現役リユースショップ店員が教える「買ってはいけない中古品」とは?
リユースショップでパートを始めて早いものでまる2年になる。お客様から買い取ったものを販売するので、毎日さまざまな商品に触れることができ、なかなか楽しい日々である。
わたしも自分のお店で買い物をするし、結構な掘り出し物があるのと、仕事着は結構汚れるので仕事用の衣料品はほぼ自分のお店で調達している。Tしゃつなど、ノーブランドならだいたいのものが500円程度で手に入るので、最近は目が慣れてしまい、ユニクロでさえも高いと思うことがあるくらい、リユース品を活用させてもらっている。
そんなわたしだが、リユースショップで働いてみて、これは買わないほうがいい、または注意したほうが良いなと思う商品がいくつかある。そのポイントを「中の人」であるわたしがいくつかご紹介する。
いまや不況に強いリユースショップはぐんぐん店舗数を増やしている。なので利用する人もどんどん増えると思われるので、失敗を少なく、良い商品をゲットするためにも参考にしていただければ幸いだ。
ただし、これはあくまで私見であり、いち個人の感想だということをご了承いただいたうえでお読みいただければと思う。
注意すべき中古品その1:掃除機
データを取ったわけではないが、パート仲間内の経験則で返品率がダントツ高いのが「掃除機」だ。
逆の立場になっていただけばわかると思うが、だいたい掃除機を買取に持ち込むのは、新しい商品を買い替えたタイミングだろう。
買取をするリユースショップは、だいたい製造から〇年、という形であまりに古いものは買取をしないという基準を設けてはいるが、かなりヘビーに使っているか、あまり使っていないか、その売主がどんな状態で持ってきたのか、というのは正直判断しにくい。さらに買い取った時点で、電源が入るかどうか、などの簡単な動作確認はするが、限られた時間の中で査定をするので、細かい動きなどまでは確認ができない。
買い取ったときにフィルターなどを使用したまま持ち込まれたとしても、店頭に商品として出す際には、スタッフが掃除をしてきれいにして店頭に出す。なので、どれもとても状態が良いものに見える。
だが、ハズレを引いてしまうと、電源は入るが、さっぱりゴミを吸わない。というものを買ってしまうことがある。
中古品販売のため修理交換はできず、返金で対応することが多いが、掃除機のような大きなものを返品に持ってくるのはとても面倒だと思う。
たとえば一人暮らしを始めたり、個人事務所に使うためになるべく安く済ませたいとかなら充分かもしれないが、家族4人住まいの家をガッツリ掃除したい、とかなると、あまり中古品はお勧めしない。ガッツリ掃除したい人は、やはり新品でそれなりにお金を出してしっかりした製品を買った方が、時間と精神力の節約にもなる。吸わない掃除機で掃除するストレスや、それを返品する時間など、目に見えないコストのロスが出ると思う。
それでももし、なるべく安くリユースショップで調達したいと思うのであれば、選ぶポイントがいくつかある。
1.できれば新品未開封のもの。
型落ちで未開封のものが持ち込まれることがときどきある。使っていなければ吸引力もバッテリーも新品なので、これに関してはアタリだろう。ただし未開封なのでリユースショップにしてはお値段高め。
2.年式がなるべく新しいもの。
当然だが、新しいほど使用年数が少ないと考えられる。単身赴任などでちょっと使っただけ、処分に困って持ち込んだ、なんていうものもあるので、見つければお買い得だ。ちょこっと使いの掃除機は、キャニスター式ではなくスティック式のものが多いので、年式が新しいスティック式、そして角などぶつけた跡や、本体に汚れや傷が少ないものなら、お買い得かもしれない。
注意すべき中古品その2:PCキーボード
買うときに注意すべき商品の二つ目は、PC周辺機器だ。特にキーボードなどは買取の際に動作確認を細かくすることができず、電源が入るかどうか、動作するかどうかまでしか検証ができない。だが、買い取った後に店頭に出そうとすると、結構な確率で1つのキーだけ死んでるのを発見したり、実際に購入したお客様が、使ったらやはりいくつかのキーが反応しないといって返品に来たりする。
わたしはパソコンのキーボードをよく使うが、キーボードはある程度消耗品として考えている節がある。よく使うキーが反応しなくなると買い替え時、という感じだ。そして残念なことに壊れるのは、よく使うキーなので、1文字入力できないと、結構困る。ENTERキーが壊れた日には、何もできない。
さらにワイヤレスキーボードなどで、USBの電波受け側の付属品が欠けて買い取られてしまうこともあり、そのまま販売されていると、返品に来る手間がかかってしまうので、やはりお勧めできない。
