台北の旅: 4日目②
おはようございます。
台湾旅行から昨日の夕方帰国して現実に戻った朝。不在の間父親が水やりをしに来てくれたお陰でベランダの植物たちも元気にやっていて一安心。
そして最終日だった一昨日に関して、昨日でまとめきれなかったのでその続き。
今日のアクシデント:スコール
Blue line上にある地下のフードコートでジャージャー麺を食べてから、いくつか大きくギャラリーなどがあるエリアを通り抜けながら南下していく。
そんな中ぽつぽつと降り出す雨。
元々天気予報で昼過ぎ位から雨にはなっていたけど、ぽたぽた位だし暑いよりもマシだし汗も流せると歩き続ける。すると、行く先にあからさまに分厚い雲が待ち受けていて、案の定雨が強まり始める。そして、強まってきたと思った次の瞬間土砂降りになって慌ててレストランの軒差に逃げ込み雨宿り。
雨宿りなんかしたの何時振りだろう。
日本にいたら朝一天気予報をチェックして傘も念入りに持ち歩くので本当に記憶にない。もしかしたら初めてなのかも、と思いながらひたすら振り続ける雨を見やる。打たれた瞬間ずぶ濡れ必至の激しい雨が降り注ぐ中「早く止まないかなぁ」と「スコールだからすぐ止むでしょ」と矢継ぎ早にやり過ごしながら、目に見える勢いと音とでひたすら雨を感じる。見るでもなく見て聞くでもなく聞く。
それがちょっと瞑想っぽいなと思いながら待っていると、レストランからお客さんらしいおじいさんが出てきて徐にタバコに火を点ける(こちらの人は圧倒的に紙タバコが多い)。美味しそうにタバコを吸いながら、一緒に並んで雨を見つめる。そして2,3口吸った位で、何か中国語で言葉を発しながらレストランに戻っていく。
一向に弱まらない雨にフォーカスが戻って、庇から流れ落ちる水の流れとその後ろで激しく揺れる街路樹の葉っぱを見つめながら過ごしていると、またレストランのドアが開く。またあのおじいさんだ。今度は「やあ」と手を挙げて挨拶してくれて、またタバコに火を点ける。そしてまた半分も吸い切らずにタバコを消して「じゃあね」と言うかの如く軽く手を挙げて中に入って行く。
そしてまた1人、雨と向き合う。相変わらず雨も風も強い。そうしてしばらく雨宿りを続けているとお店のドアが開いた。例のおじいさんだ。当たり前の様に「やあ」と手を挙げて、タバコに火を点ける。デジャヴュかと思うしこのまま無限ループするんじゃないかという錯覚を覚えるけど、同時に心配して見に来てくれたのか、そんなにタバコが好きなのか、中に居ずらい理由があるのか、といろいろ思いやる。けれど、結局飄々とした顔で少し弱まり出した雨を見ながら何かを言って、また軽めに吸ったタバコを灰皿に押し付けて消した後笑って手を振って中に入っていく。それに会釈をして応える。
そうこうしている内に雨は土砂降りから本降り位になってきて、行けるかもと思って(おじいさんにも「失礼します」って言った体っぽくなってる気もして)ついに歩き始めるけどそれでもしっかり濡れるレベル。
結局隣のレストランの庇に移動しただけ。今度はそこのおばさんが出てきて「すみませんね」と会釈すると、英語で「天気予報で今日は雨ってなってたのよね、傘はないの?」「朝は晴れてたもんね」「隣の高級ホテルなの?」「まぁもう少し続くから椅子にでもかけてゆっくりして行きなさい」と気さくに話してくれる。
そうしてようやく雨が弱まってきて、本降りとボツボツの間位になって来た頃には感覚として小雨にしか感じられなくなっていた。おばさんにも会釈でお別れしてカーディガンを羽織りながら歩き始める。髪は短く切っていたので雨に濡れてもすぐに拭けるし、足元は天気予報を見て濡れても平気なサンダルだったので、途中水の流れが強くて水浸しの中でも問題なく歩ける。
そして、友達と合流する次の場所を目指した。
今日のラストスポット:台北101エリア
雨宿りをしていたところから歩くこと20分程度、台北でかの有名なずば抜けて高い台北101があるエリアへ。ここまで通りは建物の1階道路沿いがアーケードの様な形で長く続いてとても歩きやすく、それを抜けた時には雨はもう殆ど止んで空には青空が顔を覗かせるまでになっていた。
そうして辿り着いたのは、四四南村。
ここは戦後に中国大陸から渡ってきた軍人とその家族が暮らしていた集落のひとつ。そういったものが昔は点在していたようだが、その記憶を留めるため、現在その歴史を伝える資料館や幼稚園、台湾で作られた食べ物や工芸品などを紹介するお店、映画に特化した書物を集めた図書館のようなカフェなどが入り、文化的な施設としてこ保存されている。ベーグルが有名な様で地元の若い人達や家族連れが買い求めていた。
そんな歴史深いエリアをワンブロック北に上り大通りを渡った先にあるのが台北101。やっぱり下から見るとかなり高い。その高さは509m、2004年に建設され、2007年にドバイのブルジュ・ハリファ(830m)に抜かれるまで当時は世界で一番高い建築物だった。101は101階建てであることに由来する(ちなみに地下も5階ある)。
高さも十分に驚くが、さらに驚くべくはこのエリアの横の広がり。台北101/世貿駅のあるRed lineから北を走るBlue lineまでの南北2km弱、東西1km程の一帯を新光三越が中心となって、若者向けのモールから台湾でもここにしか店舗がない高級ブランドが居並ぶ建物まであり、幅広い層をカバーしている。そして、それぞれの建物の間も車はほとんど通ることなく歩行者が自由に歩き回れて、フリーマーケットやストリートパフォーマーがより賑わいを加えている。最新スポットの塊といった感じで、今まで見てきた台湾からは振れ幅が凄すぎて斬新。旅行者の日本人、都会慣れ?した東京の人でも十分に見て楽しめる。ナイトマーケットが好きな台湾国民にはなおさら、食べ物がなくとも十分に刺激的で盛り上がるエリアだろう。
最後の晩餐はここのある、小籠包でおなじみの鼎泰豊でいただく。小籠包以外にも野菜の水餃子や揚げた豚肉が入っているパーコー麺やチマキ、日本でも食べれそうなものばかりだけど日本では行かなそうだからヨシとしよう。(日本ではパーコー麺がメジャーな気がするけど、気付けば台北ローカルはみんなパーコ炒飯を食べていたからそっちがメイン?)
この休みの間に色々サポートしてくれた友人にもここで感謝を評したい。Aさん、貴方のお陰でとても充実した台湾夏休みになりました、本当にありがとう。
こうして夏休みが終わってしまったので、とりあえず今日から社会復帰、頑張ります。
僕は幸せになると決めた。
今日もきっといい日になる。
一歩一歩、着実に歩もう。
皆様も、良い一日を。