サービス☆記事 令和版 誕生日別 和のお守り文様 4月12日〈竹に雀〉
令和版 誕生日別 和のお守り文様 四月
令和の日本では西洋の文化が定着し、日本人特有の寛容さから異文化の祝い事なども生活の一部となり、それが当たり前のこととなっております。
それゆえに我が国特有の文化や文様が思い返されることが少なくなりました。
しかしちょっと考えてみてください。
さまざまにアレンジされながらも、その文化は脈々と受け継がれているのです。
たとえば昔からあった「瓜文様」。瓜科の植物は蔓草が繁茂する様子から繁栄の象徴とされ、手回りの道具や絵にあしらわれてきたのです。
現代では半分にカットされたスイカがデザインされた図案があるとしたら、これが昔通りの「瓜文様」ということになります。
文様にはそれぞれの意味があります。それらを理解することでさらに愛着がわくでしょう。
お誕生日の文様を身に着けるのもよし、好きな文様もどんどん身に着けてみてください。
よいものはいくつ重なってもさらに縁起がよくなります。
366日のそれぞれにふさわしい文様を数秘術などから割出し、解説を加えたのが本書です。
季節にそぐって文様化された動植物、有職文様、渡来文様など、令和の時代だからこその文様も含まれております。
一年を豊かでラッキーに過ごすエッセンスとしてご活用ください。
暦について・・・
我が国は長い間太陰暦(旧暦)に従っていました。
太陽暦を取り入れると発表されたのは1872年明治5年11月9日。
実際に施行されたのは、旧暦明治5年12月3日を明治6年1月1日として開始されました。
太陽暦が当たり前の令和の我々には、旧暦はもはや遠い存在ですが、一月ほども違うと季節もずれてくるというもの。
行事や季節感に違和感を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。
旧暦の季節区分
春 1月~3月
夏 4月~6月
秋 7月~9月
冬 10月~12月
新暦の季節区分
春 2月~4月(5/4までが春)
夏 5月~7月(8/6までが夏)
秋 8月~10月(11/6までが秋)
冬 11月~1月(2/3までが冬)
本書は新暦に則り、改めて令和版の『誕生日別 和のお守り文様』として発表させていただきます。
青木 紫
<4月12日生まれのあなたの文様>
竹に雀(たけにすずめ)
「竹に雀」とは、「梅に鶯」「柳に燕」と同じように、欠かせない一対の存在の喩えです。
それはその存在をテーマとした一幅の絵を思い浮べてもらえると、どこかで目の当たりにしたことのあるような懐かしさをおぼえる組み合わせではないでしょうか。
絵画や工芸品のテーマとして昔から描かれてきた一対なのです。
「竹に雀」はまさに我々に身近なモチーフですね。竹は冬にも枯れず、雪のなかでも凛と葉を天に伸ばすことから、青々とした生命のほとばしり、「逆境に耐えるつつましい植物」として美徳の象徴とされてきました。
そして雀は仲間で群れ飛ぶ様子から、「豊作」や「繁栄」の縁起が担がれております。
このふたつが合わさると、「永年の実り」「豊かに続く生活」「子孫繁栄」といった穏やかな栄えを祈る意味につながるのです。
気候のおだやかな時候には竹林に餌を求めて地面をついばむ雀の姿や、竹の透垣(すいがい)に羽を休める雀の姿がとても愛らしく、躍動感にあふれてほっこりとした風情のある情景です。
そして冬にあって、雀は「福良雀(ふくらすずめ)」と呼ばれるように、羽毛に温かい空気をためてふっくらと一回り大きく丸く膨らみますが、その福々しい雀が雪をかぶった竹笹をものともせずに枝から枝へ飛びまわるのも趣のあるものです。
「竹に雀」は可愛らしい印象ですが、実はあの戦国武将の上杉謙信が家紋で使っていたことで有名ですね。
お気に入りの図柄を見つけて眺めてみてください。癒されますよ。