試合あたり平均パス成功率 83% という驚異の成績とともに 5 連勝。4 週目にいたっては成功率 100% まで記録している。コワイ!
持って走ることのない純粋なパサーなので守る側としてもそれほど悩ましくはないと思うのだが、にもかかわらずこの成績である。この期間、パス失敗数 (20) よりもチームのタッチダウン (25) のほうが数が多い。なにそれ? 聞いたことねぇ状態なんだけど。
いくら屋内でしか試合をしていないから捕りやすいでしょとはいっても、こんな数字が出ていれば、もうヴィデオを見るまでもない。可能性としてはただひとつ、カチカチのオフェンスラインと過激派のウェスト・コースト原理主義者が融合しているとしか考えられない。
コーチの家の神棚には金ピカの額縁に入った真の御父様であるビル・ウォルシュ (William Ernest WALSH) の写真と聖骸布が飾ってあり、朝な夕なに信徒たちと肩を組んで踊りながら 2 ブロック先まで讃美歌を響かせているとみて間違いないだろう。
そのわりにやけに得点が多いのは、ディフェンスがインターセプションとダウンによるターンオーヴァーを量産しているところによる。かなり工夫のあるシステムに違いないが、そこを乗り切る方策があれば、あとは守備陣の力比べだろう。
……あれ? セカンダリの主力であるジャイアー (Jaire Zakar ALEXANDER; #23 CB) とエヴァン (Evan WILLIAMS; #33 S) がいないぞ……あっ……。
不吉な予感を象徴するかのように 48°F (8.9°C) のフィールドへむけてさんざんと雨が横殴りで降るなか、ジェイコブス (Joshua Cordell JACOBS; #8 HB) はいつものようにボールを持って、みるみる進んでいく。ドライヴ 3 回で記録したのはほぼ 90 ヤードとまったく止まる気配がなかったので、ラッシュへの有効な対策は持っていなかった可能性もある。そっちを軸にしたほうがよかったのではないか。
それをできなかった理由は不用意に点差をつけられてしまったからで、致命的なドロップを複数起こし、そこそこの位置まで進みながら反則によって後退してフィールド・ゴールを狙えなくなる事態を起こし、キックそのものをミスし、あげく安全弁を頼んだらピック・シックスに発展するという、間抜けを十重二十重に着た攻撃を展開したためである。
地力で優るライオンズに 14 点も先行されてどうにかなるはずもなく、9 月末にミネソタ (Minnesota Vikings) を相手に晒した醜態に続き、またもや同地区チームを相手に前半だけで実質的に試合が終了したのであった。
良いときは良いけど論ずるに値しない試合を 2、3 週ごとに提供するような QB でプレイオフを勝ち抜く夢は見られそうか?
ついでに書くと、前半残り 14 秒の自陣 48 ヤード、タイムアウトのない状態から深いパスをサイドラインに出ようのない場所へ投げたのもうんざりしたし、後半のどこだったか忘れたがエンドゾーンに迫ったところで 2nd & 1 からパス失敗→パス失敗→ラッシュでダウンを更新できずにターンオーヴァーになったのも草を生やした。
実況ブースのブレイディ (Thomas Edward Patrick BRADY Jr.) も呆れた様子を隠さなかったが、僕も同じだった。珍しく気が合ったな!
ところでゴフのほうは、まんべんなくパスを通しこそすれ距離はさっぱり稼げていない。必要がなかったという事情はあるにしても、たったの 145 ヤードだ。ラッシュと合わせて 261 ヤードはたいていの試合で負けになる数字で、パッカーズ守備陣は主力を欠く中で十二分に仕事を果たした証明になっている。
それだけに、攻撃の下手さがよけいに目立った。当たり前だが進んだ距離と得点には強い正の相関関係があり、411 ヤードも獲得して 14 点しか入れずにすませるほうが難しい。だから、単に下手なのではなく、部分的に重大な問題があるのかもしれない。そこんとこ治るといいんだけど。
まぁ期待して待とう。待つしかできない。
「贔屓の試合を観る必要がなくなってさらに大量に『後で見る』リストを消化できるようになりました」だけは避けてくれよな。
雑記
4th & 1 を TE スニークで解決したのは良いアイディアだった……モーションしながらセンターの後ろで立ち止まり、直接スナップを受けてドン!だ。前にもあったかな?
ブランチ (Brian Amani BRANCH; #32 S) のヒットは明らかにヘルメットで突っ込んでおり、リプレイを見たとき退場相当だと思った。後から正しい判定になった
先発した 7 試合連続でインターセプションを投じたのはアレ (2006) 以来らしい