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七月の一日一句 季語弁当

七月やタオルケットへ書く名前

すててこのよろよろ明日の新紙幣

夏の海ごまの目玉のウィンナー

新札の交換の列アマリリス

やんはりと夏掛け子らの腹へ掛け

鬼灯の花なにもかも夫と分け

空焚きのやうな猛暑の駐車場

白飯の受け止むる梅干の赤

カプセルトイ回す回す油照り

納豆巻へちよんと醤油や日焼の子

毒嚢は過保護の化身夜の蠍

人間の都合不都合ビルを海猫

夏深し絵具セットも持ち帰る

褒めらるる有に従ふ浴衣かな

コンビニや埃まみれの雨蛙

中止なる個人面談蝉しぐれ

寝返りの猫と目の合ふ夏座敷

思ひ切り抱いてやらうか竹婦人

河童忌やちりちりと抜鉤の皮膚

ババ抜の手の止まりたる雷きて

抜殻のやうに帰省子ねむる居間

練からしぼてり大暑の皿うどん

だるまさんがころんだ青柿の勝ち

ぱんぱんの後部座席の浮輪かな 

蒸タオル顎へ西日の理容室

ががんぼとは 神の存在証明

晩夏光ほこりうつすら黒電話

男子らは中に水着を着て来てる

赤飯へごま塩ぱつぱ遠花火

夏雲を爆ぜて雄斗のスケボーぞ

突刺せば大きく揺るる砂日傘



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