臆病だった息子が小1でいきなり大物感を出して驚いた話
先日、スピリッツ・チャイルドのお話会に参加してから、小学生時代、息子の個性的だったエピソードをいくつか思い出したので書いていこうと思う。
スピリッツ・チャイルドについての記事
1.小学校にあがって、いきなり大物感を出した息子
幼児期から幼稚園期までは同世代(幼児)が暴れているのが怖かったらしく、とてもおとなしかった息子。
入園した幼稚園が、「心の根っこを育てる」をモットーにした、とても暖かい園で、息子の言葉に耳を傾けてくれ、見守ってくれた。そのおかげで、どんどん積極的になって卒園する頃には元気な幼稚園児になっていた。
同じマンション内で友達もでき、学校も徒歩3分と近い。あれだけ心配だった幼稚園入園と比べ、小学校はあまり心配せずに入学させられたかと思う。
そして、無事入学して学校に行き始めたのだが、入学早々、息子にしては意外なエピソードがあった。
入学してすぐ、クラス写真を撮るために並んでいたとき、カメラマンの準備ができるまで隣の子と少しおしゃべりをしたらしい。なんてったって写真を撮られるのが大嫌いな息子。早く終われと思ったのだろう。
すると、担任の怖いおばさん先生が
「じっとしてられないなら、教室に戻りなさい!!」
とヒステリックに怒ったらしい。
まあ、わたしもこんな感じで叱ってしまうことがあるが、「教室に戻れ」と言ってはいるものの、本当に言いたいことは「おとなしくしてなさい!」という意味だ。
けれど、「教室に戻りなさい」と言われた息子は、なんと素直に教室に戻ろうとしたそうだ。
すると先生が慌てて追いかけてきて「なんで戻るのよっ!」と怒ったそうだ。
「戻れって言ったから戻ったのに、なんで戻ったら怒るのか意味が分からない」といった。
言葉を文字通りに受け止める特性の子もいるが、息子はそういうわけではない。なので、なぜそんな対応をしたのか息子に聞いてみた。
すると、息子は本当に素直に「写真がどうでもいいし、先生が戻れって言ったし」と言った。彼にとってはクラスの写真撮影がそんなに大事なことではないし、叱られたし、わかった、戻る。と思ったらしい。
面白すぎて笑ってしまった。大人ってときどき、そんな風に勢いでものを言ってしまう。
わたしも「もう一生ごはん作らない!」とか「一生ゲーム禁止!」とかキレることがあるので先生の気持ちもわかる。
本来なら先生も「あらそういわれればそうだったわね、ごめんなさい」なんて言えたら茶目っ気もあろうものだが、
きっとまだ落ち着きのない幼稚園あがりのチビっ子数十人を、クラス撮影のために同じ場所にキープしておくのは相当大変だったのだろう。ヒステリックになるのもお察ししますという感じ。
6歳の息子に何と言おうか考えて、とりあえず「大人って、勢いで、してほしくないことも言っちゃうんだよねぇ・・・」と話した。
でもまあ、戻りなさいと言われたことに対して教室に戻ったのだから、息子は先生の言うことを聞いているので、じっとしていなかった息子もアレだが、教室に戻ろうとして怒られる筋合いがないのは息子の主張どおりだ。
ただわたしも、「一生ごはん作らない!」とキレておいて、1時間後に「早くご飯食べなさい!野菜もね!」とか言っちゃうので、あんまり大きなことは言えない。
とりあえず息子の主張を認めようと思い、「まあ、戻りなさいって言われて教室に戻ったのは、怒られる筋合いないよね」と言った。
先生もきっと勢いでいっただけだし、もしそのことで先生に何かまた怒られたらわたしが先生に話すから大丈夫だよ、とだけ話しておいた。
2.ヒステリックな担任の先生の意外な一面
ちなみに、小学1年生の担任の先生は、昭和から出てきたような「怒ると怖いおばさん先生」だった。ヒステリックに怒ると有名だったのだが、実はわたしはこの先生と面識があった。
まだ息子が2歳くらいの頃、小学校でネイティブの英語の先生(AET)をサポートするボランティアをやっていて、そのときに担当していたクラスの担任だったのだ。
担任の先生は英語が苦手だったらしく、日本語が話せないAETの先生との英語の授業の懸け橋になったわたしは救世主に見えたようで、子どもには怖いのに、わたしにはとても愛想が良かった。
