第一話:シノノメナギの恋煩い
とある収録スタジオ。
初めて訪れるテレビ局にわたしはとても緊張して手汗が止まらない。
そんなわたしのてにポン、と大きな手がのる。
「大丈夫やて、練習通りすりゃええわ」
安定の関西弁の彼のその載せた手も震えてる。
「わかってる……」
その関西弁につられてわたしの東濃弁はもともと関西弁に近いテイストだけどさらに関西弁ぽくなるけど彼が言うにはまだ違うらしい。
「すいません、本番ですー!」
呼ばれるスタッフさんたちの声。関西圏発の番組だから東京でも関西の人がいるのだろうか、関西