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2017年9月24日の我が子との記録をまとめた振り返り日記です。

下記の結果を踏まえて娘のこれからについて、娘、主人、祖父母、医師、看護師、ケアマネと一緒にお話ししました。

大阪医科大学での検査入院の結果

◆今回の検査入院を経ての医師説明
オペをした場合の成功確率は50%。
ここでいう成功とは術後命がつながる確率のこと。
残り50%は亡くなる、もしくは人工心臓になる。
人工心臓になった場合はずっと入院した状態となる。
また今回オペを乗り越えたとしても、
フォンタン手術を完成するために後2つのオペが必要。
心臓の筋肉の動きを治すことはできないので、
最終目標は心臓移植しかない。
また今の心臓の状態では大動脈がつながっていないので
心臓移植もできない。
オペをしない選択をしたとしても何もしないことではない。
家族が納得するまで何回でも聞いてもらえばいい。

大切にしたい1人1人の考え。正解はない。

自分が縁ならやってみてもいいのではないか。50%もある。と最初は思った。でも祖母と話をしたとき、何も分かっていない子にそんなことをするのは可哀想という言葉を聞き、そうだな、縁は何も分かっていない。そんな縁に手術をさせることはできないと思った。
自分は今まで何十年も自由に生きてきた。だからこそ一か八かにかけてもいいと思った。でも縁は何も知らない、分かっていないのだから、そこを忘れてはいけない。

主人の思い

迷っている。

祖母の思い

手術をした方がいい。チャンスだ。

祖父の思い

縁ちゃんなら乗り越えられると思う。挑戦してほしい。

オレンジホーム訪問看護の思い

50%の確率は低い。
通常私たちが受けるのオペの成功確率は99%や98%だと思う。もちろん心臓手術なので、もっと低くなるかもしれませんが、50%は低いと思う。
更に成功確率50%が今のQOLに戻れるという50%ではない。
ずっと入院を続けながら点滴につながれたまま生きている状況であっても手術は成功となる。
娘の命をそんな低い確率でオペをお願いしますと言えない。

私の思い
人生会議のポスター

娘の最終目標は心臓移植と言われました。
入院中、海外で心臓移植をしてきて、免疫抑制剤を飲んでいるため、ガンになってしまいやせ細っているご家族に出会いました。
楽しく過ごせた期間はわずかだったと言っていました。
大阪医科大学で検査入院をしている間にたくさんのご家族に出会い、心臓移植=ゴールだとは思えなくなっていました。
心臓移植をしたらその後10年20年、楽しく生きられる補償があるなら進みたいと思いますが、どのタイミングでも今の医療技術では限界があります。
だったら、今楽しい、今笑っている日々を1日でも多く過ごすのが一番なのではないでしょうか。
もう今まで十分すぎるほど、辛く苦しい経験はしました。これからは痛いこと、苦しいこと、辛いこと、嫌なことは最低限な生活を送ってほしい。
また、大阪に住むということは、母はずっと一緒ですが主人は週末通うことになります。また、祖父母や親戚の皆さん、お友達とは離れてしまいます。とても娘を大切にしてくれる皆さんが周りに沢山います。そのみなさんと一緒に生活を続けた方が、娘にとって幸せなのではないか。

娘は声を出すことはできません。人工呼吸器を生まれてから長期間入れていたためか声帯が震えません。泣いていても声を出しません。
この決断については、縁ちゃんの気持ちをどんな表現でも良いので教えてほしいと心の底から思いました。
話合いの時、縁ちゃんは自分の話をしているとは梅雨知らずみんなが家に集まってくれて嬉しそうに遊んでいました。

集まってくれた、皆さんは娘のことを真剣に考えてくれて、各々の意見を教えてくれました。真剣に悩み、言葉に出してくれる皆様に感謝です。また娘はこんなにたくさん真剣に考えてくれる人がいて、幸せ者だなと思いました。

私はオペはしたくないと思いました。今まで私は何も選択できませんでした。何も分からず、選択する勇気がありませんでした。
産まれた後、苦しいことにずっと耐え続け乗り越えている娘をみていて、本当に産み助けたことが正解だったのか分かない日々が続いていました。
最近やっと娘が楽しいと思える生活を送れるようになってきたのではないかと思います。
・病院から外の世界に出られる幸せ
・泣いたり笑ったり驚いたり刺激がもらえる生活
・友達ができて一緒に過ごせる幸せ
・家族で家で過ごす幸せな時間 
他にも日常の当たり前が大きな幸せです。

最終的に私がチャレンジする気持ちになれなかったので、今回は見送る返事をしました。大阪医科大学の医師にもいつでも気持ちが変わったらまた連絡してくれればいいと言ってくれました。
もちろん、今の状態で50%の成功であって、今後成長することでより手術に耐えられなくなる可能性はあることを理解しています。
娘の人生会議はずっと続きます。常に娘にとって何が一番なのかを考えていきたいと思います。



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