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気づいたら胸が熱くなった話

こんなことない?
私にはよくあるの。

車に乗っているとき、とくに自分で運転しているときに多い気がするのだけど、信号や渋滞で停まっているとね、隣の車や歩道にいる誰かに目が行く。

女子高生だったり、男の子、中年お勤め風の人、小さな子、年配の方、さまざま。

「あー、この子はきれいになるなぁ」
「いま、辛いかもね。きっと大丈夫だよ」
「今日いいことあるよ。笑顔になろう!」
とかね、勝手に心の中でエールを送っているの。

まったく知らない人たち。
今後二度と会うこともないはず。
それでも、つい心が勝手に言葉を送る。

「がんばれ。たくさん悩んでも人生は楽しいよ」
「乗り越えよう、ほんとに大丈夫だから」

外の人は私に見られていることを知らない。
ほんの数秒のこと。

この前、車に乗っていたとき、ふと気づいた。こんなことをしているのは私ひとりではないはず。

もしかして、今日まで生きてきた中で、知らない、すれ違っただけの誰かが、同じように私にもエールを送ってくれていたんじゃない?一人や二人じゃない、きっとたくさんの見知らぬ誰かが。

ああ、きっとそうだよ。
そうなんだよ。
そう思ったら、やけに感動してしまって、運転しながら涙目になってしまった。

ひとはひとりでは生きていけないし、ひとりにはなれないものだと言葉では知っていた。たくさんのひとの思いや支えの中で生かされているって、こういうことなんだろうな。

うれしくて、心があたたかくなった。
ただの思い込みだとは思わない。
意識にも上らない一期一会のすれ違いが、どこかの誰かに小さなエネルギーを渡しているんだ。

生きていると心が動く。
この振動を感じるために
私は今日も生かされているんだ。

感謝。

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