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左利きを罵倒する輩

「知らない」ということは、怖い。知識の欠乏が、何か恐ろしい誤りを犯す可能性があるから。
以前、noteにストレングスファインダーテストの結果のことを書いたけど、その時、学習欲についてはこう表現した。

5位 学習欲……新しいこと大好き。私の知らないこと、死ぬ前に全部教えてほしい。

こう表現したように、ワクワク感で学習欲が発動することの方が多いけど、知らないことが原因で、トラブルに巻き込まれたり、トラブルを起こしたりしてしまうことの方が、ちょっと怖いと思う恐怖感から知識はあった方がいいとかき集めてしまうこともある。

今朝、こんな動画を発見した。左利きの存在を知らない男が、左手で食事をする友人に「お前ふざけんなよ!」「左手で飯食うやつなんていないだろ!」「お前とはもう飯なんか食わない!」とかとにかく頓珍漢な説教をしている。

この場合は、左利きというマイノリティに対して、その存在を知らなかった人の対応のうち「説教」で改善させようとするバージョン。そうではなく、例えば、気味悪がるとか、無視するとか、なんとなく仲間はずれにするとか、そういうことだったら、私たちもいつの間にかしているんじゃないか……という恐怖がある。だからこそ知っておきたい。
例えば私は高次脳機能障害や失語症という人と関わる仕事をして、脳損傷者の行動を理解できるようになり、助けてあげたいと思うようになった。でも、知らなかった時は「奇妙だ」と思っていたかもしれない。それって、本当にお互い悲しいでしょう?
さすがに左利きは知ってるでしょって感じだけどね(笑)
ほんと、どういう人生を送ってきたら左利きの人に出会わないのさ(笑)

他にも、北海道の片田舎で育った私が、初めて外国人を見た時は、本当に怖かったし、目の不自由な人とか、足の不自由な人とかに対しても、小さい時はじろじろ見てしまったかもしれない。さすがに「あなたのその肌の色おかしいでしょう」とか「あなたの歩き方変でしょう」とかそんなことは言わないけれど、心のどこかで、自分はマジョリティの方であって欲しいという気持ちがあるのね。人間って。だからこそ、だからこそ、知識は必要なんだよね。
自分がそう思ってしまうことも、性格が悪いんじゃなくって、人間の方本能なんだってこと。これは本を読めばわかる。でも、その感情をそのまま放置してはいけない。そんな理由で差別されてはいけないからさ。それも知識を付けることによって分かること。

LGBTやシングルマザーも以前は完全にマイノリティだったけれど、今はさすがに社会的にも認知されるようになってきた。実際、友達にいるって人も多いと思う。それでも、この動画の男性のように、自分がおかしいのに気づかず、説教をしてくるような人もいるから、感覚的に「この人おかしいって思える」こと以上に、その考えがどう間違ってるか、どんな悪影響を及ぼすか、その考えが社会全体に広まると何がどうヤバいか言語化できるような知識が必要だと私は感じるのよ。

むしろ左利きを一度も見ずに育ったこの人の方を、どうしたらいいかってことも考えちゃう。

でも、この人は生まれて初めて左利きを見たのかもしれない。同じように私たちがまだまだ出会ったことがないマイノリティの人たちはいる。知らないということは、自分の中で存在しないと等しい。異文化とかそんなレベルじゃなく「存在しない」のだ。知らないことを教えてくれる本を読んで「そんなこともあるのか!」となることは、本当に大事だな。

まさか草ッターwwwwwをネタに記事を書く日が来るとは(笑)

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