箔が輝きを取り戻す/アランニット制作日記 12月後編
「このニットは届いたばかりなので、どんなふうにお直しするか、ちょっとお見せしますね」。ゆきさんはエプロンを身に纏うと、テーブルの上にニットを広げ、まずは状態を確認して、丁寧に毛玉クリーナーをかけてゆく。
「毛玉があると、箔をのせたときにそこだけぼこんとしちゃって、編み目が綺麗に見えなくなるんです。下地を整えるように、編み目の凸凹のへこんでる箇所の毛玉や、エッジの部分にある毛玉を取る。すごい地味な作業だけど、やるかやらないかで仕上がりのクオリティが違ってくるんですよね」