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サービス☆記事 令和版 誕生日別 和のお守り文様 12月1日<樅>

令和版 誕生日別 和のお守り文様
 
令和の日本では西洋の文化が定着し、日本人特有の寛容さから異文化の祝い事なども生活の一部となり、それが当たり前のこととなっております。
それゆえに我が国特有の文化や文様が思い返されることが少なくなりました。
しかしちょっと考えてみてください。
さまざまにアレンジされながらも、その文化は脈々と受け継がれているのです。
たとえば昔からあった「瓜文様」。瓜科の植物は蔓草が繁茂する様子から繁栄の象徴とされ、手回りの道具や絵にあしらわれてきたのです。
現代では半分にカットされたスイカがデザインされた図案があるとしたら、これが昔通りの「瓜文様」ということになります。
文様にはそれぞれの意味があります。
366日のそれぞれにふさわしい文様を数秘術などから割出し、解説を加えたのが本書です。
季節にそぐって文様化された動植物、有職文様、渡来文様など、令和の時代だからこその文様も含まれております。
一年を豊かでラッキーに過ごすエッセンスとしてご活用ください。
 
暦について・・・
我が国は長い間太陰暦(旧暦)に従っていました。
太陽暦を取り入れると発表されたのは1872年明治5年11月9日。
実際に施行されたのは、旧暦明治5年12月3日を明治6年1月1日として開始されました。
太陽暦が当たり前の令和の我々には、旧暦はもはや遠い存在ですが、一月ほども違うと季節もずれてくるというもの。
行事や季節感に違和感を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
 旧暦の季節区分
春 1月~3月
夏 4月~6月
秋 7月~9月
冬 10月~12月
 
新暦の季節区分
春 2月~4月(5/4までが春)
夏 5月~7月(8/6までが夏)
秋 8月~10月(11/6までが秋)
冬 11月~1月(2/3までが冬)
 
本書は新暦に則り、改めて令和版の『誕生日別 和のお守り文様』として発表させていただきます。
 
青木 紫

<12月1日生まれのあなたの文様>
樅(もみ)

モミの木

「もみの木」といえばクリスマスツリーですね。
欧米ではハロウィンが終わった翌日にクリスマスの飾りを始めます。
昨今ではクリスマスツリーのイメージが強く、まさか樅が日本に自生する種であることをご存知のない方も多いようです。
マツ科モミ属の常緑針葉樹、つまり松の仲間ということになります。
6月頃に雄花と雌花が開花し、そして秋には立派な「モミボックリ」が実ります。
花言葉は「正直」「誠実」「永遠」です。
樅の木が天を指してまっすぐ伸びてゆく姿は神様へ願いを届けてくれるようで、日本でも古来より神聖な樹木だと考えられておりました。
日本三大奇祭のひとつといわれる長野県・諏訪大社の「御柱祭」では、樅の木が使われているのをご存知でしょうか。
諏訪大社は日本最古の御社にも数えられ、1200年前の平安の時代から正式名称「式年造営御柱大祭」を執り行ってきました。
諏訪大社では七年に一度、寅と申の年に社殿の作り変えを行います。その新しい社に使われる御柱となる木材を山から切り出して、曳き、境内に建てるという一連の神事を「御柱祭」というのです。
御柱となるのは樹齢150年以上で17メートルを超える樅の巨木です。選ばれた16本を山から切り出し、男たちの手によって境内へ運び込まれるという壮大な神事です。巨木を山から曳き下ろすのですから、勇壮なイメージですが、死者もでるということでたいへん危険なお祭りです。
この神事から樅は神様の宿る木であると信じられ「神仏加護」、諏訪大社が水と風で土地の守り神であるということから「五穀豊穣」の縁起が担がれました。
樅はとても有用な植物で、抗菌、調湿の作用があることから、桐よりも数段価格の高い進物品の箱として使用され、建材としても重宝します。
シックホームなどの問題が世間で取沙汰されるようになり、再認識された建材でもありますね。またフィトンチッドの成分を多数含んでいるので、森林浴をしたと同じような鎮静効果とリラックスを得ることができます。
12月になると花屋さんで樅の枝を多く見かけるようになります。
とても丈夫な植物なので、一枝飾ってみれば例年とは違うクリスマスを味わえるかもしれません。

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