日本の新たなリーダー、石破茂さんの話し方とは
記事の概要
話し方講師・司会者・ナレーターであり
Voicyパーソナリティの高山ゆかりです。
この記事は、9月28日朝5時にアップしたVoicy・Podcastの内容と
ほぼ同じものを載せています。
文字起こしではありませんが、
内容の理解をより深めたい方は音声の方も聞いてみてください😊
昨日(9月27日)、自民党総裁に石破茂さんが選ばれました。
私は政治についての解説はできませんが
話し方の解説ができますので
石破さんの話し方・聞き方4つのポイントをここで紹介します。
昨日の総裁選後の演説・記者会見を見る中で
石破さんの話し方・聞き方には4つの特徴がありました。
石破茂さんの話し方・聞き方の特徴
①フィラーが少ない
「えー」「あのー」といったフィラーが非常に少ないです。
30分程度(記者の質問時間も含む)の記者会見のうち
私が確認できたのは2回でした。
フィラーの多くは、「えー」「あのー」と、だらっと伸びる音です。
伸びる音が多いと、歯切れが悪く、だらしなく聞こえることもあります。
又、フィラーが多いと、聞き手がそこに気を取られ、
肝心の話の内容に集中しにくくなることがあります。
石破さんはフィラーが少ないため、
言葉ひとつひとつが聞き手に届きやすくなっており
かつ、すっきりとした聞きやすい印象にもつながっていました。
それから、フィラーは次の言葉を考えているときや
思い出しているときにも出やすいですが、
石破さんは次の言葉を考えるときも「えー」とは言わず、
無言の状態で次の言葉を考えているようすがうかがえました。
無言ということは、「間」ができていたということです。
間ができることで、落ち着いて話している印象、
堂々とした印象にもつながっていました。
②分かりやすく聞こえる話し方をしている
石破さんは、文の頭の音が最も高く、段々低くなり、文末で最も低くなる。
そして次の文頭でまた高くなる…という話し方をしていました。
これは、分かりやすく聞こえる話し方の一つです。
文頭の音が高いと、私たちは「話題が変わった」
「話が次に進んだ」と気づきやすいです。
文末の音が低くなると、私たちは
「この話題が終わった」と気づきやすいです。
テレビやラジオ番組も、
コーナーの切り替わりでBGMがガラッと変わったりしますよね。
石破さんの話し方も
文頭・文末の音の高さに変化があることで
聞き手にとって理解しやすい話し方になっています。
③語尾が下がる
②の内容にもつながりますが、石破さんは語尾を下げることが多いです。
「~でぇ」「~がぁ」と語尾が伸びることも、あまりありませんでした。
それにより、かっちりとした、落ち着きのある印象になっています。
聞きやすさにもつながっています。
④話を聞くとき、笑顔を見せる
昨日の記者会見で、記者が質問をする際、
石破さんは、その質問をにこやかな表情で聞いていました。
話しているときは真面目な表情なのでギャップがあり、より印象に残りました。
一人一人の質問を笑顔で受け止める姿は
「あなたの話を聞いています」「遠慮せずに聞いてくださいね」という
非言語メッセージが込められているようで、
それにより、懐の深さのようなものが伝わってきました。
又、会見の最後に
「ご質問に答えられなかった方ごめんなさい」と言ってから
(もう少し違う言い方をされていたかもしれないです)
会場を後にしていました。
その一言に、誠実さも垣間見えました。
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威厳の中に親しみやすさもにじみ出るリーダー像
更に、話し方のことではないですが、
石破さんはアニメ好き、アイドル好き(キャンディーズ)、
鉄道好きであることも報じられたり
2018年に地元・鳥取のイベントで
魔人ブウのコスプレをして登場した姿も
メディアに度々取り上げられていました。
又、今日はX(旧Twitter)で
自撮りしているショート動画もアップされていました。
リーダーとしての威厳と、親しみやすさ。
石破さんは、その両方を併せ持っています。
「リーダーらしく堂々と振舞いたいけれど、
近寄りがたい人だとは思われたくない」と考えている人にとっては
石破さんの話し方や聞き方、在り方は
ひとつのヒントになるのではないでしょうか。
それから個人的には、
奥様・佳子さまの素朴で自然体でチャーミングなお人柄が
素敵だと思いました!
以上、たまには真面目な話し方のハナシをしようと思いまして
自民党新総裁・石破茂さんの話し方聞き方を解説してみました。
ぜひこの記事を読んだら
石破さんの昨日の演説、又は記者会見の動画を見てみてください。
ここに書いたことを、より理解していただけると思います😊