見出し画像

米国編#2あなただけのx10バーガーを探そう

はじめに

子どもたちがいない昼下がりのリビングは静けさが支配している。夏のお泊まり保育で朝早く出ていった息子は粗相していないだろうか。遊び疲れて眠っているか、或いは大騒ぎしているか、心配は尽きない。明日、無事に戻って来ることを願いながらパソコンへと向かう。静かなことに違和感を感じるなんて何だか不思議なものだ。さて、今日は米国株のX10バーガーについて更に見てみよう。

Tesla と Ndivia 

NASDAQのX10バーガーを語るならやはりTeslaとNdivia は外せない。まずはTeslaから始めよう。電気自動車や蓄電システムそしてイーロン・マスク氏で有名なTeslaだが、X10バーガーへの道のりは以下のようになっている。

Teslaの株価推移

急上昇を始めたのは2021年の1月で株価は21ドル。現在は250ドルで取引されている。今でこそ巨大企業となったTeslaだが、急騰の理由は予期しない黒字転換だった。Teslaはこの年減収増益であり売上高が急増したわけではない。にも関わらず株価が上昇したのは以下のような理由があったと言われる。

  • サプライズ決算

  • (多くは実現しなかったが)優れたビジョン

  • カリスマ的なリーダーシップ

  • クリーンエネルギーへの社会的な圧力

着実に利益を上げている企業がX10バーガーになるわけではない。米国株を調べた限りでは急騰前はむしろ赤字のほうが多い。ただし、ミーム株と異なるのはx10バーガーになるまで1年、x20バーガーになるまで2年の時間をかけていることにある。昨今はBYDとの競争やPHVの巻戻しなど逆風も吹いているが時代の風を捉えて株価は大きく成長した。次にNdiviaを見てみよう。Ndiviaは元々ビデオグラフィックスカードのメーカーであり、コンシューマー向けでは名のしれたメーカーだった。中年以上の人にはNdivia Geforce とRandon ATIでカードの増設で迷ったことがある人も多いと思う。GPUの行列計算はニューラルネットワークで力を発揮することからAIチップとして飛躍することになった。

Ndiviaの株価推移

行列計算のニーズは生成AIだけではない。だからこそ株価は伸びていたが、その上昇に火をつけたのはマイクロソフトとオープンAIだった。元々確かなビジネスの土台があったにも関わらず、過去10年の成長率は30%前後、5年では40%近い。更に対前年比で大幅に成長しており、利益率は55%を越えている。

Ndivia のCY2024Q1決算

株価が伸びるわけだ。そして大事なことはNdiviaもまたx10バーガーに達するのに3年から5年をかけている。TeslaとNdivia の違いは赤字と黒字そして競合他社の多寡だが、突発的なイベントと社会のモメンタムを捉えて持続的に成長し続けたという点は共通している

まとめ

これまで挙げてきた銘柄は日本語の記事も豊富で様々な角度から記事が書かれている。どれも過去5年でx10バーガーに至った株だが、次は日本ではあまり知られていない会社について書いてみたいと思う。一つは化粧品メーカーであり、もう一つはエネルギー企業についてだ。このNote が少しでも困っている人の役に立ちますように。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?