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子どもの望ましくない行動はスルーで

文章力養成コーチの松嶋です。子育て系のコラムも書いています。皆さん、約束って守ってほしいですよね。約束を破られた時って、すごくがっかりするし、怒りの感情もわきます。でも「約束」は守って当たり前でしょうか。それを子供に強要していないでしょうか。

子供が約束の時間を守れないわけ

私の父はとても厳しく、例えば「夕方5時に帰る」という約束を破って遊んでいたなら、私の首根っこをつかんで、そのまま物置に放り込むような人でした。遊びに夢中になっている時は、公園の真ん中にそびえ立つ時計の数字なんて目に入りません。そうですよね?
さすがに生まれ故郷の北海道では物置に入れられると寒すぎるので(笑)私はだんだんと時間を守るようになりましたが、その代わり、30分前ぐらいから思い切り遊ぶということ、子どもらしい気持ちを放棄して、準備するようになりました。それが人間として当然の準備と思われがちですが、失ったものも大きいように感じます。

自分が言われてイヤな言い方は子供にも言わない

例えば、ママ友とランチをしているとします。家事もたまっているから、2時に切り上げてさっと帰ってこようと思ったとします。でも、楽しくて盛り上がったり、悩みを聞いてもらえてホッとしたりして、2時にさっと切り上げられなかったとします。もしも、実の母でも義理の母でもいいんですが、その場にヅカヅカ入ってきて「2時に切り上げるっていったじゃない!何やってるの!」と怒鳴ったら、あなたはどう感じますか?

そして、「まったくあなたって人はいつもそうなんだから」とか「昨日もそうだったじゃない」とか「どうして何回言われても分からないの!」とか言い出したらどうでしょう?

そして、あなたのお子さんと同じ言い訳を返すかもしれません。
「今、帰ろうと思っていたところです」
「だって、○○さんが相談に乗ってくれたんです」
「(友達の前で叱らなくたっていいのに……)」

スルーと予告

約束を守ったらその場で褒める、守らない場合はスルーという考えがあります。ペアレントトレーニングの中でも提唱されている親の行動指針です。ADHD、自閉症、学習障害などの発達障害を持つ親の、子育てを楽にするメソッドとしてアメリカで開発され、今、日本でも急速に広まっています。

そう。「スルー」という手段を取る方法があるのです。できた時だけ褒める。できない時はスルー。ただし、大切なのは、きちんと声かけをすることです。

「もうすぐ時間になるよ」「そろそろ帰ろうか」これだけでずいぶん違います。そしてそれでもできなかった時は、自分で悪いことだと分かりますから、スルーです。自覚はあるのです。怒られなかったからセーフ!と思う子は、むしろ叱られすぎている子です。

声掛けの工夫

楽しいことを予告して、その準備のために、決まりを守らせるという声掛けもあります。その時に気を付けるのは、罰則タイプの約束はしないこと。例えば、楽しみにしているテレビ番組の前に宿題を終わらせてほしい場合は、「宿題が終わってない場合はテレビはナシね」という罰則タイプの声掛けではなく「早く終わらせてテレビを楽しもうね」とポジティブな声掛けをする。もし言われる立場だったら、そちらの方がずっといいですよね。気持ちよくできます。

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