『Polygamy』から、『MASAKO』へ
2022年4月5日(火)~10日(日) オメガ東京にて公演された
『Polygamy ~最期の告白~』
全公演・配信ともにすべて無事終演し、本日6月12日(日)、
ふと「あ、想いを書くなら今日だ。」と思いPCを立ち上げ綴っております。
8月に出演する舞台『MASAKO × ノンバーバルコミュニケーション』
なぜ同じ日に同じノートに書こうかと思ったかというと
すべてに共通するものが ”愛” だから。
Polygamyの稽古が開始する前、オーディションのサポートメンバーとしても参加しており、実はその最終日に自分の配役を聴きました。
私がPolygamyで生きた日向月子(ひむかいつきこ)は、自分の中で圧倒的に強く、美しく、繊細な人がやると思っていたので本音を言うと今でも良い意味で私が月子を生きたのだという実感がないのです笑
配役を聴いた時の恐怖とプレッシャーは短い役者人生ではありますが初めて体験したものだったし、その日からずっとずっと日向月子という人物を考えていました。
でもその時ってまだ初演時代の脚本しか手元になくって。
今井夢子さんが改めて創り上げたPolygamyが来たとき、月子が、想像していた人間と違くて頭の中がパニックになった覚えがあります。
でも、そこから少しずつ月子という人間が身近になっていったんですよね。
この人は意外と面白いことが好きなんだろうなって思って、本当はもっともっとたくさん楽しいことをしたかったんだろうなって思った。
そして案外改めて考えると短編Polygamy・長編Polygamyどちらも月子はきっとそんな人間だったのだと思う。
私は言葉の意味のほかに、漢字のもつ印象を考えることがあるのですが。
カンペキという言葉は、響きは素敵だけど漢字にすると ”完壁” なんですよね。
完璧を求め続けた月子は、きっと元ある自分の周りにどんどん壁を作り上げていったのだと。
それはまるで石膏のような、一つの彫刻像のような美しさを保ちながら。
月子と向き合った約三ヶ月は、頭痛や人との距離がとても気になる毎日でした(私は月子頭痛と呼んでます)。
ちなみに後々気づいたのですが背中回りのハリがすんごかった。
私自身もともと肩こりや腰痛持ちなので時期的な問題かな?と思ってたのですが、そんなことなく、その三ヶ月はとくに酷かったのは月ちゃんとともに生きていたからなのでしょうね。
公演終わって2,3日休んだら何もかも消えました。
どんだけ生きづらい世界で生きてきたんだ、あんたは。
そう何度も思いました、本気で。
あぁ、でもだからこそ5場では圧倒的に自由にさせてあげたかった。
今まで頑張ってきた分、自由に生きよう。
どんどん関節が緩んでいくのが、自分でわかったんですよね5場をやる度。
ちゃんと月ちゃんを自由にさせてあげられたかしら。
んでな
私、本当にアイビーチームのみんなとお芝居ができてよかったと心の底からおもっている。
きっとたくさん迷惑かけただろうし、私がこのチームの月子でよかったのかなぁと思うことは何度もありました。
なにせもう一人の月ちゃんが、岡本温子だったので!!!プレッシャーもプレッシャー。
自立した妹と見守ってきた姉感がすごいなぁこの写真と思って面白いです。
あっちゃんとは昨年8月、急遽芝居をともにしてから12月・4月とともに同じ役をやらせていただき表立っては絡まないけど密かにずっと関りがありまして。
なんだかんだ仲良くしてくれてるのでありがとうという気持ちでいっぱいです。
改めてアイビーチームのみんな。
一人一人にメッセージを残したいところですが恥ずかしいので割愛。
本当に、お互いがお互いを思いやり、愛があったからこそのアイビーのPolygamyが生まれたのだと思います。
彩さん、萌恵さん、ゆうちゃん、きじー、あきちゃん。
ありがとうございました。
たくさんのスタッフの方々、劇場スタッフの方々。
そしてご来場・ご観劇いただきました皆さま。
多くの人が関わって、様々な想いをもって、最後に板に立つのが俳優です。
それを支えてくださったみなさまに愛と感謝を込めて。
そして舞台は『Polygamy』から『MASAKO』へ。
2022年8月5日(金)~7日(日) 下北沢Harf Moon Hall にて行われます
『MASAKO × ノンバーバルコミュニケーション』
たにかわはノンバーバルコミュニケーションに出演いたします。
昨年の4月から定期的にノンバーバルコミュニケーションワークショップに参加させていただいており、今回、初の作品づくりをします。
約5ヶ月前に書いた記事、お時間あれば是非。
さっと私も見直しましたがこの数ヶ月で考え方が変わっているところもかなりあるなぁと思いました。
今回もテーマは愛、人間の永遠のテーマなのでしょう。
Polygamyで私が月子にあげられる愛は自由でした。
今回ノンバーバルコミュニケーションでは『伝説の島』という作品をやります。
役は男性役が2人であきちゃんとまきちゃんが、女性役は3人で萌恵さんとゆうちゃんと私が交互に演じていきます。
そして太郎さんのピアノ生演奏という豪華版でお送りいたします。
なのでその日生まれる物語は全くの別物になっていくと思いますし、その日辿り着く結末も変わっていきます。
それぞれが見出す愛とは何なのか、欲のベクトルも人によって全く違うと思うので、どの回も楽しめると思います。
どこまでもいけてしまうメンバーだからこそ、私自身、どんな選択をし
みんながどんな生き方をしてくるのか全く想像がつきません。
そして昨年12月のクランティでもそうでしたが、お客さまの前でノンバーバルをやるのは少し恐怖もあります。
でも、それもひっくるめて楽しめるメンバーとその日来てくれる皆さまとともに作品づくりを楽しめるよう、研ぎ澄ませていきますので応援していただければ幸いです。
そしてMASAKO。
私は出演しませんが、愛実さんの熱い想いを直接聴いているため念を送り続けたいと思います。
MASAKO出演メンバーも素敵な方々ばかりで、きっと熱い渦の中に皆さまを連れて行ってくれることでしょう。
私もMASAKOメンバーとお稽古できる日を楽しみに、両作品ともどもよろしくお願いいたします。
ここまで読んでくれた、あなた。
本当にありがとうございます。
少しずつ演劇も戻りつつある中、まだまだ油断はできない状況です。
それでも板の上に立つことを選んだ私たちがあなたにできることは
最後まで役や作品とともに生き抜き、作品を届けることだと思っています。
これからも邁進してまいりますので何卒よろしくお願いいたします。
2022年6月12日(日)
たにかわ夕嬉
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