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鼻の話 ー角栓・黒ずみとの戦いー
物心ついた頃からずっと、鼻の角栓と黒ずみに悩まされてきた。
少なくとも小学生のときにはもう悩んでいた。
親戚に悩みを吐露すると、「私の友達にもずっと気にしてた子がいたけど、今は綺麗になってるよ」と慰められ、「ほら!大人になっても『あの子鼻黒かったな』って覚えてるんやん!」と絶望的な気持ちになった記憶がある。
角栓とわたし
同世代以上の方には共感してもらえるかと思うのだが、当時はとにかく鼻パックが流行っていた。シートを鼻に貼り付けて、数分放置したあとでべりべり剥がすと角栓がすっぽ抜けるアレである。
わたしが使用した後のシートは、いつも角栓が森のようにそびえ立っていた。うわあと思うのにどこか恍惚として舐めるように眺めてしまう、あの感覚はなんなんでしょうね……。
今思えば、度重なるシートの使用が確実に状況を悪化させていたと思う。
実は良くないらしい、という噂を聞きながらも、結局大学生くらいまでは定期的にやっていたような気がする。
正しい知識を得る機会のないまま大人になり、定期的に鼻と向き合っては絶望し、嫌すぎて見ないふりをし、また向き合っては絶望し、というのをもう何年もくり返してきた。
角栓や黒ずみ解消に良いと言われる市販品は片っぱしから試していたけれども、いずれも効果ははかばかしくなかった。
良くないと知りつつも、ピンセットで角栓を引っこ抜いてはぽっかりと空いた毛穴を発生させ、気づけばまたそこに皮脂が詰まり、うるうると膨らんでいるのだった。
重い腰を上げ、長年頭の片隅を巣食っていた鼻の悩みにちゃんとアプローチしようと決意したのは、つい数ヶ月前のことである。
来春に結婚式が決まり、なんとかするならいよいよ今だろうと思ったのだった。
ついに美容クリニックへ
まずは、いつか行こうと思いつづけていた美容クリニックの予約を取ることから始めた。
これだけ市販品を試したのにろくに効果がないのだから、もうプロに頼るしかない。
結果的に、これが大正解だった。
クリニックの施術と教わった薬などの併用で、なんと最長1ヶ月ほどにもわたって、角栓を見ない日がつづいたのだった。
常に小鼻には白い角栓がびっしり飛び出していて、鼻の正面にも肉眼でわかるほどの角栓が埋もれていたというのに!生まれてはじめての出来事、信じられない快挙である。
前提として、わたしの鼻悩みは、大きく分けて「角栓」と「黒い産毛」の2種類であったことが判明した。
幼い頃から気になっていた「黒ずみ」の方は、スキンケアなどのおかげかなんだかんだわりと解消されており、黒く見えるものの大半は、短く黒い産毛であることがわかったのだった。これに関しては脱毛するしかないとのことで、まだ手を出せずにいる……。
でも、角栓が気にならなくなっただけで悩みの大半が解消したといってもいい。
下記、具体的に何が効いたのか記録しておこうと思います。
効いたもの①ハイドラジェントル
ハイドラジェントルとは、毛穴の汚れ・黒ずみの除去を目的としたピーリングのこと。まずはクリニックでこちらの施術を予約した。
毛穴に詰まった角栓を溶かしながら除去してくれるとのことで、これしかない!と思って決めた。1ヶ月ほど空けて2回受けました。
施術直後は、肉眼でわかる角栓がゼロになり、毛穴がぴかぴかに。強めに吸引されるので鼻周りは多少赤みが出たものの、数時間後には収まるレベル。
全顔の施術だったのだけれども、他の部分もくすみがとれてトーンアップしたように感じた。
しかし、歓喜していたのも束の間、3日ほど経つとまた新しい角栓が生えてきた……。
やっぱり一時的な効果しかないのか、それとも回数を重ねると角栓は出にくくなるのか?
