南西イギリスの旅~YuccaとEllieの大冒険~#1ゴロゴログロスター
本編は次回から!の次回がなんとも情けないことに3週間後になってしまいました、英国留学中のYuccaです🌱明けましておめでとうございます。
年末年始はロンドン旅行や期末課題・テストに追われ、バタバタ、ワクワク、ドキドキな新年のスタートを切りました。今週からは早くも後期の授業がスタートします!今日は冬休み最終日。ようやく休暇中の5日間にわたる旅行記、第1回目を書き始めることに致します☆笑女子大生2人のスリル満点な冒険記、お楽しみ頂けたら幸いです。
実際に旅をしたのは12月の半ばごろ、クリスマス休暇に入ってすぐでした。「南西イギリスの旅」ということで、5日間でコッツウォルズ・バース・ストーンヘンジ、カーディフ(ウェールズ地方の首都)をメインに観光してきました。
1日目は遅めにリーズを出発し、後3日間の観光の拠点地となるチェルトナムを目指しました。この日はチェルトナムのホテルにチェックインし、チェルトナム・スパ駅から列車で10分のところにあるグロスターという街を観光してホテルに戻るというのがミッション!
旅の始まりは何とも情けないことに、列車を逃すところから。それも乗るはずだった電車の目の前で…(笑)発車時間の30分程前にはリーズ駅に到着していたのですが、列車の中で食べるお昼ご飯をのんびり買っていたのです。私に限っては頼んだコーヒーを受け取り忘れて慌てて取りに戻る始末…大きなスーツケースの面倒をみることで精いっぱいだったのです。「コーヒーは車内販売で買う」という学びを早速得ました。しかし最も悔い改めるべき過ちは発車6分前にホームに向かい始めたということです。運良く3分で目的のホームに到着できましたが、そこにあった列車に乗ればよかったものをどうしたことでしょう、違うような気がしてまごついていたら列車の発車時刻になってしまいました。そのことに気が付いた途端、自分たちの目の前で列車のドアが閉まり。。。「アレ?今の列車じゃない‥???!」アンポンタン、惨めな気持ちになりました。
どうして列車一本を逃すことが痛いかというと、私たちは日時変更が不可能なチケットを予約していたからです。(基本的に英国の列車のチケットは事前にオンラインで予約ができ、QRコードを使って改札をくぐる仕組みになっています。)近くにいた駅員さんに泣きついても「次の列車に乗りなさい」と言われて終わり。早々に失敗をしてしまいましたが片手にはまだ温かいコーヒーがあったので、ひとまず座って1時間後に来る次の列車を待とうということになりました。
ハプニングから始まったわけですが、人の運命とは不思議なもの―すべての出来事が必然のように思われます。この1時間の間にその後の予定を見直したことで、この日1日が素晴らしいものになったのです。はじめの予定ではチェルトナム・スパ駅に到着した後一度ホテルに荷物を置きにいき、それからグロスターへと向かう予定でした。しかしホテルが列車の駅から離れており、バスを使っても駅から往復1時間半ほどかかってしまうことが判明。荷物を置きにいくだけでそれだけの時間とバス代がかかるのにどうしても納得がいかず、「スーツケースを持ったままグロスターを歩き回る」という斬新なアイデアに挑戦することにしたのです。今回の記事に「ゴロゴログロスター」というタイトルがついているのはそういう訳。この決心によって荷物を置きに行くだけでかかる移動代も節約でき、後のタイムテーブルもばっちりキマりました。
※イギリスではロンドン以外の地域でコインロッカーや荷物預かり所を見つけることは非常に難しく、これは大問題だと思います。。(笑)
グロスターは小さな古い街で、大聖堂が最大の見どころと言えよう観光地。というのもその大聖堂、歴史が深いだけでなく回廊がハリーポッターの撮影地として使われたことでも名高いスポットなのです!かの有名な"泣き虫マートン"のトイレや、「秘密の部屋は空けられた」と血で書かれた壁などもここが撮影の舞台だったそうです。マートンは髪を2つに縛った眼鏡少女の霊ですね。その他、第1作目のトロールが出てくるシーンにも使われたそうです!
イギリスに来てから諸所で聖堂を訪れましたが、このグロスター大聖堂は、個人的には最も印象的で心癒される聖堂であったように感じます。夜に訪れたというのも大きかったかもしれません。暗く静かでどこか不気味、けれども訪れる者をどこか懐かしく感じさせる滋味感…クラシックなオルガン音楽が鳴っていたのも教会らしきドラマチックさを演出していたように思います。こんなに趣深い聖堂の中をゴロゴロとスーツケースの騒音を立てて見学させて頂き…これまたキリスト教ならではの慈悲を感じることができました。想像以上に魅惑的な聖堂だったものですから、気が付いたら2時間ほど経っていました。そろそろ出ようかということで聖堂を出ると…見てください!
