「水溜りボンド」と「東海オンエア」に学ぶ自律と継続
YouTube。活用する人にとっては、それ無しの生活などもはや考えられないが、未だ距離をおこうとする人も存在するプラットフォーム。
良く知らぬまま毛嫌いする人にとっては、かつてのゲームやマンガのように、「見たらバカになる」パンドラの箱。
ましてやyoutuberなんて、「意味の分からないことをして大騒ぎしているバカな人たち」なんて印象すらあるのではないだろうか。
かくいう私も、つい半年ほど前までは、YouTubeにほとんど興味はなく、YouTuberに対しては、「騒がしく中身の無い人たち」という先入観を持ち毛嫌いする人間の1人であった…。
動画時代の到来
例えば料理を作るとき。かつては、本屋に行って、レシピ本を購入し、それをパラパラめくってページを探し、料理を作ったものだった。置き場所の無いキッチンで、勝手に閉じるページと格闘しながら、ぴちょっと食材を落としてしまい、本にシミを作ったこともあったっけ…。
そこにCOOKPADが登場し、ネットでパパっと見たいレシピを見れるようになった。
さらに時代は進化し、今は動画時代。
ケーキのスポンジのレシピには、「白くもったりするまで」とか、「3倍の量になるまで」とか、「泡だて器から落とした生地の跡が帯状になるぐらい」という初心者、子供には極めて分かりづらい説明の文章が載っていた。
そんな分かるようで分からん例えも、動画なら一瞬で理解できる。
例えば、メイクを練習するとき。昔はファッション雑誌のページの小さな写真と文字を見ながら、書いてある説明の意味の分からなさに首を傾げた。
今では、面白くかわいい女性YouTuberたちが、商品名、塗り方のコツ、使用感まで全部いっぺんに説明してくれる動画を見ながら、目と耳で習得できる。
特に化粧に於いて、動画の威力は絶大だ。ぼかすってどうやるの?まつ毛の間を埋めるってどうやるの?写真と文字ではさっぱり分からないことは、動画で見れば一瞬で分かる。
動画が出てきたおかげで、私のメイク技術とメイクへの興味は格段に上がった。
バラエティ番組としてのYouTube
始めは、HowTo動画がきっかけで見るようになったYouTubeだが、流しっぱなしになっていると、自動再生で自分が選んでいない動画も流れてくる。
それがきっかけで、テレビでいうバラエティ番組のような動画を配信するYouYuberたちに目が留まるようになった。
Fischer's
始めに見始めたのは、Fischer's。なんか騒がしいの流れてんなぁ…と思い目をやると、アスレチックをしているリーダーシルクの身体能力に普通に感心した。
アスレチック動画からだんだんと見始め、シルクとメンバーのンダホがただ爆笑しながらカラコンを入れるだけの、ほのぼの動画でなぜかすっかりファンになってしまった。
それからはすっかり、YouTubeを見ることが習慣になった。
水溜りボンド
次にはまったYouTuberは、水溜りボンド。今でも1番の推しだ。
きっかけになったのはこの動画。なんだこのサムネ!?絶対頭やばいよ!