2回目のとき看護師さんに聞いてみると、「皮脂の過剰分泌で角栓ができるので、それを抑える薬を塗った方が良い」とのこと。
そこでわたしは、皮膚科へと向かった。
効いたもの②アダパレン
普段からニキビ治療などでお世話になっている皮膚科で、「皮脂の分泌を抑える薬が欲しい」と伝えると処方されたもの。
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これが、めっっっちゃ効いた。すごかった。
使い始めたのは2回目のハイドラジェントル直後。1回目のあとは数日後に角栓が発生していたのに、2回目のあとは数週間気になることがなかった。
夜のスキンケアの最後に鼻にうすーく塗るだけで、わたしにあるまじきつるつるのお鼻がつづくのだ。
何度も書くけど、常に小鼻からにょきにょき角栓が生えているのが当たり前だったのに、である。
軽いピーリング作用があるようで、ちょっとぴりついたり痒みが出たり、うっすら皮剥けすることもあるのだけども、そんなん全然ええですよと思えるくらいに効果を感じた薬。
1ヶ月近くほぼ毎日使用していて、さすがにずっと角栓ゼロとはいかなくなったけど、それでも発生率は体感で10%以下になった。
保険適応なので数百円で購入できたし、これからも絶対使いつづけたい。
効いたもの③サンソリット スキンピールバー
クリニックの看護師さんに教わって使い始めた洗顔石鹸。
ニキビができやすい体質であることを伝えたらおすすめしてもらった。
まずはお試し4点セットを購入。
「初心者は青から」と書いてありましたが、わたしは効果が出そうな赤から使用。結果的に特にトラブルがなかったので、使い終わったタイミングで赤の現品を買いました。
固形なので若干の使いづらさはあるけど慣れたら大丈夫。こちらもピーリング作用があるので、泡を長時間つけたままにしたりすると若干ぴりつくこともある。
ニキビができやすい顔と背中、あとは首やデコルテ、脇、かかとなど、気になる場所に使っている。
時期柄もあるかもしれないけど、新規ニキビがとてもできにくくなった……!特に顔と背中。背中に関しては少しだけトーンアップしたような気もする。
基本的に毎日使っているけれども、肌が敏感になっているときはお休みしたり、アダパレンとの併用はやめたりしている。
効いたもの④ソフィーナiP ポアクリアリングジェルウォッシュ
昨日はじめて使ってみて、お風呂上がりに鏡を見ると「え、すご!」と声が出た部分用洗顔料。
前回のハイドラジェントルから約1ヶ月が経過。
②③のおかげで以前よりは格段にましな状況がつづいているものの、最近はさすがにいくらか角栓が生えてきた。
お金もかかるし、施術はまだもう少し我慢したい。それまで凌ぐために、と口コミの良かったこちらを買ってみた。敬愛する美容クリエイター・水越みさとさんも強くおすすめされていたので。
それほど大きくは期待していなかったのだが、1回使用しただけで小鼻の角栓がほぼ皆無になっていて目を疑った。市販品でこれほど即効性を感じたのははじめてかもしれない。
使用後はわずかなぴりつきを感じたので、アダパレンはお休みした。
とはいえ、まだ1回しか使っていないのでなんとも判断しかねるところではある。
週2回ほどの使用が推奨されているので、そのペースで継続してみようと思います。
効いたもの⑤カネボウ スクラビングマッドウォッシュ
劇的な変化ではなかったけれども、多少は効果があった気がする洗顔料。スクラブ入りで泡立てずに使える、言わずもがなの名品。
角栓の除去効果以外の部分も大好きで、後日公開予定の「2024年出会えてよかった」にも入れる予定。
使い始めは確実に「角栓が減った!」と思ったのだけども、回数を重ねるごとにその効果は感じにくくなった気がする……。
とはいえ、さわやかな香りと使用感の良さ・楽さ、洗い上がりのさっぱり感(なのにつっぱらない!)が本当に好きで、「スキンケアって癒しなんや」と、人生ではじめて思えた洗顔料。使うたびに「ご自愛って感じするな〜」と思っていた。
ちなみに、使用の時系列としては、約半年前〜⑤→2ヶ月前 ①(1回目)→1ヶ月前 ①(2回目)・②→2、3週間前〜 ③・④ という感じです。
角栓との戦いはつづく
飛び出た角栓をピンセットで引っこ抜いては、ぽっかり空いた毛穴を見て大後悔……。
そんな負のループを死ぬほどくり返してきましたが、原因を見極めてようやく対処法が見えてきた気がする。
流行っているものではなく悩みに正しくアプローチできるスキンケアを選ぶこと、時にはプロの力を頼ること、という原点に立ち返りました。
鼻の皮膚がなめらかだと、メイクのりが全然違う。小鼻にファンデがちゃんとのる!なんならコンシーラーものる。うれしすぎる。
このまま快方に向かえば良いのだけども、肌も環境も変化していくし、油断はしていられない。
これからも角栓との戦いはつづく。気と毛穴を引き締めてまいります。