【子育て】思春期なんて気にしない
今日、長男(6年生)のバスケットボールの試合があった。
近隣の小学校 3校で親善試合をしましょう。とのことらしい。
長男はバスケ経験が無く、むしろ体育でやるバスケが苦手だ。嫌いだ。
とよく言っていた。
だけど、ここ最近は習い事を全て休み
放課後、クラスの友達と学校に集まり、毎日毎日バスケの練習に明け暮れていた。
そんな長男の一生懸命な姿を見て、
私もなんだか嬉しかった。
長男がプリントを渡してきた。
私
「え?!ママも行っていいの?!」
長男
「良いけど、絶対に大声出さないでね」
私
「じゃあ、垂れ幕作って行っていい?」
長男
「だめ」
私
「じゃあ、うちわは?」
長男
「そんなことしたら、一生無視する」
私
「おけ。約束する」
いざ試合当日
長男のクラスは、自分の学校ではなく、隣の学校が会場だった。
私は、開会式が終わる頃、試合開始直前に体育館に入った。
どうやら体育館の2階が、
保護者の応援席らしい。
他校の保護者は右側上、私達は左側上。
いざ2階に行くと、
対面にはびっしりと他校の保護者がいた。
それに比べ、横を見渡すと長男クラスの保護者はパッと見10人もいないくらいだろうか。シーンとしている。
ステージには他校の在校生や先生方が大きな声で応援していた。
こっちサイドは長男の担任の先生の一生懸命かつ熱い声だけが聞こえてくる。
やばい。
長男のクラス、完全にアウェイだ。
やばいぞ。
完全に、会場に呑まれている。
緊張し切って小さくなっている長男のクラスの子達。
試合開始直前、何かのスイッチが急に入ってしまった。
真っ黒なNEWERAのキャップを被り、この会場にいる誰よりも日に焼け、ママ友なんていない1人ぼっちの女(オレ)
が仁王立ちをし、大きく手を叩き叫び出した。
『がんばれー!みんながんばれー!絶対勝つぞー!1本ねー!まず1本入れてこー!大丈夫大丈夫ー!絶対いけるよー!』
2階から、とにかく大きな拍手をし、
クラスの子の名前を、叫ぶ。叫ぶ叫ぶ。
どうやら5人1チームで3分半、
クラスとしては合計20試合くらいあるらしい。
いざ試合開始
長男が第一試合に登場した。メンバーはずっと放課後練習していた友達。
2階から身を乗り出し、
今年イチ、大きな声で叫び、手を叩いた。
『長男ー!がんばれー!長男ー!◯◯小ー!勝つぞー!いけいけー!』
両チーム、激しい攻防戦で 中々点が決まらない。
相手側の応援が、とにかく大きくて
負けてたまるかー!と、こっちサイドは担任の先生と私だけが、必死に叫んでいた。
ミスをして、下を向いている子にも容赦なく声援を送りつける。
『ドンマイドンマイ!ナイスプレー!いいよー!気にしない!このまま攻めてこー!』
#ずっと思ってたけどオマエ誰やねん的な発言
すると、試合終了直前に、長男がシュートを決めた。
『ぎゃーーーーーー!長男ーーーー!きゃーーーーーー!!!長男ーーー!ナイスシュート!!!』
2階から身を乗り出し、手を叩き叫び続ける私。
#誰か通報してください
長男が出ない試合も、とにかくずっと声援を送り続けた。
「ドンマイ気にしないよ!いいよいいよ!ナイスプレー!」
このセリフを、何度言ったかわからない。
そしていよいよ最終試合、
長男が登場した。
担任の先生が大きな声を出していた。
『最後、絶対勝つぞー!勝って帰るぞー!』
2階から私も叫んだ
『◯◯小!ラスト勝つよー!がんばれー!強気だよー!!』
#オマエは副担任か
またまた長男のチームは勝った。
クラスみんながガッツポーズをし、
喜び合っている姿に思わずウルっとした。
次の瞬間、
突然、私の中のスイッチが切れた。
やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい
大声出すなって言われてるんだった。
目立つなって言われてるんだった。
叫び続けてしまった。
どうしよう。怒られる。ぴえん。
ひとまず そっと会場を出よう。
小さくなり、そそくさと体育館を出ようとしたら、担任の先生と目が合ってしまった。
思わず両手を合わせ、
小さくすみません。すみません。と会釈をした。
#さっきの女とまるで別人で草
すると、心優しい担任の先生がにっこり笑顔で何度もお辞儀をしてくれた。
#顔だけで無く、心までイケメンかよ
さてどうしよう
長男が帰宅したら…いや、玄関で長男様をお待ちして、ドアが開いた瞬間に全力で謝ろう。
うん。うん。
謝れば許してくれるだろう。
ガチャッ
長男様がお帰りになった。
私
『おかえりー♡バスケ頑張ったねー♡ママついうっかり、大きな声出しちゃってさーごめんね♡てへ♡』
#全力で謝れや
すると長男はこう言った。
『ママ、今日は来てくれてありがとう☺️ママの声、しっかり聞こえたよ☺️』
はい。号泣。
#おしまい
#私はきっと、我が子が中学生になろうとも、高校生になろうとも、大声で応援するだろう。
#我が子よ…すまん