時空を超えた旅23 - 人間関係の学び(2021.3.31)
相手は鏡。
感情が波立った時、
相手の何がそうさせるのかを見つめると、
自分の中にあるものが見えてくる。
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私がマルセラとアランを
見るときに感じていた胸のざわつき。
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私から彼らに対する妬み、比較、優越感、欲望など
何も見当たらなかったので、
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何がそんなにざわざわするのだろうか?と
ひとりずっと考えていた。
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パウロに聞いた。
「人をジャッジしてはいけないと言ったよね。でも感情はあるよね。どんな出来た人でも好き嫌いを感じるのは仕方ないよね?ジャッジするつもりはなくても、生理的に合わないものが目の前に現れたらどうすればいいの?」
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パウロは静かに微笑んで言った。
「そうジャッジはしない。でも感情は湧くもの。それをただ見つめて感じる。特定の誰かや何かに対して出てくる感情は、それが自分の中にもあるから。まずは相手の何がそうさせるのか(その感情を引き起こすのか)を探してみるといいよ。」
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その後、
私はパウロに言われた通り、
自分の中にあるもの、
そして相手の何が、
そうさせるのかをじーっと見つめた。
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1.まず私は彼女にあって自分にないものを探した。私の中の何かがそれを本当は羨ましいと思っているのかなと思って。
2.その後、ミゲルの一言でマルセラと私の確執の話になり、結局何かがあったのは私ではなくて、彼女の方だったのだと分かって納得した。
アランに対するモヤモヤも分かってから、私は彼に真正面からそれを突きつけた。
3.その後、日常のワンシーンを眺めながら、やっぱり口では誤魔化せないんだなと思った。
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1)その日の昼食当番は私とコエーリョだった。その隣で、個人的に里芋を茹でていたマルセラ。金属製ナイフでなべの中の里芋を小さくカットしていた。それを見たコエーリョが「なべに傷が付くから金属製ナイフは使わないで、昨日大事にしている僕のフライパンに誰かが傷をつけていたんだ。」と言うと、それは私じゃない。私は十分気をつけてるから大丈夫と、彼女は取り合わなかった。
2)ある日の焚き火当番を買って出たコエーリョと息子。その日コエーリョはハオニ(息子)が一生懸命準備したから、その手で火を付けさせるんだと嬉しそうに私に言った。でもふと見ると、まだ誰も集まっていない日暮れ前にすでに火がついていて、そこに仲睦まじくアランとマルセラが寄り添っていた。それを見たコエーリョはアランを呼び出してこう言った。「焚き火は神聖なもの。あなたたちの暖を取るためにあるんじゃない。それにこんな早い時間に火を付けたら、みんなが集まる頃には薪は燃え尽きてしまう。そして今日、あの薪を積んで準備していた人がいるはずだ。自分たちだけのことを考えて勝手に火をつけたのははっきり言ってエゴだと思う。」
それに対しアランは、「いやそんなつもりはなく・・・ちょっと・・・」と言い訳を始めた。
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そのふたつのシーンを、
なぜか目の前で見せられた私。
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結局どんなに言葉で、
きれい事を並べ立てても、
日々の、
何気ない言動にその素性は現れる。
うそは付けないのだと思った。
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