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裕福さ


店で使っているテーブルは、オープン時にオーダーメイドで作ったものです。


Oliverさんにオーダーしたもの

当時は「東京カフェっぽいものを」というコンセプトがありましたから、この、シルバーのリムなんかも青山にあったdragonfly cafeへのオマージュだったりします。dexee dinerとか。

そういえばgrammeのときはテーブルだけでなく椅子も全部オーダーしたものでした。


gramme


張り地から何から自分で決めるのはとても楽しかった(居心地よくて長居されても困るのでテーブル席は背もたれのないものを選んだ)のですが、驚いたのは金額です。
オーダーメイドというと何から何まで高いような気がしますが、そんなことはなくて、変にこだわったものを自分で探して購入するよりも、安く買えたりします。うちはデザイナーズの椅子とかアンティークの椅子も使っていますが、総じてオーダーしたものが安くていいです。

仕事で使うのでgucciのシャツをオーダーしたこともありましたが、実は店頭に並んでいる既製品とそれほど差がなかったりして、でも自分の体にぴったりになるので、とても気に入っています。
首が長く、肩幅があるので既製品を買うととても「着られている」ようで情けない感じになります。
人は見た目が100%なので。
(とはいえ、今はスーツを着るのは銀行さんに行くときくらいでしょうか。)

お店をやるときに、「いいものがない、気に入ったものがなかなかない」という場合は「自分でオーダーして作る」も選択肢に入れるといいです。カップやグラスも、です。なんでもできる世の中です。

スレッズで「サンローランやバレンシアガよりもユニクロやGUの方が高い」と言ってる人がいて、僕もそう思います。
高いというのは値段の話ではなく、「価値をきちんと消費できるかどうか」です。
さっきも書いたように、値段の問題でGUCCIのシャツではなく、他の安物のシャツを購入したとして、きちんとボロボロになるまで切ることができるか?というと無理です。愛着がない、しかも似合ってない、から信用が落ちる、ので、それは「高い買い物」となります。
この間GUCCIのシャツがついにボロボロになって捨てることになりましたが(修理も何回も出した。GUCCIでシャツの修理は無料です)、好きなものを、身体に合わせて着ていて、少なくとも周囲の人を不快な気持ちにはさせないし、そう思うととても安い買い物だった、と思います。

「私は安物の靴を買うほど裕福ではない」
という言葉がありますが、そうなんです、僕は裕福ではないからこそ、きちんとしたものを身に付けたいのです。

一番の近道は遠回りだった
遠回りこそが俺の最短の道だった

ジャイロツェペリ

このセリフも内容は違うけれど、同じことを言っている。


お手軽なものには、罠がいっぱいです。



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山路 裕希(YUKI YAMAJI)
お店にも来てくださいね〜〜!!