見出し画像

「オーストラリア西部-壮大な自然と出会う」


1.Day1:パース到着-西オーストラリアの玄関口へ

インド洋に沈む夕日、世界最古の地層、愛らしいクオッカ、そして広大な大地。オーストラリア西部は、東部の喧騒とは全く異なる魅力を持つ場所だ。シンガポール経由で約10時間。パース国際空港に降り立った瞬間、乾いた空気が私たちを包み込む。時差はわずか1時間。体調を崩すことなく観光できるのが、オーストラリア西部の魅力の一つだ。

【宿泊先】
COMO The Treasury Perth
住所:1 Cathedral Ave, Perth WA 6000
https://www.comohotels.com/en/thetreasury

19世紀の歴史的建造物を改装した5つ星ホテル。パースの中心部に位置し、スワン川まで徒歩圏内。

空港からホテルまでは、事前予約したAirport Connectを利用。約30分でパース中心部に到着する。車窓から見える街並みは整然としていながら、どこか開放的だ。

チェックイン後、まずはキングスパークへ向かう。パースのシンボル的存在であるこの公園は、世界最大の都市公園の一つ。400ヘクタールもの広大な敷地には、オーストラリア固有の植物が6,000種以上も植えられている。

園内を歩いていると、突然視界が開け、パースの街並みとスワン川のパノラマが広がった。「まるで絵はがきみたい」と夫が呟く。確かに、青い空と川、そしてモダンなビル群のコントラストは絵画のように美しい。

公園内のDNA Towerに登ると、さらに壮大な眺めが広がる。塔の名前の由来である螺旋階段を上りながら、「この街での5日間はどんな発見に満ちているんだろう」と、期待が膨らむ。

昼食は、現地で人気のカフェ「Island at Elizabeth Quay」で軽めに済ませることにした。

【レストラン情報】
Island at Elizabeth Quay
住所:Elizabeth Quay, The Island, Perth WA 6000

スワン川を見下ろすテラス席で、新鮮なシーフードサラダとローカルワインを楽しむ。西オーストラリアの食材の質の高さに、早くも感動する。

おすすめメニュー:
・WA産オイスター
・バラマンディのセビーチェ
・地元産野菜のグリーンサラダ

午後は、エリザベスキーで開放的な港町の雰囲気を楽しむ。このウォーターフロントエリアは、2016年にオープンした比較的新しいスポット。モダンなアートワークと歴史的な建造物が調和した空間だ。

The Bell Towerでは、セントマーチン教会から移設された12個の鐘の音色を聴く。400年以上の歴史を持つ鐘の音が、現代の街に響き渡る不思議な感覚。

夕暮れ時、スワン川クルーズに乗船。インド洋に沈む夕日を眺めながら、キャプテンクック・クルーズでディナーを楽しむ。

【クルーズ情報】
Captain Cook Cruises
予約サイト:https://www.captaincookcruises.com.au/
所要時間:2.5時間

デッキから見る夕暮れのパースは、まさに絶景。ビル群が夕陽に照らされ、黄金色に輝く様子は息をのむほどの美しさだ。

夕食は、クルーズ船内でオーストラリアの食材をふんだんに使ったコース料理を堪能。

ホテルに戻る頃には、すっかり夜の帳が下りていた。部屋のバルコニーから見える夜景に見とれながら、明日のロットネスト島への期待に胸を膨らませる。

「初日から盛りだくさんだったね」と夫。確かに充実した1日だったが、これはまだ序章に過ぎない。オーストラリアの本当の魅力は、これからだ。

2.Day2:ロットネスト島-クオッカとの幸せな出会い

朝8時、フリーマントル港からロットネスト島行きのフェリーに乗り込む。約30分の船旅、青い海を眺めながら、島での出会いに思いを馳せる。

島に到着すると、まず目に飛び込んでくるのは、コバルトブルーの海と真っ白な砂浜のコントラスト。「写真で見たより、ずっときれい」と思わず声が漏れる。

島内の移動は自転車がメイン。自動車の乗り入れが制限されているため、のどかな雰囲気が保たれている。

自転車で最初に向かったのは、Little Salmon Bay。世界有数の透明度を誇る海で、シュノーケリングを楽しむ。熱帯魚の群れや、色とりどりのサンゴが広がる水中世界に、時を忘れる。

【シュノーケリングスポット情報】
Little Salmon Bay
必要な物:シュノーケリングセット(島内でレンタル可)
ベストシーズン:12月~3月

そして、この日最大の目的-クオッカとの出会い。世界一幸せな動物と呼ばれるクオッカは、この島にしか生息していない。

自転車を進めていると、突然目の前にクオッカが現れた。愛らしい笑顔で近づいてくる姿に、思わず心が溶けそうになる。

昼食は、Geordie's Cafeで地元の味を楽しむ。

【レストラン情報】
Geordie's Cafe & Art Gallery
場所:Rottnest Island Settlement
おすすめメニュー:
・フィッシュ&チップス
・シーフードプラッター
・パヴロヴァ

