迷子の時間
道に迷う夢を見ました。
行きたい場所があるのに、歩けば歩くほど知らない景色になってしまい、戻り方も分かりません。
夢の中の私は案外冷静に
「こんなに道が分からないなんて、とうとう私も認知症だな。」と思っていました。
そんな今朝の夢。
若い頃から、道には迷いやすい方でした。
というか、初めての場所ならほぼ迷う体質です。迷う時間を想定して家を出ないといけないくらい。
まだ若い頃はGoogle Mapsなんてなかったから、紙の地図を握りしめて、とても慎重に目的地に向かいました。それなのに駅の出口が真逆だったりして永遠に辿り着けなかったこと多数。
方向音痴なんですよね。
地下鉄では正しいホームに立っていると、いつも思っているのと反対方向から電車が来るんです。
今までの人生でどれだけ道に迷ったんだろう。(比喩ではありません)
どれだけの時間を迷子で費やしたんだろう。
もし体内にマイクロチップを埋め込めば、あなたの方向音痴は治るんですよ!
っておススメされたら、欲しいと思うかな?
と、考えてみました。
いらんわ。
あ、マイクロチップ怖ッ、て気持ちだけじゃなくて、今後一切道に迷わないなんてつまんないな、と思ったんです。
私、迷うの結構楽しんでるのかも。
迷わなかったら見ることがなかった景色を見て、知らなかったお店を見つけて、お他所の庭の美しい花に癒されて、変わった看板を写真に残してみたりして。
約束の時間に遅れたりしない限りは、とても不思議で豊かな時間だと思うんです。
限りなく無駄だけど、愛おしい時間。
Google Maps のおかげで最近は道に迷うことも減ってしまったけど、たまにはスマホを封印して迷ってみようかな。
また変な人って云われそうだけど。
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