見出し画像

病気や障害はその人の一部であって、全てではない

あなたはどんな人ですか?そう聞かれたときにすぐに答えられる人は、きっと多くはありません。

人はいろいろな側面を持っていると私は考えています。孫から見ると何でも買ってくれる優しいおじいちゃんかもしれないし、奥さんから見たら頑固な旦那かもしれない。はたまた職場では頼もしい店長かもしれません。

人はたくさんの顔をもちながら生きていると思います。私はそんな一人の人の多様な側面や可能性に目を向けていきたいと考えています。その一つとして、先週末にとあるお店を開催しました。

定食屋きまぐれ葛西で開催m(_  _)m

6月22日,23日、葛西で『定食屋きまぐれ』を2日間限定でOPENしました。とても簡単に説明すると、認知症の方がウエイトレスとして働く定食屋です。

この活動は「注文を間違える料理店」にインスパイアされ、江戸川区を中心に去年から始まりました。

この活動の発端は『認知症の人たちと一緒に普通の暮らしができる。「間違えても、まあいっか」そんな寛容な社会は認知症の人だけでなく誰もが生きやすい社会になるのでは』という想いから始まったそうです。

自分の生活している場所であり、働いている場所でもある江戸川区でも似たようなコンセプトで活動がしたいと考えていました。

そんな時、葛西でレンタルスペースとして地域に開けた場を作っている「葛西スペース」を見つけました。

管理者の赤松さん、定食屋きまぐれを開催していた尾田さん、馬上さんと出会い、今回の定食屋きまぐれ@葛西の開催に至りました。

定食屋きまぐれ当日

ドキドキして前日は何度も目が覚めました。朝は食欲がわかず何も喉を通りませんでした。

定食屋が始まると、そんな私の不安は一瞬で消し去りました。みんなとても楽しそうですごく生き生きとしていたからです。

私は完璧にこなすことを求めていたのかもしれません。そもそも、この定食屋のコンセプトは「間違えを許容し、その人らしく楽しく過ごすこと」でした。私自身もそうしようと思えました。

席への案内から注文、配膳まで全てウエイトレスさんが行います。

デザートは地域のママさんの手作りです。

とても癒しの光景。子供の力は最強です。

2日間は本当にあっという間でした。
最後にウエイトレスさんに感想を聞いてみると

楽しかったわ。私なんもできないけど、お礼言われるのは嬉しかったまた声かけてね。

この一言だけでも、開催して本当によかったと思いました。ウエイトレスさんもお客さんも、スタッフも全員笑顔でした。

なんだか優しく温かい空気感があの場所、あの時間には流れていたように感じます。

とても楽しかったのですが、改善点もいくつかあります。

文頭でも申し上げたように、人は多様な側面を持っていると考えています。認知症という側面を特別視したり、そこだけにスポットが当たるような活動はやりたくありません

認知症だから間違えてもしょうがない、認知症だからサポートしてあげなくてはいけない。そういうメッセージや空気感は絶対に作りたくないと思っています。

確かに、多少のサポートや支援は必要かもしれません。ただ、それを過剰にせず適正量で行うことと、情報の発信の仕方を模索していきたいと思っています。


病気や障害はその人の一部であって全てではない。病気や障害があってもなくてもその人がその人らしく、その場にいるみんなが純粋に楽しく過ごすことの出来る場や仕組みを今後も探求していきたいと考えています。


想いに賛同いただける方やご協力いただける方は、今後も江戸川区を中心に活動していく予定ですのでお力を貸していただけますと嬉しいです。