午後は、West Endまでサイクリング。途中、Pink Lakeという淡いピンク色の湖に立ち寄る。塩分濃度が高く、藻類の影響でピンク色に染まった湖面は、まるで別世界のよう。

West Endでは、ニュージーランドファーシールの群れを観察。岩場で戯れる姿に、自然の豊かさを実感する。

夕暮れ時、Wadjemup Lighthouseへ。1849年に建てられた灯台からは、島全体を一望できる。夕陽に染まる島の風景は、この旅最高の絶景の一つとなった。

最終フェリーでパースに戻る頃、すっかり日が暮れていた。
クオッカたちの笑顔が、まだ目に焼き付いている。

3.Day3:マーガレットリバー-ワインと絶景の饗宴

早朝、レンタカーでマーガレットリバーへ向かう。パースから南へ約270km、3時間の道のり。

最初の目的地は、Voyager Estate。1978年に設立された由緒あるワイナリーだ。

【ワイナリー情報】
Voyager Estate
住所:Stevens Rd, Margaret River WA 6285
Voyager Estate - Visit Us

予約必須のワインテイスティングでは、シャルドネとカベルネ・ソーヴィニヨンを中心に試飲。ソムリエの詳しい解説を聞きながら、テロワールの違いを学ぶ。

「このワイン、日本で買えないのかな」と夫。確かに、この土地でしか味わえない特別な味わいだ。

昼食は、敷地内のレストランで。

おすすめメニュー:
・地元産トリュフのリゾット
・マーガレットリバー産ラム肉のロースト
・チーズプレート

午後は、Leeuwin-Naturaliste国立公園へ。

Ngilgi Caveでは、アボリジニのガイドと共に洞窟探検。4億年の時を刻む鍾乳石の森で、先住民の歴史と文化に触れる。

「この地に最初に住んでいた人々の物語は、洞窟の中で今も生き続けているんですよ」というガイドの言葉が印象的だった。

夕方、Surfers Pointへ。世界的なサーフィンスポットとして知られるこの場所で、インド洋に沈む夕日を眺める。プロサーファーたちが波に乗る姿は、まるでアート作品のよう。

夜は、マーガレットリバーの町に戻り、ブティックホテルにチェックイン。

【宿泊情報】
Cape Lodge
住所:3341 Caves Rd, Yallingup WA 6282
https://www.capelodge.com.au/

アワードを受賞した8ヘクタールのプライベートワイン農園内にあるラグジュアリーホテル。

夕食は、ホテル内のレストランで。シェフズテーブルを予約し、地元の食材を使った創作料理を堪能。

おすすめメニュー:
・マーロン(西オーストラリア特産の海老)のグリル
・黒トリュフのリゾット
・地元産チーズの盛り合わせ

ワインペアリングでは、昼間訪れたワイナリーのワインも。「さっきより更においしく感じる」と夫。確かに、料理とのマリアージュは絶妙だ。

デッキから見える満天の星空に、思わず息を呑む。都会では決して見られない、南半球の星座たち。サザンクロス(南十字星)を見つけた時は、小さな歓声が漏れた。

4.Day4:ピナクルズ-神秘的な砂漠の風景

朝食後、マーガレットリバーを後にし、ナンバン国立公園内にあるピナクルズへ向かう。約4時間のドライブだが、途中のインド洋岸沿いのドライブは絶景の連続だ。

砂漠地帯に入ると、突如として現れる奇岩群。数千年の時をかけて風化した石灰岩が作り出した、まるで別世界のような光景だ。

「まるでSF映画のセットみたいだね」と夫。確かに、地球上とは思えない風景が広がっている。高さ数メートルの尖った岩々が、黄金色の砂地から突き出している様は圧巻。

事前予約していたアボリジニガイドツアーに参加。

【ガイドツアー情報】
Pinnacles Desert Discovery
予約:https://www.dpaw.wa.gov.au/
所要時間:2時間

「この地には、私たちの先祖たちの物語が眠っているんです」というガイドの言葉に、深い歴史を感じる。

砂漠でのランチは特別な体験。事前に準備した地元のデリカテッセンで購入したピクニックランチを、特設テントで楽しむ。

【デリカテッセン】
The Lobster Shack
住所:Cervantes WA 6511
おすすめメニュー:
・ロックロブスターサンドイッチ
・クインズランドフルーツ
・地元産チーズ

