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ヒゲを脱毛して自信をつける?最近の若者は大変そうだなと考え込んだ件

今朝、パートに行くまでになんとなくつけていたNHKで「若い男性の間で、ヒゲの脱毛が流行っている」みたいな特集をやっていた。

ドキュメント72時間

そういえば中3息子の友達も、すね毛を脱毛したいと脱毛クリニックに行っていたり、学校でも腕の毛を剃っている人がいるようで、息子がいきなり100均でカミソリを買ってきて真似して腕毛を剃ってみたりと、何かと「脱毛」が流行っているようだ。

1.ヒゲ脱毛の理由が深刻すぎる


そんなことを考えながら流し見していたが、なんか世の中すごいことになっているようで驚いてしまい、身を乗り出して見始めた。

番組は後半から見たのだけど、脱毛クリニックに訪れていた若い男性数名のインタビューに驚愕した。脱毛する理由が真摯すぎるのだ

ある男性は、肌荒れのことを他人に言われて自信がなくなって、人前でうまく話せなくなってしまい、ヒゲ脱毛をすれば人生が変わるかもと思い脱毛クリニックを訪れたそうだ。

けれどその男性は肌が弱くて荒れやすいこともあるので、まずは肌荒れを治療しましょうと提案を受けて通っているらしい。その男性は、男友達に付き添われていた。友人の話によると、その彼は肌が良くなるたびに、自信を取り戻して元気になっているらしい。

もう1人の男性は、学校の教員なのだけど、ヒゲを剃って出勤して入るものの、授業中にヒゲが気になって授業に集中できないのだそう。なんでも特別支援級で試行錯誤の毎日だそうで、脱毛に来るとリフレッシュできた気分になるようなことも話していた。

さらにもう一人の男性は、マッチングアプリで彼女を募集しているのだけれど、やっぱり写真が重要とのことで、だんだんヒゲがないほうが受けが良いんじゃないかと思い始めたそうだ。

番組後半15分くらい観ただけでもかなり衝撃だったので、NHKのBSで再放送があるようなので、これは録画してフルで見なければと思った。

(2022年9月7日 夕方5時~ BS1にて再放送予定)


2.ヒゲさえなければ人生が変わる?


若い女性のみならず、男性の間でも脱毛が流行っているのは知っていたが、わたしがハマっているBTSをはじめとしたK-POPアイドルの影響で、男性もツルツルお肌が流行っているだけかと思いきや、事情はそう簡単ではないようだ。

なんというか、「ヒゲ」ではなく、ヒゲとかムダ毛に対する姿勢が「本気の悩み」になっていて、それが自分の存在意義に関わってくるような感じ。

そんなに他人の視線が気になってしまって、それがムダ毛だったりヒゲだったりを脱毛すれば大丈夫になるっていう感覚。

そういえばわたしも昔、自分の顔にコンプレックスがあって、整形すれば自信がつくかもと思って、本気で整形したいと思っていた時期があった。

確か中学生くらいで、学校でいじられて、家は大荒れだった時代。自信はないけどプライドはある。でも出口がない、そんな時代だ。

けれど、家が貧乏だったのと、顔が変わったら逆に何を言われるか分からないので恥ずかしいのと、あと地元の外科医の娘さんが同窓会で会ったときに二重まぶたに整形していたんだけど、正直思ったほどよくなくて、そんなこんなで整形しないまま大人になった。

そこから先はメイクでなんとかごまかせるようになって今に至るし、だんだんメイクは上達し、なぜか自分の顔も歳を経るごとに気に入ってきたので、もうどうでもいいのだが、若者が「何か外見を変えれば、悩みが解決する、とか自信がつくかも」と思う気持ちも分からなくはない。

整形は見た目も変わるし、失敗も多いし、ダウンタイムとやらもあって大工事で抵抗がある。だけど、脱毛くらいなら顔が変わるわけじゃないし、サッパリするし、なんか清潔そうだし、でライトだから流行っているのかな。

