いつの日か、イギリスに。
前回の記事でも書いたが、私は大学で英語を学んでいる。
しかし、今は休学中で、日本文学にハマっている。
残念ながら、英文学には興味はない…。
私は英文科ではないが、どうやら英文科では、英語で書かれた物語を英語か日本語で読み、日本語で解釈するらしい。(噂によると)
英文学だと、シェイクスピア、ルイスキャロルとかJ・Kローリングくらいしか知らない…。しかも全員イギリス人である。
シェイクスピアでは、「ロミオとジュリエット」を、ルイスキャロルでは、「不思議の国のアリス」を、J・Kローリングでは「ハリーポッターシリーズ」や「イッカボッグ」などを読んできたし、観てきた。
英語に興味を持ち始めたきっかけもイギリスだった。イギリスのQUEENというバンドが好きで、さっぱり分からなかった英語が好きになった。だって、好きな人が歌う歌も英語だし、話す言語も英語だもの。お恥ずかしながら、中学では英語のテストで30点を取り続けてきた。日本から出て行かないつもりだったし、英語を話す意味など当時の私にはなかった。
人生は、本当に何が起こるか分からないものだ。
高校一年生の時に彼らに出会い、イギリスが好きになった。私たちが習っていたのは英語ではなく、アメリカ英語だと気づいた時にも衝撃を受けた。私は今イギリス英語を意識している。例を出すと、アメリカ英語だと、「サッカー」「クッキー」イギリス英語だと「フットボール」「ビスケット」など。「Hello」も、アメリカ英語だと、「ヘェロー」のように発音されるが、イギリス英語だと「ハロゥ」になったり。興味深い。
QUEENの「Don't stop me now」を始めて聞いて、何を歌っているのかも、何を意味して歌っているのかも分からずに歌い続けた高校一年生だった。
私の高校では必修以外では選択授業があり、それもすべて英語にした。
ハリーポッターにハマったのもあり、英語は魔法の言葉のようで、話すのが楽しかった。私は問題を解くより、英語をコミュニケーションの道具として、話すのがどうやら好きらしい。
私はいろんな、英語を第一言語とする人、英語を学んでいる人と英語で話してきたが、発音がきれいだ、と褒めてもらうことがある。
というより、私はまだペラペラではないので、言葉に詰まったとき、「My English is bad…」(私の英語まだまだだから…)と言って私の英語力に期待しないでくれと言いつつ、時間稼ぎをする。そう言うと、相手はきっと慰めで、「でも、発音きれいじゃん」と言ってくれる。
確かに、発音だけは自信がある。というより、英語のものまねが上手いのだ。
私は歯並びがコンプレックスで、よく人の歯並びを見る癖がある。高校生のとき、ファンタジー系やミュージカル系の洋画を観るのが好きだった。西洋やアメリカでは、歯並びが重視される。映画に出てくる人ほとんどが綺麗な歯並びをしていた。私は、その美しい歯並びに魅了され、日本語字幕よりも歯並びを見ていた。
歯並びを見ていたら、日本語と全くちがう口の動きをしていることに気づいた。例えば、thとか、日本語に舌を噛んで発音する言葉などない。それを意識して観ていたら、発音が上手になった。いや、英語を話す人のものまねが上手くなったのだ。
私は空想が好きだ。空想と英語をかけ合わせれば、最強の英語勉強になる気がする。
もし、私が映画の主人公に抜擢されて、英語でスピーチをしたり、もしくはその自分で考えた物語の主人公になって英語で喋ってみたり。いわゆる、独り言だ。空想も好きだし、英語で話すのも好きだ。
日本人は完璧を求めすぎていると思う。外国語を完璧に話せないと、それは話せたと言えない、とか。英語勉強法でYoutubeで調べたりしたら、結構口調が強めな人が多い気がする。100%とか、絶対にとか、そんな言葉を使って、英語の勉強法について語っている気がする。でも、100%とか、言語にはない気がする。
言語は変わりゆくものだから。そして、私たちは間違えながら、成長していくのだから。
一時期は、私も完璧に話さなくては、と思って、大学のアメリカ人の先生と話すときは、わざわざ台本を作ってそれを読んだこともあった。でもそれで、私は本当に先生とコミュニケーションが取れているだろうか。私はただ英語を読んだだけであって、コミュニケーションは取れていないと思う。
今は英語力がついた、というより、自信がついたのかもしれない。
拙い英語で、ジェスチャーをしてみたり、あ、さっき、間違えたなとか思いつつ、話している。
もう本当に分からなかったら、「日本語で話していい?」と言って日本語で説明することもあった。幸いに、そのアメリカ人の先生は日本語のリスニング力がものすごく高いから「いいよ」と答えてくれた。
テストで30点を取って、日本に引きこもろうとしていた少女は、もういない。
いつの日か、イギリスに行きたい。私の人生を変えてくれた国だから。