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ふつう"じゃない"人のための不動産投資戦略#2

はじめに

日経平均が案外力強い。銘柄選定は進んでいるものの円高もどこ吹く風で米国株の相場に引っ張られて値上がりしている。手仕舞い後に再購入した投信は殆ど順調だが、逆張り資産や円高の影響を受けた目減りが地味にきつい。このまま、米経済は軟着陸をして新たなショックを防ぐことは出来るのだろうか。そして日本株は円高局面でも上昇することができるのだろうか。今日はふつうじゃない不動産投資の2回目になる。

資本力

前回の記事でリフォーム費用が高騰しており、ボロ物件ではかなりの費用を覚悟をしなければならないことを書いた。労務コストや材料費が落ち着きを取り戻すまではこの流れは変わらないだろう。リフォームや改築をしようと思っても費用や法規制の影響で手がつけられないというのは最近よく聞く。そこで出てくるのが接道や建ぺい率の問題で再建築不可になっている物件やリフォーム費用が担保できないケースだけれど、あなたがオーナーならどのような出口戦略を描くだろうか。難しい話ではない。残念ながらこのような案件にしか手が届かない場合や既に買ってしまった場合は周辺区域を合わせたパッケージで取引を考える必要がある。要するに隣接する土地や建物を買うことで再建築不可を外したり、更地として売り直すことで、土地の価値をリセットするのである。安物件の回りの土地や建物というのはあなたが手に入れた不動産と同様に高くはない。ただし、土地や建物の権利は複雑なこともあるし、居住者が売買に乗ってくれるかどうかは分からない。それでも昨今の高騰したリフォーム費用に比べれば、案外と交渉費用は掛からない。

誰のものでもない土地

ボロ物件の隣接地には再建築不可、空き地、築古戸建てなどが立っていることもある。そして案外多いのが、所有者不明というやつだ。登記上の所有者に弁護士経由でコンタクトしたり、買い手の意志を示したりしても返事がない。数年前から所有者不明の土地の売買は空き地や築古物件の流通対策の結果、買い入れが可能になっている。ただし、コンタクトや取引の手順が複雑なので弁護士さんを巻き込んで取引する必要がある。このように安価な物件であってももはや立ち回りはセミプロのそれになっていく。

まとめ

私の友人にも有名な工場や施設が近くにはあるものの、鉄道は単線しか通っておらず、甚だしく過疎化が進む地域に投資する人たちがいる。彼らは粘り強い。そして焦って取引したりしない。その意味で彼らのスタンスは株式や債券の長期投資家に似ている。どちらかと言えば彼らは資産を増やすことよりも土地や建物といった資産に魅せられていると感じる。町営アパートで育った僕にもこの気持ちは分からなくはない。こうなると投資というよりは事業だから、好きでなくてはやってられないのかもしれない。このNote が少しでも困っている人の役に立ちますように。


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