ヒゲ脱毛で、幸せになれるなら、それでいい。それがいい。

だけど、詳しくはわからないけど、根本の意識はわたしが昔持っていた「整形すれば人生変わるのに」とあんまり変わらないような気がする。

脱毛の技術も上がり、価格も下がり、日サロレベルで脱毛できるようになった。だから、毛を取るくらいで人生変わるなら、ラクなもんだし安いもんだとばかりに、行列ができるのだろう。

でもそういうのって、実は「その場しのぎ」な息抜きで、ヒゲを脱毛したら、その瞬間は良いけれど、また別の悩みにぶつかって、今度はどこか別のところを脱毛するのか、なにか違うことをするのかわからないけど、やっぱりそれだけではなかなか人生変わらない。

しかし、自分が剃るのが面倒だから、ではなく、他人目線でヒゲさえも脱毛しなくちゃいけないなんて、みんな大変な世の中を生きているなぁと思った。

いまはツルツルが流行ってるけど、ツルツルブームが過ぎて、もじゃもじゃブームが来ても、もう永久脱毛しちゃったらモジャモジャにはなれない。そしたら今度はムダ毛増毛技術ができるのかな。

価値観は人それぞれだけど、毛の有無は、自分で決めていいと思う。

この番組、なんかすごそうなので、もう再放送を予約録画して、フルバージョンで番組を見るつもりだ。さらに感じたことがあればまた記事にしようと思うが、とりあえずあまりに衝撃だったので今日の記事にしたためてみた。

3.ムダ毛は「ムダじゃない」


ちなみに余談だが、わたしは乳がんで抗がん剤治療をした際、副作用で頭髪をはじめ、全身のムダ毛が抜け落ちた。そのときに気づいたことは、ムダ毛は「実はムダではない」ということ。

もともと体毛は薄い方なのと、わたし自身、美容にあんまり興味がなくて、ムダ毛に悩んだことはないのだが、その分、ムダ毛の存在を意識したことがなかった。

けれど抗がん剤治療で体毛という体毛が抜け去った後に気づいたことは、毛というのはどんなに細くても「湿気を吸う」という機能があるということだ。

全身脱毛されたわたしの身体は、ツルツルしていたけれど、同時になんだか常にヌルヌルしていた。

人は暑くなくても常に毛穴で体温を調節するため、多少の汗をかく。その汗を吸ってくれるのが「ムダ毛」たちだ。それがないと、ここまでストレートに玉の汗がしたたり落ちるのか、というくらい、汗のガード機能が低下して驚いた。

もう一回いうけど、ムダ毛は「ムダじゃない」です。ほんと。

まぁ、とはいえ、ヒゲは顔に太い毛が毎日ゾワゾワ生えてきて、剃ったりとお手入れが大変そうだなとは思う。

わたしは女性なのでその悩みは体験できないが、毎日カミソリを顔に当てるのもお肌に悪いし、めちゃくちゃ濃い人は悩みもありそうなので、部分的な脱毛という選択肢はアリだとは思う。

だけど、「ムダ」だと思っている毛は、実はそこにある理由があるわけで、「全部ムダ」とすべてをそぎ落とすのはリスクがあるし、そういう考え方に突き進むと、「世の中いらないものだらけ」になってしまうなと思う。

それって毛だけの話じゃなくて、世の中で「ムダ」だと思われているものは、実はムダじゃなくて、必要だけど気づかれていない、いわば空気みたいな存在で、最近の世の中って、それを見る余裕がなくなっちゃってるんじゃないかなぁと思う。

わたしも効率的なことが大好きだから、そういう思想に陥りがちだけど、「必要ムダ」とか「実はムダじゃなかったこと」にも目を向けていくことで、自分の視野が広がり、自分の世界が豊かになるんじゃないかなぁと思う今日この頃だ。

今日もお読みくださりありがとうございました!

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