『女優ふたり芝居』
10月1日(金)を迎え、女優ふたり芝居の配信も終了いたしました。
本当の本当に終演を迎えた、女優ふたり芝居。
たくさんの方に観劇していただきました。
この企画に一役者として関われたこと、嬉しく思います。
2021年の舞台出演は現在2本。
控えているものは1本(…プラスもう1本?)。
6月の主演舞台、そして8月の女優ふたり芝居はものすごく濃密な時間でたくさんの刺激をもらいました。
思考と体感、理論と感覚。
本当に正反対なお芝居の作り方をしました、6月と8月。
最近よく脳みそのことを調べているのですが、元来感覚的に物事をとらえる私。
がっつり右脳が活発に働いているようです。
舞台を始めてからは理論的に考えることに専念してきました。
おかげで昔よりは瞬時に言語化ができるようになったのですが、お芝居をする上で何か、どこか頭の中に蓋がされているような感覚がずっとありました。
まだいけるはずなのに、ストッパーがかかっている感覚と言えばいいのか。
それを今回、女優ふたり芝居の稽古で外してもらった。
精神医療(催眠療法)に退行療法というのがあるそうです。
幼い頃等の忘れた記憶を思い起こしトラウマや苦手な物事の根本的な原因を探っていく…本人も忘れている根本的な部分を解決することで苦手なものが軽減・克服しやすくなるとか。
ざっくりと覚えてる範囲ではありますが、これってどんなことでもそうだなぁって思って。
根本的な部分を理解して人に話したり伝えたり、相談することで解決に導きやすくなる。
自分のストッパーがかかっている原因と言えば良いのか…わからないけれど、今回それを稽古場で初めて涙ボロボロ流しながら話しました。
自分1人でがんばらなくていい、相手に頼っていいって、ちゃんと言われた現場は多分今回が初めてでした。
自身の感覚を信じて、相手を信頼して立てば立つほど相乗効果でどんどんいろんなものがみえてくる。
演出の萌恵さんとそのお話しをした日から脳みそののどっかの蓋がぱかっと開いて思考がとてもクリアになった。
元々持っている本来の自分の方向性に、一周回って戻ってきたんだと感じました。
ここからは自身の元来の感覚と少々培った思考性を両立して高めていければと思います。
女優ふたり芝居
『水まんじゅう、風に舞い』
紺碧チームはあやけととみちゃん。
お二方には最初から最後までいろんな方向性で迷惑かけたのではないかと思ってるのだけれど。
特に上の話をした後なんて余計に決めうちなんてしないもんだから毎回違う違う。
でも今の俳優としての私にステップアップできたのは、この二人が相手だったからだと思うのです。
どんな心持ちのアンズでも受け止めて、それ以上のものを返してくれた、あやけ。
みえない存在ではあったけれど確実に場の芯を作ってくれて、アザミとアンズに寄り添ってくれた、とみちゃん。
二人からもらったギフトは俳優人生で一生忘れないものになると思います。
本当にありがとうございました。
紅赤チームはあっちゃんとMizukiちゃん。
急遽代役を務めることになり稽古日数も少ない中、ものすごく深いところまでいけたのはこの二人の持ってる心の深さと温かさ故なのだろうな、と思いながら。
あっちゃん、アンズを丸ごと包み込んでしまうような優しさに満ち溢れたアザミで、本当に心の底からいなくなってほしくないと思った。
Mizukiちゃん、アニメーションダンスを活かした黒い女の異質な雰囲気、そんな中にもコハルとしての人間味が見える瞬間にアンズとして色々なものを受けました。
心配なんていらないくらい、あなた達とお芝居ができて本当によかった。
『同じ作品のはずなのに全く違うもの』を見事に体感したのは私だけの特権でした。いいでしょ。
そして、藤黄チームの水まんじゅう。
愛実さん、本当にみんなの着付けお疲れ様でした。アザミの葛藤が観ているときひしひしと肌に突き刺さってくる感覚は忘れません。
ゆいちゃん、Twitterでも言いましたが本当に心の底から羨望と嫉妬の眼差しを向けておりました。ゆいちゃんにしかできないアンズは素敵で羨ましかった。
ひらめちゃん、あおいちゃん、なっちゃんさん、秋枝ちゃん、あきさん、なおさん、りぃちゃんさん、まいまい。
そしてあやさん、クレアちゃん。
みなさん本当にありがとうございました。
演出チームのみなさんも本当にお疲れ様でした。
そして本当にありがとうございます。
(演出チームのみなさんには毎回癒しをもらっておりました…ほんと)
そして企画・演出の萌恵さん。
本当にありがとうございました。
このタイミングで萌恵さんと関われてまた一つ、確実に、板の上で生きるのが楽しくなりました。
きっと俳優人生の分岐点だった。
私の大切な部分を呼び起こしてくれて本当にありがとうございます。
本当はもっともっと書きたいことたくさんあるのだけれどキリがないので…
ここまでお読みいただき、本当にありがとうございます。
これを読んでくれたあなたや、観劇をしてくれたあなた。
何より、日頃から応援してくれている皆さまがいるからこそ作品を届けることができます。
これからも、たにかわ夕嬉を通して誰かの人生を楽しんでいただければ幸いです。
さて、今月から次の舞台の稽古が始まります。
感覚のインプットはとても満たされております。
あとは知識も、入れて、次に挑む。
女優ふたり芝居を通して、また一つ大きくなったであろう私をどうかよろしくお願いいたします。
他人から見たら遠回りな私の人生、だけれど俳優として無駄なことなんてない。
一生現役でいるために、一生をかけて大きくなり続ける。
ありがとうございました。
女優ふたり芝居 紺碧・紅赤チーム
『水まんじゅう、風に舞い』アンズ役
たにかわ夕嬉
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