午後は、Lancelin Sand Dunesへ。真っ白な砂丘でサンドボーディングを体験。

夕暮れ時、再びピナクルズへ。夕陽に照らされる奇岩群は、また違った表情を見せる。オレンジ色に染まる砂漠と岩々のコントラストは、この旅最大の絶景の一つとなった。

夜は、近郊の町セルバンテスで宿泊。

【宿泊情報】
Pinnacles Edge Resort
住所:27 Catalonia St, Cervantes WA 6511
Pinnacles Edge Resort - Guest Reservations

夕食は、新鮮なシーフードで有名な地元レストランへ。

【レストラン情報】
Cervantes Bar & Bistro
住所:Cadiz St, Cervantes WA 6511
おすすめメニュー:
・WA産ロックロブスター
・地元産魚のグリル
・シーフードプラッター

デッキから見える星空は、砂漠ならではの透明度。流れ星を見つけた時の妻の笑顔が印象的だった。

5.Day5:フリーマントル-歴史と芸術の街

朝日とともにセルバンテスを出発し、約2時間でフリーマントルへ。パースの港町として栄えたこの街は、ヴィクトリア朝時代の建築物が今も残る歴史ある場所だ。

朝一番でFremantle Marketsへ。1897年から続く歴史的建造物の中で、地元の雰囲気を楽しむ。

【マーケット情報】
Fremantle Markets
営業時間:金土日のみ
住所:South Terrace & Henderson Street
https://www.fremantlemarkets.com.au/

おすすめ:
・バリスタコーヒー
・地元のベーカリー
・アボリジニアート
・手作りジャム

「これ、お土産に 完璧だね」と私が手に取ったのは、地元アーティストによる手作りアクセサリー。ここでしか買えない一点物だ。

続いて、世界遺産のFremantle Prisonへ。

【刑務所見学情報】
Fremantle Prison
予約:https://fremantleprison.com.au/
所要時間:1.5時間

1850年代に建設された刑務所は、オーストラリアの歴史を物語る重要な建造物。ガイドの説明を聞きながら、かつての受刑者たちの生活に思いを馳せる。

昼食は、Little Creatures Breweryで。

【ブルワリー情報】
Little Creatures Brewing
住所:40 Mews Rd, Fremantle
おすすめメニュー:
・クラフトビール各種
・ウッドファイアピザ
・シーフードプラッター

港を見下ろすテラス席で、地ビールと新鮮なシーフードを楽しむ。「この5日間、本当に充実してたね」と夫。グラスを傾けながら、旅の思い出を語り合う。

夕暮れ時、Bathers Beachへ。この旅最後のサンセットを眺めながら、静かなひとときを過ごす。

最後の夕食は、地元で人気のシーフードレストランへ。

【レストラン情報】
Manuka Woodfire Kitchen
住所:134 High St, Fremantle
おすすめメニュー:
・フリーマントル産オイスター
・WA産魚のウッドファイヤーグリル
・地元産トリュフのリゾット

壮大な自然、美食の数々、そして出会った人々の温かさ。すべてが私たちの心に深く刻まれている。

「また必ず来よう」という言葉に、二人で静かにうなずいた。

6.オーストラリアを振り返って

パース国際空港で搭乗手続きを済ませながら、この5日間を静かに振り返る。

都会的なパースから、愛らしいクオッカたちが暮らすロットネスト島、ワインの香り漂うマーガレットリバー、神秘的なピナクルズ、そして歴史あるフリーマントル。
私たちの想像をはるかに超える場所だった。

また、東部とは異なるゆったりとした時間の流れも魅力的だった。「No Worries(心配ない)」という言葉が、この地では本当によく似合う。

≪旅行情報≫

【ベストシーズン】
・9月~11月(春):野花の季節、気温も快適
・12月~2月(夏):ビーチシーズン、但し気温は高め
・3月~5月(秋):ワイナリー訪問に最適
・6月~8月(冬):クジラウォッチング可能

【気候と持ち物】
・日差しが強いため、日焼け止めは必須
・季節による気温差が大きい
・一日の寒暖差にも注意
・虫除けスプレーがあると便利

【交通手段】
・パース市内:公共交通機関が充実
・郊外:レンタカーが便利
・注意点:左ハンドル、夜間の運転は要注意

【予約すべきもの】
・人気レストラン
・ワイナリーツアー
・アボリジニガイドツアー
・クジラウォッチング(シーズン中)

【お土産情報】
・地元ワイン
・アボリジニアート
・オパール
・UGGブーツ
・マカダミアナッツ製品

【注意点】
・日本との時差は1時間
・チップの習慣はあまりない
・水道水は飲める
・野生動物との距離は適度に保つ
・日焼け対策は万全に

※この記事は筆者の主観に基づいて作成されています。旅行前に最新の情報を確認することをおすすめします。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集