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俳句を読む①

いい人の膝に白猫もう四月
宇多 喜代子 (句集 雨の日  角川書店)


下五のもう四月でおそらく、一月も二月も三月もこの白猫はこのいい人の膝の上に座っていたのだろうと、この些細な光景に日々の暮らし「もう」に込められた思い、そしてドラマが見えてくる。

いい人を例えば、婆さんや、母さんなどにすればもっとくっきりと景がみえるだろう。
しかしここはいい人で揺るぎないのだ。

誰しもがいい人と言われてパッと浮かぶ人は一人はいるでしょう。
私ならば恋人だったりします。
愛しい人の膝の上に今日も白猫が座っている。
大げさではなくこの光景さえ奇跡でしょう。
感謝の日々も代わり映えがないと当たり前な日々になってあっという間に過ぎますよ。
この当たり前な日々は決して当たり前ではなく毎日を丁寧にありがとうを言葉にして伝えていきたいと改めて思う。
平凡だけど退屈じゃないそんな毎日をこの句から感じる。
白猫の息遣いが聞こえる。
平凡なのに退屈じゃない!
好奇心の塊でいたい!

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