夜空に美しい満月が✨静寂の中にどっしりと構える大聖堂と、美しい月。本当に素敵な光景で、絶大なる癒しのパワーを浴びることができました。
もう夜は十分に更けていたのですが、船着き場の方に行けばクリスマスマーケットをやっていると聞いていたので、私たちは引き続きスーツケースを転がしながら歩き続けました。大聖堂から15分程歩いたのですが、石畳の道やコンクリートの道、ガタガタの道など様々で、道行く途中で私たちは「コロコロ・フレンドリー」「コロコロ・アンフレンドリー」という表現を新たに生みだしたものです。
船着き場の方は遠くから見るとひっそりとした雰囲気だったのですが、確かに一角にはクリスマスマーケットらしき光景が。現場までたどり着くと隣接したスケート場で多くのファミリーやカップルがわいわいとスケートを楽しんでいました。盛大に転んだり壁に激突したりする少年少女の姿は少し痛々しかったです(笑)しかし澄んだ冬の空気に温かいクリスマスライト、そして心弾むクリスマスミュージックとは最高の組み合わせです!マーケットの一角にドーナツ屋さんがあったので、そこで4個入りのドーナツを買ってEllieさんと2人で分けました。重いスーツケースと共に歩き回って疲れていたので、ドーナツの甘さとクリスマスマーケットの醸し出す幸福感が身に染みわたりました。見てください、このたっぷりとかかった白砂糖を。
夕飯の時間も過ぎるほどになっていたので、グロスターで晩御飯を食べてからチェルトナムに戻ろうということに。ロマンチックな船着き場(ブレておりますが写真下)を臨むレストランもありましたが、値段は少々張るようでした。Google Mapで調べると船着き場からグロスター駅に戻るまでの間に良さそうなFish and Chipsのお店があるということがわかり、私たちはまた暗闇の中をゴロゴロと共に歩きました。結構な長い道のりでしたが、カロリーたっぷりのジャンクフードが待っていると思うと馬力が出ました。
お目当ては "The Wellington Fryer"というお店、テイクアウェイのみでの営業でした。私たちが入店した時には誰もお客が入っておらず少し心配だったのですが、後から次々と常連らしきお客さんが入ってきて、小さな店舗がすぐに人で一杯になりました(笑)マスターのおじさんとその弟子(もしくは相棒)らしき若いボーイが店番をしており、2人で手際よく注文の品を用意してくれました。そのボーイというのがチャーミングで、私たちがオープン式の調理場を興味深く眺めていると、大きなウィンクを2回ほどくれました。私はフィッシュバーガーセット、EllieさんはFish and Chipsの小サイズを注文。お持ち帰りしてグロスター駅のホームで食べました。
ボリューム満点で、特にEllieさんのポテトの盛り感がすごかったのを覚えています。それからポテトにはお酢と塩がたっぷりとかかっていました!(いわゆるSalt and Vinegar、こちらでは定番の味付けです。)
グロスター観光も大満足に終え、無事チェルトナム・スパ駅に戻ってきた私たち。宿は駅から離れていたので、Uberタクシーで向かいました。運転手さんが荷物をひょいと積み下ろししてくれたのでとても助かりました。ホテルにも無事到着し、「やっと着いた!!!!」という気持ちだったのですが、まだひと山の試練が待っていました。私たちが予約したホテルはホテルというよりもアパートメントの一室。少なくとも私は、宿のチェックインと言えば「受付で人が対応してくれるもの」と思い込んでいたのですが、地図の通りにたどり着いた建物は全く宿らしき雰囲気がなく、どうやって入るの?というところからのスタートでした。真っ暗な時間帯だったので辺りも良く見えませんでしたし…とても心細かったです(笑)しかしよく見るとドアの脇に小さなボックスがあり、4桁の番号を入れてキーを取り出す仕組みになっていました。以前都内でダンススタジオを借りたときにもこのような経験をしたのを思い出し、宿の方から受信していたメールを見ながら指示通りに番号を入れ無事キーを入手!3~4階建てのアパートで、私たちの部屋は2階にありました。英国のアパートに入るのは初めての経験だったので新鮮でした。ところが中には入れたものの、電気がなぜか一定の時間経過すると勝手に消えてしまう仕組みだったのでいきなりホラー。エレベーターもついていなかったのでスーツケースを持ちながらできるだけ急いで階段を上り…ようやく部屋に入れました!この時の安堵感といったら言葉に表しきれない程です。
少々クセの強いチェックインの方法を強いてきましたが、こちらの宿は素晴らしい施設でした。キッチンや洗濯機がついていて、基本的な調理器具も何でもそろっていました。ジャガイモをつぶすマッシャーまで置いてあったのには驚き(笑)ここの宿には3晩続けてお世話になりました。
ハプニングから始まり、スーツケースをひきながら知らない街を歩き回り、1日目の冒険を無事終えた私たち。お風呂に入った後、翌日の計画を練り始めました。(翌日のスケジュールを前夜に考えるということ自体、無鉄砲すぎましたネ☆)2日目はコッツウォルズ観光の日。 "地球の歩き方 イギリス" をお供にしつつ計画を始めました。しかしまた予想外の障壁が。。。コッツウォルズはアクセスが鬼のように難しい場所だったのです。コッツウォルズは小さな村々が散在する地域の総称で、車がない場合はド田舎に走るバスしか頼れるものがなかったのです…!しかも私たちが観光を予定していたのは土曜日で、普段動いているバスも運休のものがあったり…そんな重大なことが前日の夜に判明したのです。
ガイドブックに載っているバスの路線図を血眼で見つめ、幾通りもの周り方を2人で検討。絶望しかけていましたが、深夜モード時に分泌される謎のアドレナリンが ”完璧なプラン” を奇跡的に導き出し、翌日早朝7時に宿を出発すれば大丈夫ということに。この頃時計は深夜2時を回ろうとしていました(笑)大急ぎでベッドに潜り、翌日の6時起きに備えました。(若いからこそ可能だったのだろうなと今改めて思います)
ということで、翌日へと続きます!!2日目はこの旅において最も冒険味がすごい一日だった、と個人的には感じています。
最後まで読んで頂きありがとうございました!次回もお楽しみに…☆