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サービス記事☆令和版 誕生日別 和のお守り文様 9月9日<菊水文様>

令和版 誕生日別 和のお守り文様 
 
令和の日本では西洋の文化が定着し、日本人特有の寛容さから異文化の祝い事なども生活の一部となり、それが当たり前のこととなっております。
それゆえに我が国特有の文化や文様が思い返されることが少なくなりました。
しかしちょっと考えてみてください。
さまざまにアレンジされながらも、その文化は脈々と受け継がれているのです。
たとえば昔からあった「瓜文様」。瓜科の植物は蔓草が繁茂する様子から繁栄の象徴とされ、手回りの道具や絵にあしらわれてきたのです。
現代では半分にカットされたスイカがデザインされた図案があるとしたら、これが昔通りの「瓜文様」ということになります。
文様にはそれぞれの意味があります。
366日のそれぞれにふさわしい文様を数秘術などから割出し、解説を加えたのが本書です。
季節にそぐって文様化された動植物、有職文様、渡来文様など、令和の時代だからこその文様も含まれております。
一年を豊かでラッキーに過ごすエッセンスとしてご活用ください。
 
暦について・・・
我が国は長い間太陰暦(旧暦)に従っていました。
太陽暦を取り入れると発表されたのは1872年明治5年11月9日。
実際に施行されたのは、旧暦明治5年12月3日を明治6年1月1日として開始されました。
太陽暦が当たり前の令和の我々には、旧暦はもはや遠い存在ですが、一月ほども違うと季節もずれてくるというもの。
行事や季節感に違和感を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
 旧暦の季節区分
春 1月~3月
夏 4月~6月
秋 7月~9月
冬 10月~12月
 
新暦の季節区分
春 2月~4月(5/4までが春)
夏 5月~7月(8/6までが夏)
秋 8月~10月(11/6までが秋)
冬 11月~1月(2/3までが冬)
 
本記事は新暦に則り、改めて令和版の『誕生日別 和のお守り文様』として発表させていただきます。
 
青木 紫

<9月9日生まれのあなたの文様>
 菊水文様(きくすいもんよう)

菊水文様

九月九日は五節句のひとつ「重陽」。
菊の花の節会です。
菊の花は高貴な花とされ、16枚の花弁の菊は皇室の紋としても採用されていますね。
菊は奈良時代に中国から薬草として渡来した植物です。
古代中国の伝説で、山深い川沿いに菊の生える村があったそうですが、菊の薬効が川に影響を与えて村人はみな健やかで驚くほどの長寿の人々が住んでいたということです。
このことから延命長寿を願って菊と流水を合わせた菊水文様が誕生しました。
一般的には、流水に浮かぶ半菊紋が描かれたシンプルな文様として知られていますが、着物などに色とりどりの無数の菊が川を流れてゆく優美な文様として好まれています。
平安貴族は菊の宴の前日に菊の花に水を少量含ませた綿をかぶせ、その高貴な香りを綿に移しました。これを被綿(きせわた)といいますが、翌日その綿で体を清めて健康を祈ったということです。
そして菊の宴では、菊の花を挿頭し(かざし=冠にかざること)、菊の花を浮かべた酒を飲み、菊に因んだ歌をうたって長寿を言祝いだのです。
流水に菊が流れてゆく図柄は子供がすくすくと健康に育ってほしいという願いが込められて、子供の着物に好んで描かれました。
九月九日の宵は平安貴族に思いをはせて、菊を浮かべた酒に月の光を映してお祝いしてみてはいかがでしょうか。
悠久のしきたりがあなたに心の平穏をもたらすでしょう。

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