その先生が、まさかまさかの息子の担任になり、あちらは私のことを覚えていてくださったので、「どうもどうも」となり、息子も写真の時には怒られたが、普段は結構かわいがってもらっていたようで、面談ではえらく褒められた。
昭和型の先生なので、詳しくは分からないが、多少はごひいきの恩恵も受けたのかもしれない。
後からほかのママさんに聞いて知ったのだが、ヒステリックで怖いおばさん先生の印象だったのだが、実はその先生は美術専攻で絵が好きらしい。そして結構子ども好きらしい。
息子は結構個性的な色遣いをしたり自由な絵を描くので、けっこう褒めてもらったようだ。4年生になってからクラブ活動で渋い陶芸クラブに入ったときも、顧問がその先生で、息子の個性的な作品を褒めてくれたらしい。人は見かけによらないものだ。
3.じわじわと大物感を出して、とめどなくマイペースになっている息子
とにかく、臆病だった息子が、小学生にあがって急に大物感を出し、ヒステリックな先生に叱られても飄々としているのに驚いた。今までが心配過ぎただけに、なんか成長したなと思った。
小さいころに言うことを聞かなくて大変な子だったら、こんなリアクションはしなかっただろうが、息子はとにかく臆病で、幼稚園見学さえ帰りたいと泣いていた子だ。昔が大変だっただけに、友達ができただけで感動し、このように先生に叱られて平然としていても「おお、成長した」と喜んでしまう。
以前からマイペースな面は以前からあったが、学校とか対外的な場所でこういう面が出たのはこのときが初めてだったので、「おお、やるな」と思った。
しかし、その後はどんどんその大物感が拡大していき、若干どころではなく困っている。
男子あるあるだが、手紙は全部カバンの中でグチャグチャ、提出物は出さない、宿題はやらない、漢字テストが0点でも問題なし、、などを経て、現在中学2年生。
いまは定期テストにもノー勉で行く。塾の先生に聞かれるので息子にテストの時間割を聞くが、まったく把握していない。
わたしも昔は興味のない実技科目なんかは準備ゼロで行ったが、主要科目はまあまあ勉強していった記憶がある。
息子のように、なんのテストがあるのか分からなくても平気で行くのは、わが子ながらビックリ。わたしには怖くてできない。
そんなエピソードを知り合いに話すとたいがい「大物感すごいね」と言われる。
だが、大物になるか、ただのポンコツになるか、どっちかだと思う。できるだけポンコツ方面は避けるように祈って、あれこれ口を出すが、どこ吹く風だ。
4.マイブームを追いかけるマイペース息子を生暖かく見守る
最近も相変わらず家庭での勉強はゼロで、なぜかベイブレードのマイブームが再来し、リビングで地獄のようなベイブレードのコマの音が鳴り響いている。死ぬほどうるさい。
ベイブレードが終われば、オンラインで友達とゲーム。
部活も行かないし、勉強しなくてもとても忙しそうだ。ほかの子って部活も行ってるし、友達付き合いもあるんだろうし、それなりに勉強しているみたいだけど、いったいいつ勉強してるんだろうと思ってしまうほどだ。
まあ、インドアな息子は、コロナ禍でもまったく影響を受けずに、テレスタディになると「やったぁ」とのんびり喜び、休校になるとこぶしをあげて「よっしゃ!」とガッツポーズをする。学生である意味があるのかわからないが、学生だからこそ休みが嬉しいらしい。はいはい。
まあ、気を使って疲れてしまうので、人とあれこれ関わるより、自分一人で好きなことをやるほうがラクなようだ。
そして、学校に行けば行ったでそれなりにやっているようだ。基本、外ではスイッチが入って緊張しがちだけど、面談のとき、担任の優しそうな先生に「よく授業中寝ています・・・」と言われたので、きっと授業中に寝られる程度には、平穏な学校生活なんだろう。
息子本人が好きなことを見つけて夢中になっていることを、生暖かく見守って、自分なりに決めた道を歩んでいくのを見守りサポートしていこうと思う今日この頃だ。
今日もお読みくださりありがとうございました!