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「キャンピングカーで巡るニュージーランド南島-9」
ニュージーランドをキャンピングカーで旅した記録。
よろしければお付き合いを🥰🥾🏕️
今回はDay8まで。
前回の記事はこちら↓↓
1.Day 8‐1:フランツヨセフへの道 - 氷河を追いかけて
早朝5時、波の音で目覚める。
トムとエミリーは既に出発の準備をしていた。
「追い風があるうちに出発するんです」
最後の抱擁を交わし、彼らを見送る。
朝もやの中、自転車の後ろ姿が消えていく。
彼らの勇気ある旅の一部に触れられたことが、なんだか誇らしい。
6時半、私たちも出発。
西海岸を北上する道は、タスマン海と原生林に挟まれている。
左手に荒々しい海、右手に深い森。
トムが教えてくれた裏道に入る。
細い砂利道を2kmほど進むと、小さな湾に出た。
「あっ!」
岩場に、イエローアイドペンギンの姿。
双眼鏡で観察する。
朝の日光浴を楽しんでいるようだ。
【Knight's Point展望台】
・絶景ポイント
・タスマン海を一望
・アザラシの観察スポット
・無料駐車場完備
展望台で朝食を取ることに。
キャンピングカーのテーブルから、海を見ながらの朝食は格別。
【車内での朝食】
・フレンチプレス・コーヒー
・クロワッサン
・ハーストで買った地元のハチミツ
・ヨーグルト&フルーツ
「あそこに何か浮いてる?」
夫が指さす方向に、黒い影。
双眼鏡で見ると、アザラシの群れが波間で戯れていた。
9時、ドライブ再開。
道中、小さな町ブルースベイで停車。
【Bruce Bay】
・人口:約50人
黒砂海岸
流木アート
コーヒースタンド
地元の人々が、流木にメッセージを書いて置いていくという伝統があるらしい。
私たちも小さな流木を拾い、日付と名前を記入。
「また来ます」という約束を添えて。
11時、フォックス氷河の町に到着。
フランツヨセフまでは、まだ約1時間。
途中カフェに立ち寄る。
【Matheson Café】
マシューン湖を望む
地元産食材使用
氷河水で入れるコーヒー
窓際の席から、マシューン湖に映る山々の逆さ景色が見える。
「リフレクション・レイク」と呼ばれる所以だ。
「フランツヨセフでヘリハイクはどう?」
店内のパンフレットを見ながら、夫が提案。
氷河の上を実際に歩けるツアーがあるという。
「行こう。人生で一度しかない体験かもしれない」
決断するのに、時間はかからなかった。
カフェのオーナー、サム(40代)が予約を手伝ってくれた。
「明日の午前中がベストです。天気も良さそうですよ」
13時、ついにフランツヨセフの町に到着。
氷河の末端まで続く谷間に作られた、小さな町。
人口わずか400人ほどだが、世界中から観光客が集まる。
2.Day 8‐2:フランツヨセフの町 - 氷河の麓で
【Franz Josef TOP 10 Holiday Park】
URL:Experience Franz Josef Holiday Park with TOP 10
氷河ビュー
温泉施設併設
無料Wi-Fi
ヘリポートまで徒歩10分
チェックイン時、スタッフのケイト(20代)が明日の天気予報を確認してくれる。
「明日は最高のコンディションになりそうです。ヘリハイクの予約は済みましたか?」
【ヘリハイク予約詳細】
・会社:Franz Josef Glacier Guides
URL:Franz Josef Glacier Tours | Guided Heli-Hikes & More
・所要時間:約4時間
サイトに到着後、町の散策へ。
人口は少ないが、レストランやカフェ、アウトドアショップが立ち並ぶ。
氷河インフォメーションセンターで、地質学的な歴史を学ぶ。
「この氷河は、世界で最も低い場所まで到達する温帯氷河の一つなんです」
スタッフのマーク(30代・地質学専攻)が熱心に説明してくれる。
「100年前の写真と見比べると、氷河の後退が一目瞭然です」
写真を見ながら、気候変動の影響を実感する。
「だからこそ、今この時期に来られたのは、とても貴重な機会なんです」
夕方、温泉「Glacier Hot Pools」へ。
明日の体力を温存するため、ゆっくりと温まることに。
夕食は、地元で評判のレストランへ。
【The Landing】
The Landing - Home Page
地元産食材
氷河ビュー
・メニュー:ベニソン(鹿肉)のステーキ
地元産の白身魚のグリル
ワイン(マルボロ産)
窓際の席から、夕陽に染まる氷河が見える。
「明日、あそこを歩くんだね」
夫の声に、期待と少しの不安が混じる。
レストランのオーナーシェフ、ジェイムズ(45代)が話しかけてきた。
「私も若い頃、氷河ガイドをしていたんですよ」
氷河での思い出話に花が咲く。
「毎日違う表情を見せる氷河は、まるで生きているようでした」
「最も印象的だったのは、氷の青さです。あの色は、この世のものとは思えません」
帰り道、満天の星空が広がっていた。
南十字星を探しながら、キャンプ場まで歩く。
キャンピングカーに戻り、明日の準備。
就寝前、もう一度氷河を見上げる。
月明かりに照らされた氷河が、神秘的な姿を見せていた。
「緊張する?」と夫。
「うん、でもそれ以上にわくわくする」
明日は早朝5時起き。
眠りにつく前、この旅最大の冒険への期待に、なかなか寝付けなかった。
(続く...)