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日々の発信を「閉じた」結果、何が変わったのか?

2025年1月からVoicyプレミアムリスナーとnoteメンバーシップを開始して、発信を「有料空間」に閉じる実験をしてきました。その意図や背景は以下の記事でも記しましたが、ビジネスの戦略というよりかは、自分自身の知的生産のエコシステムを見直したときに、閉じた空間で、静かに知を育てたいと考えるようになったためです。

いまのところとても快適で、おかげさまで計400名以上のかたにご参加いただいています。2月も新規参加者を絶賛募集しています!

今回は、その1ヶ月間を振り返り、感じたことや得られた気づきを共有したいと思います。

1. 心理的安全性の向上

まず第一に感じたのは、コンテンツ制作や発信における「心理的安全性」が飛躍的に高まったことです。現在のSNS社会では、自分のコンテンツが誰に届くかわかりません。想定していない読者/視聴者の思いもよらない誤解や反応を回避しようと思うと、表現や内容を丸めたり削ったりなど過剰に配慮が必要で、コンテンツの面白さが損なわれる感覚がありました。

しかし、クローズドな有料空間に移行することで、ある程度の関心を向けてくれている読者やリスナーに向けた発信が可能となりました。

それによってコンテンツの育成過程を「文脈」によって守ることができるようになった感覚です。たとえば僕は「タスク管理なんか要らない!」とかそういう極端なカウンター発言をたまにしますが、ここだけ切り出したら「いや、それは周りに迷惑をかけるだろう」というツッコミが飛んできます。そういうナンセンスなマジレスに対する防御を考えなく済むので、クローズドな発信では主張のコアを純粋に掘り下げられます。

もちろん、何を言っても通じてしまう環境に胡座をかいているとコミュニケーションスキルが鈍るので、アウェイでの登壇や書籍出版などとの往復が大切ですが。

2. コンテンツの幅の拡大

コンテンツの「幅」も広がりました。なんだかんだで有料情報ですから、価値ある情報を目指して、これまで以上に踏み込んだコンテンツを話すようになりました。

Voicyだと「専門家になるための条件」とか「20分で2000文字の記事を書く方法」とか「Voicyを伸ばすためにやっていた工夫」とかは大変好評でした。これらは有料だからという以上に、前述した心理的安全性の賜物だと感じます。あまりに生々しくて泥臭いノウハウですが、文脈に保護されていたからこそ「探究論」として語ることができたと感じています。

一方で、必ずしも役に立たない日常の些細な気づきやエッセイ的な内容も増えました。「『あいの里』の話」とか「文章が書けない話」とか「宣伝がしんどい話」とか。関心層だからこそ、関心をわざわざ引く必要がないので、たまにはどうでもいい話しよう、ちょっとした気づきを言語化してみようという心理によるものです。そして嬉しいことに、この枠のコンテンツが好評だったりします。

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