7.大切だからこそ、逃げられない。
伯母の息子、私からすると従兄弟を
私は、お兄ちゃんと呼んでいる。
小さい頃から一緒に過ごす事が多かったからだ。
お兄ちゃんとは
伯母の家に住んでいた数年間、一緒に暮らした。
とは言っても彼が専門学校に
通っている時期だったので帰りも遅く、
顔を合わせるのは夜、10分程。
休みの日は試験や遊びで
お兄ちゃんは、家にいる事が少なかった。
彼もまた、伯母との過去に囚われた1人だった。
過去形なのは、もう数年、会えていないからだ。
今のお兄ちゃんを、私は知らないし
私の今を、彼