気になって、気になって、見ずにはいられなかった。
CDでいうジャケ買いみたいなもんだ。
この動画はコラボ動画である。「水溜りボンド」「おるたなChannel」「スカイピース」の3組の2人組YouTuberからなる「おる溜りピース」である。
ゆる~い、ほのぼのした空気感に惹かれて、「おる溜りピース」の動画を探して見るようになった。
その段階ではまだ、水溜りボンドの存在を認識している程度のレベルであった。また自動再生で流しっぱなしにしていると、彼ら2人がひたすら雑談し続けるサブチャンネルの動画が流れてきた。他の作業をしていて音だけ聞こえている状態だったが、途中から、ん??面白いぞ??と思い始めた。その動画は、タイトルに【作業用】とつけられた、流し見を想定して作られた1時間ほどの長い動画。その1本を見終わるころには、すっかり水溜りボンドワールドに引き込まれてしまっていた。
これは、ANAの機内でも流れていた時期があるらしい、バズった動画、「チャーハンドッキリ」
他にもおすすめ
ちなみに彼ら、こんなにおバカなことばっかりしているが、めちゃくちゃ戦略的で頭の良いYouTuberである。
東海オンエア
次にはまったのは東海オンエア。もともとは、「なんか不潔な人たち」という極めて失礼かつざっくりな印象を抱いていたのだが、水溜りボンドとコラボしているのをみてはまってしまった笑
ちなみに、YouTuberの同士のコラボで、新しいYouTuberを好きになるという連鎖はよく起こる現象だ。
彼らもどこまでもおバカなようでいて、見れば見るほど、頭のよさや身体能力の高さがにじみ出てきてしまうグループYouTuberだ。
メンバーの1人、虫眼鏡が概要欄に書く文章が面白く、彼が書いた概要欄の文章を集めた本が2冊も出ていたりする。
「好きなことで、生きていく」
YouTuberといえば「好きなことで、生きていく」というキャッチコピーが印象的だ。画面の中で子供のように遊ぶ彼らには、楽しそうだなぁ~、うらやましいなぁ~という気持ちを抱く。
どんな仕事もそうだろうが、「楽しい=お気楽に遊んでいる」わけではない。YouTuberは単なる出演者ではなく、編集・企画も自ら行うクリエイターであることが多い。上で紹介した3組もそうだ。
彼らはめちゃくちゃハードな日常を送っている。
その時間管理術には、感銘を受けるばかりだ。
過密スケジュールの合間を縫って自らに課し続ける十字架
そんなに忙しい彼らだが、「水溜りボンド」と「東海オンエア」は、過酷なノルマや罰ゲームを自らに課し続けている。
水溜りボンドは今年で活動6年目。その中でただの1日も投稿を欠かしたことがない。それどころか、時期によっては1日2本投稿、3本投稿なんかもやってのけてしまう意味の分からなさ。
それに加えて、しょっちゅう拠点の東京以外で動画を撮影している。日帰りで沖縄に行ってしまったり、4日間でフランスに行って帰ってきたり。罰ゲームでブラジルへ行ったり南極へ行ったり。
年明けには、1人は北海道へ行き、1人はハワイへ行き。フットワークが軽すぎる。
その間ももちろん毎日投稿は欠かさず、それに加えてトークライブを開催したり、大掛かりなドッキリを仕掛けたり、ほかにも見えない仕事がいっぱい…
そのタスク管理能力とフッ軽さには脱帽だ。
東海オンエアは、3日~数カ月単位で、自ら十字架と呼ぶ、意味の分からない罰ゲームを己に課し続けている。ちなみに、一番長い彼らの罰ゲームの期間は、令和が終わるまで、だ。
1か月間ファラオの格好をしたり、1か月間語尾を「ごわす」にしたり「だってばよ」にしたり、2カ月間語尾を「ぷぅ」にしたり。
(リンク先は非常に分かりやすくまとめてある記事です。)
https://logtube.jp/entertainment/51667
罰ゲームの中身に関しては意味不明だが、そんな意味のない罰ゲームをやり遂げてしまえる彼らは本当にすごい。twitterや動画で、進捗を報告し、確実に継続、実行する。そんな姿に、私は最早、尊敬の念すら抱いている…笑
彼らの原動力はいったいどこにあるのだろう?それは、YouTube動画での宣言、その他のSNSでの報告により、常に誰かが見ているという緊張感にさらされている、という力が大きいのではないか?
自らを律するための縛り生活
1ヶ月程ではあるが、習慣化したいことを「縛り生活」と銘打ってルール化してやってみた。
分かりやすく名前を付け、期間もはっきりと設定することで、線引きがはっきりし、実行しやすいな、というのが全体的な感想。
具体的には、
・何をすべきか明確になる
・時間を作りやすい
・並行して実施可能か不可能か判断しやすい
・期間を設定することで、モチベーションを維持しやすい
・Twitterにアップすること自体が記録になるため、習慣づけやすい
が、YouTuberのようにストイックに1日も欠かさず続けることは相当に難しい。だけど、ゲーム感覚で生活リズムをつくる一助にはなりそうだ。
いつか変われる日が来るはず、と待っていたって、変われる日は一生こない。何事も成さなければ成されない。1歩ずつ1歩ずつ、理想の自分に向かって歩こう。私にとってのYouTuberとは、そう思わせてくれる存在だ。
最後におすすめカンタ動画。
おいしいごはんたべる…ぅ……。