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スペインでの「食」事情:回数

クリスマスが近づいてきましたね。
バレンシアでもデパートにクリスマスの特設コーナーが設けられたり、ショッパーがクリスマス仕様になったりしていますが、イルミネーションなど街自体の装飾は東京の方がさかんな感じがしています。(今のところ)

先週末クリスマスツリーを買いに行きました。
夫が定員さんにツリーの種類を指定し、150センチのものを、と伝えると「小さいけどいいの?」と確認されました。
確かにあるものの中で一番小さいサイズでしたが、150センチって日本の感覚だとけっこう大きいよね。ちなみに一番大きいのは300センチでした。天井につくよ。

150センチツリー。
下にラグとプレゼントが追加される予定。

今回はスペインに引っ越してきてからの食事の回数について書きたいと思います。


1日5食

スペインの食事の話となると「1日5食」というのはよく聞くキャッチーなものではないかと思います。

初めて知った時はわたしもとても驚いて、どうやって5回も食べるの? そして仕事はどうなってるの? と思いました。

けれど内訳を確認してみると、日本的な定食のようなごはんを全部で5回分食べているということではなさそうです。

1回目は目覚めてすぐの食事。フルーツとエスプレッソなど軽めのものを口にするようです。日本風にいえば「おめざ」という感じでしょうか。
その後、ひと仕事したあとに2回目の食事(アルムエルソ)。ここではボカディージョ(ボカタ)と呼ばれるスペイン風サンドイッチなどを食べます。ここまでで朝ごはんが完了です。
3度目は日本人にとっては遅めのお昼です。14時過ぎに公園などでお弁当を広げている人たちもよく見ます。この時が1日で一番重い食事になるようです。
その後、夕方には4回目の食事となるティータイムがあり、遅めの時間にとる晩ごはんが5回目。以上が1日の食事です。

こうしてみると、間食や軽食なども食事の時間としてきちんとカウントされているというだけで、日本人がちょっとしたおやつを食べたりコーヒーを飲んだりするのとあまり変わらないかもしれません。

3歳児の食スケジュール

うちの3歳の息子は、だいたい7時頃に目覚めます。
まだぼんやりしている息子をイスに座らせて、ヨーグルトや彼の好きなフルーツであるバナナやいちご、同じく好きな飲み物である牛乳、オーツミルク、アーモンドミルクなどを与えます。

この時間は朝の支度が滞りなく進むよう、とにかく文句なく食べてくれる彼の好きなものを用意しています。

息子はスクールバスで通学しています。
うちからバス停までは公園や大きな通りを横切る必要があり、歩くと25分くらいかかります。距離があるので余裕を持って家を出ます。

この時、子どもに2回目の食事(アルムエルソ)を持たせます。今はサンドイッチとバナナが定番です。
彼はこれを11:00頃から学校で食べています。

その後、12:30頃に学校給食でランチをとり、15:00近くまでシエスタの時間です。起きると1コマアクティビティの時間があり、16:00前にスナックタイムです。

(ずっと食べてる!!)

バス停へは17:00にお迎えにいきます。
今のところ、その時間はまだ充分に明るいので少し寄り道して帰宅することもあります。

この帰り道では他のスクールの子どもたちもたくさん見かけるのですが、ほとんどの子どもが歩きながら何かを食べています。タッパーに山盛りのブルーベリーだったり、ボカディージョ的なものだったりお菓子だったり、とにかく迎えに来た親に会うとすぐ食べ物を口にしています。

そして夕食。
量は日本の時よりはやや軽めなことが多いかなと思います。食べてばかりなので「おなか空いてない」と毎日言っています。

こちらに来てから、息子はお味噌汁を喜んで食べるようになりました。日本にいるときは具の豆腐だけ食べることが多かったのですが、今は汁も飲みたいようです。幼児ながら出汁の味を欲しているんでしょうか。

