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内向型がコミュニケーションスキルを学ぶ前にやるべきこと

雑談力・質問力・プレゼン術。コミュニケーションスキルを学んでもうまくいかない。挙げ句の果てに、みんなみたいになれない自分がもっと嫌になる…。

何度も同じようなことを繰り返してるってことは、何か大切なものを見落としているんじゃないかな?他にやるべきことがあるんじゃないかな?

そんなことを思ってあれこれ考え、辿り着いた私の仮説。

私たちがまず向き合うべきは「自分を苦しめているコミュニケーションの"こうあるべき"というルール」「過去のトラウマ」だと考えています。

・会社の人と雑談もできないといけない
・質問されて答えられない自分をどうにかしたい
・みんなと仲良くしないといけない
・自分の意見がない自分は薄っぺらい
・相手の反応が怖くて自分の意見を言えない
・空気を読んでしまう自分はダメだ
・話がまとまらなくていつも怪訝な顔をされる
・コミュニケーションが取れない自分は仕事ができない
・質問の仕方が悪いのかいつも怒られる
・外向的になりたいのになれない自分が嫌になる

コミュニケーションに悩んで苦手意識がある人は、多かれ少なかれ、コミュニケーションや人間関係に対して恐怖心や「こうあるべき」を抱えています。

それを自覚している場合もあれば、自分でも気づかないくらい無意識に染みついていることもけっこう多い。

恐怖心や「こうあるべき」を持ってることそれ自体は責めなくていい。でも、信じて疑わない"当たり前の常識"や理想像にあなた自身が苦しめられていることに、まずは気づいてあげてほしいんです。


心の中で読み上げてください。

「楽しく雑談できるようにならなきゃ」
「いつでも自分の意見をちゃんと言えるようにならなきゃ」
「私はコミュニケーション力を磨かないといけない」


どんな感じがしますか?
息が詰まる感じがしたり、しゅんと気分が落ち込んだりしますか?



「私はこうなりたいのにそうなれない」
「こうしなきゃって分かってるのにできない」
「だめだって分かってるのにいつも同じことを繰り返してしまう」

でも…
がんばらなきゃ、変わらなきゃ、できるようにならなきゃ…!


こんな風に心がざわざわして苦しいのなら、コミュニケーションに対する恐怖心や不安、「こうあるべき」「こうするのが当たり前でしょ」に丁寧に向き合っていくことから始めましょう。


婚活を例にお話しますね。
「結婚したい」と何度も何度も言っているお友達。その表情がめちゃくちゃ怖かったら、「え、本当に結婚したいって思ってるの?」って疑問に思いませんか?
心の底から純粋に本心で結婚したい気持ちがあるなら、「結婚できるように婚活がんばります♡いぇーい!」って感情が表情や雰囲気に出るのが自然です。(たとえまだうまくいっていなかったとしても、前向きなオーラが出るというか。)
もしかしたら、口では「結婚したい」と言っているけど、心の中では「結婚しないと親を悲しませてしまう」という恐怖心や「こうあるべき」の気持ちが強いのかもしれません。恐怖心や義務感が原動力になっているということは、本心では「結婚しなくてもいい」と思っているのかもしれない。
「結婚したい」の言葉の呪縛で、「私は結婚したいと思っているはずだ」と自分の本心に気づきにくいのがまた厄介なところです。

・自分が発する言葉
・自覚している自分の気持ち
・いつの間にか刷り込まれた「こうあるべき」「常識」
・自覚できていない自分の本当の本当の気持ち

4つがちぐはぐだと、いつまで経ってもモヤモヤは解消されません。


本当に結婚したい?
結婚することは自分にとって本当に気分がいい選択?

結婚して幸せな人もいれば結婚して苦労する人もいる。結婚しなくても幸せな人もいる。本当は、結婚してもいいし結婚しなくてもいいし、どうするかは自分で選べるんだよって自分に伝えてほしい。

結婚したいと思うなら、それがあなたにとっての正解。
結婚しなくてもいいと思うなら、それがあなたにとっての正解です。


あなたにとって心地がいいことは?
ほっとすることは?
気分がいいことは?
本当に願っていることは?

