犬のキックで立てなくなったばあちゃん
キャリア研修ワークショップの教材作成に、会議室に立てこもって試行錯誤をしていたお昼前。
ばあちゃんから電話がかかってきた。
主訴1
「先週のんちゃんに蹴られたスネが痛くて歩けないの」
主訴2
「訪問の鍼の先生が病院に行った方がイイって言うの」
いやいや、娘は急に動けない・・・。
とは言っても、歩けないとはただごとでない。
それから、姉、娘に連絡取り、仕事の段取りを付けて、緊急体制を整える。
①ケアマネに連絡、歩けない母の状態を伝え、車椅子の相談をすると、車椅子を届けてくれた。
②娘が車で姉宅へ行き、ワゴン車に乗り換え母宅へ。
③私は母宅へ直接向かい、娘と合流して、整形外科へ。
④整形外科から姉宅へ、そのまま母と宿泊。
親族総動員で大騒ぎ。
検査の結果打撲。3週間は痛むという診断。
母は、しばらく姉宅に滞在させてもらうことになった。
姉ひとりで車椅子2台。犬2匹。
少しでも歩行練習できるように、Amazonで歩行器買うも、母は痛がって歩こうとしないし、ベッドで日がな一日読書。
足があげられない母は、湯船に入れない。私はシャワー介助に仕事終わりにかけつけた。
その間も、チユキ師匠が気を入れにきてくれたり、鍼の先生も姉宅に来てもらったりする。
母を姉宅へ預けて、2週間。
姉はまた、母を引き取るかとか言い出すが。それは無理!と却下。
何より母がそれを求めていない。
超マイペースな母には、自分だけの時間、自分だけの空間を堅持してもらいたい。
そうこうしながらも、いっこうに歩こうとしない母の筋肉が、随分と落ちて来るのが不安になり、コレは本格的なリハビリが必要なのではなかろうか?と、ケアマネに相談する。
これまで母は、整形外科に痛み止めの注射を打ちに、2週間毎に通っていたが、考えてみると、痛みで歩けない事へのケアって真剣にやってなかったことに気づく。
デイのリハビリに週2回通っているが、当初期待していた歩行の改善はみられない。
まあ、89歳の高齢者に、本人が求めなければ、リハビリを強いたりしないのが、世の常かもしれない。
リハビリ入院であれば、個別のプログラムで、そこそこ結果は出るかもしれない。
母はすぐにでも家に帰れるつもりでいたが、転んでも立てない状況では家に帰れない。リハビリ入院も思ったよりすんなりと受け入れた。
入院費用は10-15万の見込み。
ココは姉妹で負担しようとなった。
ネットで見ると入院まで1ヶ月かかるとあったが、幸い空きがあると、翌週には入院できた。
午前午後とリハビリがあり、週一でお風呂にも入れる。
お風呂は車椅子に乗ったまま、湯船が組まれ、ジャグジーになって5分間浸かれるらしい。
病院は木目ベースで、1階に一般開放のカフェスペースにリハビリスペースが併設されてて、オサレ空間で、およそ病院らしくないので、母も快適な入院ライフを過ごしている。
…が、リハビリができない状況になっちゃったのでした…。