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《創作交換日記》 蠢く「光彩陸離」に寄せて

創作交換日記「今日もぼちぼち」
今回は、涌田悠(@wakutaharuka1)さんです。


みなさん、こんにちは!
短歌を詠むダンサー/振付家の涌田悠です。
この交換日記が始まってから、自分のからだと踊りと言葉の日々の隙間に、それぞれの場所で生きるみなさんのからだから紡がれてゆく体温ある言葉に触れて、心がふとほどけたり、からだがじりじり熱くなったりしていました。

8月の終わりに行われた『光彩陸離』ワークインプログレスのトークで、ゆきちゃんの日記に紡がれていた「光の音」という言葉を引用して踊りから感じたことを少し話しました。

光の音

粒が集まり、手を組み、たがいをぶつけ合う、金平糖のようなボコボコが自分だけの姿になって、表出する。
肉厚な唇をたくさん持ち合わせるあなたは、今日、魚になって、呼吸を裏返す。
エラから流れる水は、荒々しく踊り狂い、私の筋膜を痺れさせる。
クジラのうろこを1つ分けてもらい、耳に当てたなら、隙間から溢れる水しぶきが鼓動と合唱する

8/21 宮脇有紀 日記より

ゆきちゃんの踊りに立ち会うときにいつも、空間に言葉のない詩が紡がれてゆくようだなと感じていました。
繊細に大胆に紡がれてゆくからだから、こちらの皮膚の細胞やお腹の底に、知っているかたちやリズムには収まらないような、言葉にせずにからだにまるっと取っておきたいような、たくさんの感覚を受け取ります。
光に音が聞こえるような、音にかたちを与えるような、かたちに香りが立ち上るような...実際には目に見えないものがからだに立ち現れる特別な味わいの感覚。
ゆきちゃんの「光の音」の言葉を読んだときに、ゆきちゃんの踊りが孕むその感覚の秘密にすこし触れたような気がして嬉しかったです。
一見すると抽象的に見えるその動きのひとつひとつには、ゆきちゃんの生活の中で紡がれた心身と共に生きている言葉の欠片がたくさん詰まっているのだと感じました。

ソロ公演までいよいよあと1週間だね、ゆきちゃん!
スパークしているだろう心身と、まだまだ蠢いているだろう作品に心を寄せて、エールを込めて、短歌を送ります。

涌田悠


【 来週上演!!! チケット予約お急ぎください💨 】
宮脇有紀ソロダンス
「光彩陸離」

▼ 予約状況
11/11(金)19:30 ○ 混み合ってきました
11/12(土)14:00 ○ 混み合ってきました
11/12(土)18:00 ◎ 余裕あり
at アトリエ第Q藝術

▼ 詳細は、以下特設サイトより是非チェックしてみてください!


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