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言葉のプロが「避難所運営マニュアル」を校正したら何が起きたか

文章力養成コーチの松嶋です。

私は地元で避難所運営協議会の委員も務めています。女性視点が欲しいということで誘われて加入しましたが、主に避難所運営マニュアルの文章直しを通じて、中身の方を直すという役目です。

避難所運営のマニュアルは、日本全国共通の要素と、その地域ならではの特徴を合わせて考える必要があります。

簡単に引き受けた仕事ですが、奥が深かったですね。例えば、主語のない文があったとしたら、主語を入れていくわけですが「誰がこの行動の責任者なのか」ということを明確にしないと主語は書けません。

「我々が」の「我々」って、誰?を明確にしていく。
他にも
「適宜」って何?どこまでが適宜?のラインを引く。
「必要に応じて」の「必要」は何が基準?
などのように、文章を直すだけで、新たに決め直すことが続出しました。
4か月ほどかけましたが、まだ半分くらい。

ここで、もう一つ提案「避難訓練やりましょう」

ここまで手直ししたマニュアルが実際に役立つかどうか。どこに不備があるか、机上では分からないことがきっと出てきます。

訓練は明日です。

このポスターも私が作りました。デザインは「デザインAC」です。テンプレートが豊富なので、便利。オンライン上で作るので、端末に負荷はかかりません。素材はACワークスのものなので無料。ま、細かい規定は読んで(笑)

デザインはここに任せるにして、やはりここでも本業の「文章術」を活用します。

タイトルですが、通常は「避難訓練のお知らせ」とかになってしまいがちなところに、キャッチコピーと行動を促す言葉などを入れました。
「明日が本番かも」「避難所体験をしよう」「実際の避難所で実施します」
私たちのスローガン「集まった人で運営する」も入れました。避難者がお客さんにならないように、主体的に行動してほしいというもともとの思いがあったので、これは入れるべきと判断しました。
色々な企画があったのですが、ポスターに載せる内容を3つに絞ることで、実際のタイムテーブルも短くなりました。
あとは、場所とか時間とか主催とかそういう情報を載せて完成。

私は、各地の避難所運営に、言葉のプロが一人入るといいと感じます。誤字脱字を直す仕事ではないんです。
言葉を整えることで、本番の指針も変わっていくのだと思います。

避難訓練がどうだったか、また書きますね。

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