「こうあるべき」に考え方が縛られてしまった経緯を紐解いて、自分の感情に丁寧に耳を傾ける。そうやって、こんがらがっている心をやわらかくほぐしていくうちに、自分にとって本当に必要なことが浮かび上がってきます。


今は結婚を例にお話しましたが、コミュニケーションに関しても考え方は全く同じです。
例えば、会社で雑談できるようになりたいのにできなくてモヤモヤしているのなら

なんで雑談力をつけたいと思ってるんだろう?
雑談できないと何か悪いことがあると思ってるのかな?
うまく雑談できなくて辛かったことがあったのかも?
本当に雑談できるようになりたいって思ってる?

こんなようなことを問いかけながら、心の中を解剖していきます。

だって、職場の人と特に話さず仕事をこなして上手くいってる人もいるし、雑談しなくてもそれが自分の仕事のやり方だって納得して悩んでない人もいる。それなのに「なんで私は雑談力についてスルーできないのか」ってところがポイントなんですよね。


雑談力は磨いてもいいし磨かなくてもいい。どちらを選ぶにしても大事なのは、自分にとって本当に気分がいいことを選ぶこと。本当の自分でいられるような人との距離感や会話のスタイルを選ぶことです。

例)雑談力を磨く
①雑談できないといけないからできようにがんばらないと
(強迫観念、義務感)→あなたにとって正しくないかも
②雑談できた方が楽しそうだからがんばる
(心地よさ、自分にとって気分がいい)→あなたにとってきっと正しい
③雑談できた方が仕事を円滑にできそうだからがんばる
(主体的、前向き、自分にとってプラス)→あなたにとってきっと正しい
例)雑談力を磨かない
①雑談できなくていいからがんばらない
(心地よさ、自分にとって気分がいい)→あなたにとってきっと正しい
②どうせ私は雑談できないから無理だ
(拗ねてる、諦め、自分を責める)→あなたにとって正しくないかも


とはいえ、「そうはいっても…」「仕事する上で必要だし…」「頭ではわかるけど…」とモヤモヤしてすぐに腑に落ちないですよね。

学校・会社・友達・家族・ニュースやメディアなどから影響を受けて取り込んだ、信じて疑わない"当たり前の常識"や「こうあるべき」は時間と共にしっかり染み込んでいて、自分ひとりでは気づけないくらいナチュラルに自分の一部になっていることが多いです。今まで積み上げてきた考え方をほぐしていくのは時間がかかるかもしれません。でも必ず、その心の奥底にこびりついた考え方に、モヤモヤを解消するヒントが眠っています。

私たちがまず向き合うべきは「自分を苦しめているコミュニケーションの"こうあるべき"というルール」「過去のトラウマ」。そして、自分にとって本当に気分がいいことを選ぶ。本当の自分でいられるような人との距離感や会話のスタイルを選ぶ。これが、コミュニケーション力を育てる最初の大きな大きな一歩であり、ある意味ゴールです。
内向型のみなさんはこの一歩を踏み出せると、私は信じています。


他人とのコミュニケーションの前に「自分自身とのコミュニケーション」をするのがめちゃくちゃ大事なんですよ!!

みんなと仲良くなろうとか教えてくれたのに、自分とのコミュニケーションのやり方は学校で教えてくれなかったから、できない人が多いのは当たり前なんですよね。(ほんと、今思うとこれこそ学校で教えてほしかった…!)だから、自分と仲良くコミュニケーションを取れるようになるまでの間、私が寄り添いたいと思っています。

みなさんが抱えている「自分を苦しめているコミュニケーションの"こうあるべき"というルール」「過去のトラウマ」と一緒に見つけて感じて、「本当はどうしたい?」を見つけて、本当の自分でいられるようなコミュニケーションスタイル、人との距離感や会話の仕方を思い出す。
本来の自分に戻っていく旅にアテンドするのが私の役目だと勝手に感じています。だからかな、カウンセリングやメンタルセラピーの勉強がおもしろくて、実際にセッションをさせていただくのもすっごくやりがいがあるんです。


これから本格的に、みなさんと直接関われる場所をつくっていきますよー^^


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井上ゆかり
読書と手帳が好きなので、本や文具の購入に使わせていただきます♡