
「節分」について・・・
みなさん、こんばんは。
昨日の2月2日は「節分」でしたね。
豆まきをされた方も多いことでしょう。
毎年節分は「2月3日」なのでは???
と、感じられた方も多いでしょう。
節分について・・・
以前何かの記事でも触れたとは思いますが、「節分」とは文字通り「季節を分ける日」であるので、四つの季節が変わる日がありますから、年に四回の「節分」があるということになります。
そうなりますと、2025年5月5日が立夏ですので、5月4日。
2025年8月7日が立秋ですので、8月6日。
2025年11月7日が立冬ですので、11月6日がそれぞれの節分ということになります。
それでは何故立春の前日の節分だけが特別にフィーチャーされるのでしょう?
太陰暦の大晦日は・・・
日本が西洋の文化を取り入れるようになったのは、ほんの最近のことです。
江戸時代の長い鎖国の末に文明開化によって流入した西洋の文化は我々の生活を大きく変えました。
一番大きな変化をもたらしたのは暦ではないでしょうか。
太陽暦に変わったのは明治5年(1872年)の11月9日。
この日を明治6年(1873年)1月1日と改めて改暦が行われました。
アジアの各国ではいまだ太陰暦の名残がある文化も多く、春節(旧正月)としてお祝いをしているのはご存知でしょう。
今年の春節は1月29日から2月12日ということで、多くの外国人観光客が我が国を訪れていますね。
当然太陰暦に従っていたかつての日本も同じころに正月を迎えていたということになります。
平安の宮廷行事ではこの旧正月の前の日を大晦日(おおつごもり)として、追儺式という行事が行われておりました。
追儺式とは「鬼やらい」。
鬼を追い払って新年を迎えるという清めの儀式でもありました。
⇒まさに現代の節分ですね。
平安の宮廷では方相氏という鬼を追い払う役目の人が恐ろしい形相に扮して鬼を追い払います。

四つの黄金の目が描かれた仮面をかぶり、楯と矛を手にして打ち鳴らしながら、内裏の四つの門を回って鬼を追い出すのです。
立春前の節分というのはその年の始めの節分であり、年の始めということから、ことさらに重要とされ、それが現代への名残となって伝わったと言われております。
現在のように豆をまくのは「豆=魔滅(まめ)」として、鬼を祓う為に用いられております。
源氏物語にも豆をまいて鬼を追い払う追儺の場面があります。
幼い匂宮が二条院の主人のように、女房達に追儺の作法について進言している場面です。
『紫がたり 令和源氏物語』でのその場面は最終回で描くことになりました。
その場面はこちら・・・
恵方巻き
昨今の節分では恵方巻きと呼ばれる海苔巻きをその年の恵方に向かって無言で一本食い・・・。
なんとも恐ろしい新しい習慣です(汗
(のどにつまっちゃうじゃん)
2025年の恵方は「西南西」でした。
この起源があまりはっきりとしてはおりませんが、一説によると大阪の花柳界で流行したとか、大阪の海苔問屋が仕掛けたものであるとか・・・。
ともかく「バレンタインにチョコレート」的な背景があったと思われます。
私は申し訳ないですが、恵方巻きは食べません。
金運に良いとされるお稲荷さんをいただいております。
さてさて、みなさんは節分をいかがお過ごしになったでしょう?
長年の習慣でなんとなく豆をまいたら浄化された気持ちになり、春がやってくるんだな、と実感がわきます。
まだまだ雪が降る頃ですが、体には充分お気をつけください。