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帝王切開について

手術


逆子のため、予定通り38週1日で帝王切開になった。夫との面会はコロナのため分娩当日のみ。それだけでもありがたかった。手術の前に夫が来てくれて、1時間ほど一緒に過ごし、術後も30分くらいは一緒にいられた。

麻酔が長く感じた。たぶん1時間くらいかかった。とにかく怖くて顔が強張る私に主治医が、「大丈夫だよ、全然痛くないから」と声をかけてくれ、その後も他愛のない会話をずっと続けてくれた。麻酔をしてる間、たまにズキンと痛むことがあったけど、「痛かったらちゃんと言ってね」「よし、うまくいったよ」「麻酔ちゃんと効いてるよ」など、ひとつひとつの言葉が私を安心させてくれた。本当にこの先生にお願いしてよかった。

手術はおそらく10分ほどで終わった。身体を引っ張られる、切られてる感覚が気持ち悪い。ずっとアイマスクをしてぎゅっと目をつぶる。程なくして、先生が相変わらずの軽い感じで「はいおめでとうございまーす」と我が子を取り上げ、私に見せてくれる。正直それどころじゃないので「はい分かりました」って感じだったけど、切迫早産を乗り越え、無事生まれてきてくれた我が子。「ありがとう」と声をかけたら、自然と涙が出た。

痛みという痛みはなかったが、感じたことのない寒気がしてガタガタ震えた。あれは寒かったのか、怖かったのか。おそらく血圧も下がってすごく寒かったんだろう、裸だったしな。看護師さんが複数人で私の身体を持ちストレッチャーで自室へ。夫が待っていた。一緒に写真を撮る。酷い顔だったのに、夫は『綺麗だよ』と言った。何なんだろうこの人は、神か?

本当に、ありがたかった。

麻酔がガンガンに効くなかで就寝。ちょくちょく看護師さんが来るのでゆっくり眠れないのが辛いけど、お世話をして頂くので感謝しかない。足に大きなフットマッサージみたいなのがついてて圧迫したり緩めたりしてくれてすごく気持ちよかった。。この日だけは5時間ほど眠れた。


術後

帝王切開は術後が本番だ。運が悪いと麻酔がすぐ切れてしまったり頭痛など副作用があったり…それがなくても、硬膜外麻酔が切れたら皆が地獄を見ることになる。

下半身がほとんど感覚がなかった初日は、痛みこそまだマシだったが、これほど誰かに介護してもらう経験も初めてなので羞恥心とか申し訳なさとか不甲斐なさとか色んな気持ちになった。寝返りすら1人で出来ないのか私は…まさか全介助される経験をすることになるとはね。。大便はしない(2日食べてないから)けど、悪露が大量に出るのである意味で下の世話もされ。。本当に看護師さんは大変な仕事だよ。。

2日目に硬膜外麻酔をとられてしまい『あーやばい』と思ったら案の定やばかった。痛みで寝返りができない。起き上がれない。もう、動けない。痛み止めはロキソニンか座薬。ないよりマシ、ないよりマシ。

しかし陣痛はこれの比ではないんだろうな。経膣分娩(麻酔なし)は絶叫レベルの痛みと言うが、帝王切開術後の痛みは、声は出ない激痛が2日ほど。そしてその後も歩くのにいちいち痛いしリクライニングなしで起き上がるなんてもってのほか。どっちがいいのかは人によるんだろうけど、私は絶叫したくないので帝王切開でよかったなと思ったりしている。予定立てやすかったし、夫も来てくれたし。

帝王切開は経膣の人たちと比べて3日くらい?4日くらい?入院期間が長い。これが辛い!人によれば三食付きで寝放題きゃっほー★らしいんだけど、私は不眠症になってしまい地獄をみた。とにかく入院は初めてなのだ。堅いベッドにうるさい環境。全く眠れなくなり、最後はハルシオンに頼ることになる。毎日毎日夫に電話し、「はやく帰りたい、はやく会いたい」と泣いた。しかしこれも終わってみれば良い思い出になるのだから不思議だな。。。


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