なので、キーボードはamazonなどでもいいか安い新品を買うことをお勧めする。
注意すべき中古品その3:靴
靴やバッグなどの服飾品は、リユースショップではわりとメインとなる商品だし、ブランドや好きなメーカーのものを安く買えるのはとても魅力だ。しかし、わたしが実際に購入して失敗した例があり、こういう部分に注意、ということをお伝えしておこうと思う。
わたしは2度ほど靴を買って失敗している。ひとつはUGGというオーストラリアのブランドのムートンブーツだ。類似品で安いものがたくさん出ているが、本物を買おうとすると2万以上する。柔らかくて暖かいブーツ、履いてみたいが、普段そこまでブーツを履かないので、安く買えたらいいな、と思っていて見つけたのが黒のUGGのブーツ。1900円だった。
わたしは足が大きく、24.5センチ。レディスともメンズともつかない25センチサイズが売れ残っていて、冬は厚手の靴下をはけば25センチでもオッケーだし、これはお得だなと購入した。
中古品の値付けは、ブランドの価値とデザインの新しさ、そして使用感などの状態で決まる。これは1900円なので、使用感は結構あり、底も少し減っていたが、普段履きなので問題ない、と購入した。
しかし、このブーツを買ってウキウキ履いた3回目くらいに、ビリっと嫌な音がした。よく見るとかかとの部分が裂けていた。ムートンブーツは、ファスナーなどがなく、ずぼっとはくので、どうしてもかかと部分にテンションがかかりやすく、UGGのような柔らかい羊皮の製品は破けやすくなってしまうようだ。慌てて馴染みの靴屋さんに持っていき相談したところ、縫い合わせて修理してくれた。少しお金はかかったが、これで一件落着したと思って次に履いた瞬間、また破けた。
結局、前の人が結構たくさん履いたのだろう、もうかかと部分が限界を迎えていたのだと思う。見た目は良かったが、寿命だったのだ。泣く泣くこれは処分した。
この失敗を忘れかけた夏場に、わたしの大好きなスペインの皮サンダルを、これまた1900円で見つけた。独特なデザインとオイルレザーの色出しが絶妙で、足に馴染んで履きやすいので何足か持っているのだが、新品で買うとだいたい2万5千円くらいする。皮なので合皮のように劣化ではがれることもないし、UGGのように裂けることもなく、逆に履きこむほど味が出る皮なので大丈夫だろう、と購入した。
だがこれはまた別の落とし穴があった。ほとんど履かれた形跡はなかったのだが、かなり昔から保管されていたのだろう。履いて数歩歩いた瞬間に、底がはがれてしまい歩けなくなった。長期保存すると、劣化が進んだことに気づかず、使った瞬間にいきなり劣化が露出するということはよくある。特にゴムはそうだ。底のゴムがもう固くなって、おそらく接着しなおしてもすぐにはがれると思ったので、これは返品対応してもらった。
使用しないまま長期保存されていると、劣化に気づかないという点で、少し余談だが、我が家の車の話もしておこう。我が家の車は、まったく乗っていなかったのに、息子が中学受験塾に通うようになって、毎日のように稼働sるようになったのだが、するとタイヤに亀裂が入りまくっていた。たまたまカー用品を買いに立ち寄ったイエローハットのお兄さんに「このタイヤ危険です」と言われ、初めて気づいてその場でタイヤを変えたのだが、知らずに走っていたらバーストしていたかもしれない。長年使っていないゴム製品は要注意だ。
靴は、ナイキのレアスニーカーなど、結構高額で取引されているものも販売されている。買うときに見ていただきたいのは、靴のソール圧着部分だ。モデルが古かったり、接着剤が少し黄ばんでいたり、劣化が見えたら要注意だ。
こんな感じで、ピンポイントではあるが、中古品を買う時には注意したほうが良いものをピックアップした。
もちろんお買い得なものもたくさんあるし、購入するときにチェックしたほうが良いポイントなどもある。
リユースショップは面白いものがたくさんあるし、お宝を見つけたときにはとんでもなく得をした気になるし、実際お買い得なものもたくさんある。だからわたしはパートしていても楽しいし、自分の勤務先の店が好きだ。
だからこそ来てくれるお客さんに良い買い物、賢い買い物をしてもらいたいので、こういった情報をアップしてみた次第である。
折に触れて、おすすめ商品とか、買うときに注意したほうが良いことなど、アップしていこうと思うので、もし役に立てば幸いである。
今日もお読みくださりありがとうございました!
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