同様に、お米も喜びます。
日本にいるときはお米を残しがちで、「お米じゃなくてうどん(にして)!」と言っていた彼ですが、こちらでは日本米ではなくインディカ米などにも食いついて「これ全部ぼくが食べる!」と独り占め宣言をしています。

それから、理由は分からないのですが好き嫌いが減りました。
元々そんなに偏食な方ではなかったと思うのですが、日本にいた1ヶ月ほど前には食べなかったレタスやベビーリーフ、わかめ、皮付きのりんご、生魚、魚の皮(笑)も食べるようになりました。(生魚と皮以外は保育園では食べていたそう)
そのほか、食べたことのないものに対するハードルが下がっているように見えます。

そういうわけで、息子はスペイン式に則って1日に5食とっています。

大人の食スケジュール

さて、私たち大人はといえば、息子と違って学校のプログラムに左右されないので自由にやっています。

最初の食事は、時間があれば子どもと一緒にフルーツなどをとることもあります。
息子がアルムエルソのサンドイッチが丸々ひとつだと多いということで半分にするので、その残りの半分を寝起きの夫が食べています。

その後、子どもをバス停で見送った帰り道にだいたい夫と二人でカフェに行きます。これが朝食という感じです。
こちらではこういうスタイルで朝食をとるのは定番といっていいと思います。

朝のカフェはだいたいどこも混雑しています。
コーヒーとクロワッサンとか、エスプレッソとオレンジジュースとパン・コン・トマテ(フレッシュトマトのペーストを塗ったパン)なんかがよく食べられています。

日本でもよくあるパン・オ・ショコラもだいたいどこにでもあります。名前はナポリターナ・デ・チョコラテ。
なんでナポリタン? ナポリ発祥? と疑問に思ってちょっと調べてみましたが、そういうわけではないようです。

日本のようにスタバやエクセルシオールなどのチェーン店はあまりなく、ほとんどが個人経営のカフェです。
道沿いにずらりとカフェがあるので気分で選べます。

エリアにもよりますが、エスプレッソを頼んで、ぐっと飲んでさっと去っていく人も結構います。お仕事の前なのかなと思って見ています。
老夫婦やお友だち同士だと、ゆっくり寛いでいたり、早々にお酒を飲んだりしています。

警察官や作業員の人たちが5〜6人くらいでみんなでアルムエルソの時間をもっているところも、わりとよく見かけます。

昼食は13時〜14時頃からとります。
自分で作って家で食べたり、出かけたり、Glovo(Uver Eats的なもの)したりいろいろです。

こちらの昼食の時間は14時〜16時頃が多いらしく、レストランのランチ営業は早くても13時からなので、12時にいくと朝食メニューしか食べられません。
逆に13時頃に行けば、予約していなくても席を作ってもらえることが多いです。

夕食は、夫と息子が一緒にとります。
18時30分くらいまでには食べ始めることが多く、わたしはまだお腹が空いていないので、二人が食べるところを見ながら息子の話を聞いたり、少しつまんだりしています。

夫は息子が眠ってからワインやビールと生ハムやチーズなんかを食べています。

したがって、軽食を含む1日の食事の回数は、わたしが2-3回、夫が3-5回というところでしょうか。
日本にいた頃とあまり変わらなそうです。

バレンシアといえばパエリア


今のところ、学校などスペインの習慣・文化の中で生活していると食事の回数もそれに合わせて5回になり、縛られるものがなければ日本にいる時と変わらないという状態です。

けれど、食事を摂る時間には変化がありました。
朝ごはんが以前より遅くなり、それに合わせてお昼ごはんもうしろ倒しされています。

また、こちらの食事はオイルがたっぷり使われていたり、ソースがふんだんにかかっていることが多いので、カロリーや油分・塩分を多く摂ることになりがちだなと感じます。

分かってはいましたが、ヘルシーな食事をしたければ相応の努力が必要そうです…!